保育所へ入所したら、保育料を負担する必要があるのは殆どの方が知っているでしょう。
保育所保育料は負担能力に応じて定められる「応能負担」とされています。
所得が高い世帯は高い保育料、低い世帯は低い保育料となっています。
同一自治体・同一所得であれば、いずれの認可保育所であっても原則として保育料は同額です。

一方、それ以外に負担する必要がある費用は保育所によって大きな違いがあります。
さて、どれだけ違うのでしょうか。
大阪市では保育所基本情報として、各保育所毎に「保育料以外に保護者に負担を求める費用」が掲載されています(詳細はこちら)。
大阪市内の保育所を例にいくつか取り上げてみます。

(1)社会福祉法人が経営している、とある保育所(市内中心部)

品目金額詳細
制服代2,300円~2,600円2歳児以上 夏・冬用あり 帽子1,300円
用品代月1,000円保育材料費等
絵本代年齢別1冊 350円~390円持ち帰り絵本 希望者のみ
写真代Lサイズ1枚50円日々の写真 希望者のみ
布団リース代月1,000円0-3歳児クラス
保護者会費月500円保護者会行事費 別会計
教材費年1,000円~3,000円0-1歳児クラス1,000円 2-5歳児クラス3,000円
施設費8,000円入園児のみ
3歳児以上主食代月1,500円~1,700円3歳児1,500円 4-5歳児1,700円
延長保育料100-200円18時-18時30分 100円 18時31分-19時 200円
園外保育交通費年1,000円4-5歳児クラス
年長児宿泊保育費8,000円5歳児 4回払い

各園児の所有となる物や行事関係を中心に、幅広い品目が掲載されています。
毎月支払うべき項目が少なくなく、保育料以外の支出が決して無視できないでしょう。
幼児教育やお稽古事を重視している保育所では、更にレッスン代等が加わる場合もあります。

(2)株式会社が経営している、とある保育所(市内中心部)

品目金額詳細
制服代実費体操服半袖1,600円 半ズボン1,700円 体操服長袖2,600円 長ズボン2,300円 スモック1,150円 カラー帽子605円 通園カバン2,400円 通園バック273円
用品代実費乳児用連絡ノート112円、幼児用出席ブック149円、幼児用出席シール161円、どうぐ箱377円、はさみ247円、のり157円、クレヨン279円、避難用ヘルメット1,800円
行事代随時都度実費精算
オムツ代100円園の備品を使用した場合
3歳児以上主食代1,800円
補食費100円
延長保育料月1,450円月極めの場合 月額1,450円都度利用の場合 10分あたり100円

大阪市内では昨年度から導入された、とある株式会社が経営する保育所のケースです。
この保育所では購入する用品代が細かく記載されているのが特長です。
また、毎月定額を徴収するのは3歳児主食代のみの様子です。
幾つかの保育所情報を見た限り、経営母体による品目や金額等の顕著な違いは見られませんでした。

(3)社会福祉法人が経営している、とある保育所(市内周縁部)

品目金額詳細
行事代1,000円5歳1,000円 4歳500円
寄付金任意全ての利用者が対象で任意
主食費月1,500円3歳児以上
延長保育料2,900円大阪市に申請した人
延長保育料1回300円大阪市に申請しないで利用した人

こちらの保育所は少なめです。
上記2保育所とは負担する金額が大きく異なります。

(4)とある大阪市立保育所

品目金額・詳細
3歳児以上主食代1,100円
延長保育料1時間の場合:【月額】2,900円 【日額】300円 2時間の場合:【月額】5,900円 【日額】600円 3時間の場合:【月額】6,800円 【日額】700円
備考※上記以外の費用についてはお問い合わせください

大半の市立保育所は同じ記載内容です。
私立保育所の細かい記載と比較し、少し不親切です。

この様に、保育料以外で保護者が負担する金額は保育所によって大きな違いがあります。
入所後に「保育料以外にこんなに費用負担が発生するとは知らなかった」と気付いても後の祭りです。
入所前・申込前に予め把握し、保育所選びの一要素として考慮するのが望ましいでしょう。