(8/31追記)
今日が支払期限です。これに先立ち、大阪市の横山市長は「延滞金を無くし、納付期限に猶予を持つのも方法の一つである」とコメントしました。
(大阪市 横山英幸市長)「これに関しては大阪市側のシステムエラーですので本当におわび申し上げる次第です。普通そんな金額をいきなり請求されたら困ります。今後の対応に関しては所管の局と是正措置をしっかり検討しながら進めていきたいと思います」(中略)
(大阪市 横山英幸市長)「分割納付の延滞金をなくして、納付期限に関してかなり猶予をもつというのも方法の1つだと思います。それも含めて検討したいと思います。市民に寄り添った判断をできるだけ早くしていきたいと思います」
https://news.yahoo.co.jp/articles/3bda774663bec883dbf0c33ee84cb122733a84e0
返還を求められている住民も「納付しないわけではない」と主張している以上、これは一つの落としどころです。
もしも大阪市が当初の主張を変えなければ、より強い非難に晒されます。ひいては市民の信頼を大きく損ねます。数十万円の金額では済まないほどの悪影響を受けるでしょう。
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「鬼畜」とはまさにこの事です。放課後等デイサービスの利用料として大阪市が誤って少ない金額を請求していましたが、正しい金額に気付いた同市が差額分65万円を1か月以内に支払う様に請求しています。こうしたケースが計77件も発生しているそうです。
「過大に支給していた65万円の返還をお願いします」。3人の子どもをもつ女性の家に大阪市から突然文書が届きました。この65万円は市の計算ミスによるものだということです。ただ、支払い期限は納入書が届いた約1か月後。市の一連の対応に、女性は「生活ができなくなる」と困惑しています。
大阪市に住む湯川さん。夫と3人の子どもの5人家族です。高校生の長女は自閉症で、学校が終わるとほぼ毎日、放課後等デイサービスに通っています。(中略)
放課後等デイサービスは、利用するにあたり国や自治体が9割を負担し、残り1割を湯川さんら利用者が負担することになっています。利用者が1か月で負担する上限額には3つのパターンがあり、所得によってかかる税額に応じて、0円(生活保護・低所得)・4600円(一般1:所得割28万円未満)・3万7200円(一般2)に分けられています。
湯川さんの場合、上限額は4600円と通知されていましたが、それは誤り。実際は3万7200円だったというのです。大阪市からの文書は、誤っていたことによる差額分、2年間で計約65万円の支払いを追加で求める通知でした。
通知内容は理解しつつも湯川さんが納得できないのがこの上限額について。実はもともと湯川さんの上限額は3万7200円だったからです。ところが3年前に突然、大阪市から4600円に変更となったと連絡があり、当時、何度も「間違いではないか」と役所に確認したといいます。(中略)
大阪市によりますと、湯川さんと同じように、追加で支払いを求められている人は77人いるといいます。(以下省略)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ed156f5b19d18d5ae0a0c9681070a6e105e81b6e
いやあ、言葉にならない程に酷い話です。差額分を請求するのは百歩譲って仕方ないとしても、そこに至る過程が余りに酷いのです。
放課後等デイサービスを初めとする障がい児通所支援は、保育所等保育料と同様に世帯所得によって負担上限額が定められています。
大阪市は市民税非課税世帯は負担額0円、市民税課税世帯であって所得割額が28万円未満である場合は月額4,600円、所得割額が28万円以上である場合は月額37,200円を上限としています。
所得割額28万円を境とする金額差が余りに大きいですね。誰も問題視していないのでしょうか。もしくは問題視しても変わらないのでしょうか。
上記記事で取り上げられている湯川さんは負担上限額が37,200円(所得割額が28万円以上)であるにもかかわらず、大阪市の計算ミスによって負担上限額が4,600円(所得割額が28万円未満)とされていました。
過去3年分に遡り、本来負担すべきだった金額と既に負担している金額の差額を大阪市が請求しています。大阪市は1か月以内の支払い、もしくは分割払い(年利8.7%の延滞金が発生)を求めています。
自分達のミスを棚に上げる一方で多額の金銭を短期間で支払う様に求め、それが無理ならば消費者金融並みの利息を求めるとは、大阪市は鬼です。
また、もしも3年前から上限額が37,200円であれば、一家が放課後等デイサービスを利用する頻度は当然変わっていたでしょう。上限額4,600円ならば超過額を気にせずに利用します。しかし上限額37,200円であれば、上限額に到達しない範囲で利用を控えるといった選択を取り得ました。
過去に遡って請求することにより、当時の合理的判断の根底を覆してしまうのです。請求された側が怒るのは当然です。
実は大阪市ではこうした請求ミスが多発しています。典型例は保育所保育料です。多子軽減措置の適用を誤り、追加請求が相次いでいます。中には100万円を超えるケースもあります。
いずれも大阪市によるミスにより、住民が酷い迷惑を被っているのです。行政としては単純な計算ミスかもしれませんが、住民にとっては生活を大きく左右する問題です。
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