(1/22追記)
珠洲市からは中学生の約半数が、能登町からは2割弱が金沢市へ集団避難しました。

 珠洲市によると、4校の中学生199人のうち102人が集団避難することになった。集合場所の市民図書館では21日午前、生徒と見送る保護者らがスーツケースを引いて集まり、友人との再会を喜ぶ生徒たちの姿も見られた。大型バスに次々と乗り込む様子を心配そうに見つめる家族も。出発すると、集まった多くの保護者たちが名残惜しそうに手を振り、「がんばれ」「元気でな」と励ましの言葉を送った。

 能登町では、4校の中学生247人のうち40人の保護者が集団避難を希望。21日午前、町役場前に生徒が集まり、談笑しながらバスに続々と乗り込んだ。見送りに訪れた保護者は涙を浮かべ、手を振って見送った。珠洲市の中学生と同じ金沢市の施設に向かう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5082b7490a445a7b240754f7307d71e88e2fa448

被災地の小中学校が再開したとの報道がありましたが、現段階では顔合わせや自習等に留まっています。未だ水道が復旧しておらず、被災者が避難している学校も少なくありません。

(1/18追記)
珠洲市から約半数の中学生が医王山(いおうぜん)スポーツセンター(金沢市)へ集団避難します。21日に移動します。

避難生活が続く石川県輪島市では中学生が17日、白山市へ集団避難しました。珠洲市でも希望する中学生およそ100人が、21日に金沢市に集団避難することになりました。

学校の再開が見通せない輪島市は17日、希望する中学生258人が白山市へ集団避難しました。

珠洲市でも17日、対象の中学生199人のうち102人が集団避難に同意したため、21日に集団避難することを決めました。

珠洲市の中学生の行き先は、金沢市の医王山(いおうぜん)スポーツセンターです。

泉谷満寿裕 珠洲市長:
「医王山スポーツセンターに行かれる方も、こちらの学校にそのまま通われる方も(学習の)差が生じないように取り組んで参りたい」

珠洲市の中学生は21日に出発し、22日から授業を再開します。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8c866a35e656d750fc2f52739f154d7dcf49fd0f

車で移動するには通常時で約3時間、道路状況が悪い現在は更に多くの時間を要します。

中学生の集団生活は本当に大変です。修学旅行や林間学校のような短期間ならまだしも、長期間にわたる避難生活は様々なストレスや問題が生じます。

避難先では授業を進めるよりも、心身の健康を保つのに重点を置いて欲しいです。スポーツセンターにあるグラウンドや体育館が有効活用されるでしょう。

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能登半島地震で大きな被害に遭った石川県珠洲市において、直(ただ)小、みさき小、三崎中の3校が始業式を行いました。

3校共に体育館が避難所となっていますが、普通教室がある建物は支障なく利用出来るそうです。

 能登半島地震で甚大な被害を受けた珠洲市直(ただ)小、みさき小、三崎中の3校は11日、延期していた3学期の始業式を行い、授業を再開する。いずれの学校も体育館が避難所になっており、市教委は教室がある建物の安全を点検し、授業が可能と判断した。奥能登2市2町で学校が再開されるのは初めて。残る市内8校も再開を目指し、子どもたちの学びの場を早期に確保する。

珠洲市内では9日に小中学校の始業式が予定されていたが、1日に発生した地震で学校施設が避難所として使われるようになり、実施を見合わせていた。

市教委によると、市内に11ある小中・義務教育学校の児童生徒は560人で、教職員は約200人。全員の無事を確認している。保護者とともに市外に避難した子どももいて、市内に残る児童生徒は直小が約40人、みさき小が約20人、三崎中が10人前後という。

直小は体育館・一部の教室、三崎中は体育館に避難住民が身を寄せるが、児童生徒の授業スペースを確保できるため、再開を決めた。みさき小の児童は三崎中校舎を使い、当面、小中とも授業時間は午前9時から正午までとし、スクールバスの運行も予定する。(以下省略)

https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1286372

子供達の居場所は学校です。不自由ながらも始業式を行い、授業を再開するのは朗報です。

しかしながら、学校でライフラインが通常通りに利用出来るかは報道されていません。電気や水道が回復していなければ、通常授業を行うのも難しいです。給食も困難です。

当面は午前中のみ授業を行うそうです。まだライフラインは完全に復旧していないながら、子供の居場所を作るのを最優先としたのでしょう。

このニュースで注目したのは、市内に残っている児童生徒数です。各学校毎の人数が掲載されています。また、各校のウェブサイトにはそれぞれの所属人数が掲載されています。珠洲市内に残っている児童生徒の割合が推計できます。

学校名児童・生徒数(4月時点)市内残留数(推定)残留率
珠洲市立直小学校68人40人59%
珠洲市立みさき小学校57人20人35%
珠洲市立三崎小学校18人10人56%
143人70人49%

3校はいずれも小規模校です。集落毎に小学校があるイメージです。

各校毎にバラツキがありますが、約半数の児童生徒が珠洲市内に残っているとされています。裏返すと、残り約半数の児童生徒は珠洲市内から脱出したと考えられます。

市内に残るか市外へ脱出するかは非常に難しい判断です。各家庭・地域の事情によって、適切な選択肢は変わってきます。

ただ、いずれの場合であっても、子供の教育は極めて重要です。市内でも市外でも適切な教育を受けられる機会があるのでしょうか。

珠洲市の3校は授業を再開したとは言え、午前中のみの登校です。学習を進めると言うよりは、児童生徒の安否確認や心のケアに割く時間が多くなるでしょう。

コロナ禍で分散授業等を行っていた時期に、学習があまり進まなかったのと同じです。登校できていない児童生徒もいる事から、これまで通りに教科書を進めるのも躊躇われます。

子供には「ひょっとしたら石川県から転校生がやってくるかもしれないから、来たら温かく迎えてあげるように。」と伝えています。