大阪府内では私立高校入試がほぼ終わり、残すは2週間後に控えた府立高校入試のみとなりました。受験者は最後の追い込みに集中しています。

未就学児や小学生しかいない家庭にとって、高校入試は随分先の話だと感じるでしょう。我が家もそうでした。しかし、中学校へ入学するとあっという間に近づいてきます。

あくまで我が家がお世話になっている中学校に関してですが(他の中学校は分からない)、受験学年(中学3年生)以外への高校入試に向けた進路指導は「皆無」です。「殆ど無い」ではなく、本当に「皆無」です。

行われたのは職業選択等へ向けた、広い意味でのキャリア学習のみでした。総合の時間等にグループ単位でタブレットを利用して調べ学習を行ったり、地場企業の経営者等を招いた講演会を行っただけでした。

概要や生徒の感想等を記したプリントを子供が持ち帰ってくる度に、「これで大丈夫だろうか」と不安になります。キャリア学習の重要性は否定しませんが、その前に高校入試が待っています。

しかし、学校からは受験制度の概要・私立と公立高校の違い・試験制度・配点・学習すべき内容・今後の予定・卒業生の進路等に関する説明はありません。生徒に対しても保護者に対してもありません。

中学校に在学していてもこうした状況なので、関連する情報を小学校在学中に得るのは更に難しいです。

但し、多くの大阪市立中学校は卒業生の進学先を一般に公開しています。大阪市は一定の範囲で進学する中学校を選択できる「学校選択制」を導入しています。それに際して配布される「学校案内冊子」に進学先等が記載されており、同冊子は各区役所のウェブサイトにて公表されています。

例えば大阪市西区は各中学校の過去3年間の進路を掲載しています。直近1年分だけを掲載している区もあれば、掲載を見合わせている区もあります。区の実情に応じた対応が行われています。

一例として市内随一のマンモス校である堀江中学校を取り上げます。

https://www.city.osaka.lg.jp/nishi/cmsfiles/contents/0000564/564512/36.37.pdf

過去3年間の卒業生は計654人でした。年を追う毎に卒業生が増えているのは、2010年前後以降に子育て世帯が急激に増加した為です。保育所等の不足が深刻だった時期とも重なります。

進路は国公立高校と私立高校に区分して記載されています。国公立高校に進学した卒業者は253人、私立高校等へ進学したのは401人でした。約4割弱の生徒が国公立高校へ、6割強が私立高校等へ進学しています。

学校によって若干の違いはありますが、大阪市内の中学校は成績上位層は国公立高校、中間層は国公立と私立高校が混在、下位層は私立高校等への進学を意図する傾向が強いです。

上位層や中間層は府立高校入試に向けた入試勉強がメインとなり、下位層は学校の実力テスト等に基づいた事前相談によって進路が決まっていきます。中にはスポーツ推薦で進学が決定する生徒もいます。

また、小学校ではテストの点数や担任との懇談等により、学力面でのお子様の立ち位置は漠然と把握できていると思います。

上位層でしたらテストは90点~100点で通知表は主要4教科が最上位評価、中間層はテストが70点代~90点代で主要4教科が最上位評価ないしそれに準ずる評価、下位層はそれ未満というのが一つの基準となります。

では、令和6年度入試でも志願倍率が高い府立高校文理学科へ進学するには、どの程度の成績が目安となるのでしょうか。

過去3年間で堀江中学校から文理学科へ進学したのは、高津高校(15人)・大手前高校(11人)・生野高校(7人)・北野高校(6人)・天王寺高校(4人)の計43人でした。卒業生に占める割合は約6.6%、おおよそ16人に1人となります。

すなわちクラス内の順位がおおむね3位以内であれば、文理学科を受験・進学できる可能性があると読み取れます。他の学校も同様です。進学する中学校の進路実績に小学校での順位をおおまかに当てはめれば、想定しうる進学先が絞り込めます。

ただ、堀江中学校が立地する大阪市中心部は府立高校普通科高校が少なく、私立高校が非常に多い地域です。その為か、平均的な大阪市内の中学校と比べ、同中学校の進路は私立高校に偏っていると感じました。

「学年によって学力は違うのでは無いか」という指摘もあります。が、地域の小中学生の学力は地域事情や学校の雰囲気等を反映したものであり、長い年月を経て作り上げられたものです。過去に文教地区と呼ばれた地域の多くは、今でも文教地区です。逆も然りです。

多くの中学校では5月中旬から下旬にかけて中間テストが行われます。多くの中学校では正確な順位は出さず、代わりに一定の点数帯(10点刻みが多い?)の属する人数を記載したペーパーが配布されます。お子様の点数を照らし合わせれば、ほぼ正確な順位が読み取れます。

この順位を中学校別の進路に当てはめれば、卒業時に想定される進学先がより明確に浮き上がります。

更には学期末の個人懇談会で担任の先生へ「この順位の生徒はどういった高校へ進学していますか?幾つか例示してもらえませんか。」と訊ねれば、より具体化されます。その高校で十分と感じるか、それとも違う学校を目指したいかは家庭や本人の価値観次第です。

尚、我が家は懇談で具体的な高校を挙げ、必要な学力(点数・順位・内申点等)や過去の合否実績等を訊ねました。一般には進学先しか公開されていませんが、学校は進路指導に用いる合否データを保有しています。