宮若西小学校は夏休みの諸注意等にて「子供だけでは海や川に近寄らない」と強く注意を促していました。夏休みに限らず、学期中から頻繁に指導等を行っていたでしょう。
同小は報道向け説明会も開き、夏休み前に全校児童に配った「夏休みの生活について」とのプリントを提供。「水の事故や交通事故に気をつけましょう」という項目では「子どもだけで川や海に行かない」と呼びかけていた。保護者にも改めて配慮するようお願いしたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9f03b44367c8adeba793d0865ee15f2d118e2f66
同小学校の学区内には多くの河川があります。以前からヒヤリハット事故は起きていた筈です。
我が家がお世話になっている学校からも「夏休みのきまり」が配布されています。例えば「道路で遊ばない」と書かれていますが、路上でボール遊びを行うのが日常茶飯事と化しています(猛暑続きなので最近は見かけませんが)。
守る子はしっかりと守ります。事故直前に「川で遊ぼうよ」と誘われながら、「川に近づかないように繰り返し言われていた」と断った児童がいました。極めて適切な判断です。もしも一緒に遊びに行っていたら、事故に巻き込まれていたのが濃厚です。
3人と同級生だという女児も家族と共に献花。「一緒に川に行こうと誘われたけど、断った。先生や近所の人からは川に近づかないように繰り返し言われていた。あの時、止めてあげれば良かった」とうつむきがちに話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bd2ce89e58cdd214ec3ee87daaebe0afa135f350
しかし、こうした注意喚起を時に無視したり、忘れてしまう子供もいます。我が家にも同年代の子供がいるのでよく分かります。親の小言も素通りしてしまいます。誘われると断りにくい気持ちも生じてしまいます。
当初、子供達は河川敷で水切り(石を川面に投げ、何回跳ねるかを競う)して遊んでいました。が、その内に誰かが「対岸まで泳ごう」と言い出し、少なくとも4人が溺れました(1人は他の児童が救助)。
8人のうちの1人の女児によると、石を川面に投げて「水切り」をして遊んでいた。隣の同県飯塚市では正午の気温は31・5度。最高気温は34・4度となる真夏日。現場付近でこの女児は「誰かが『あっち(対面の岸にむかって)まで泳ごう』と言い出し、泳いだらあがってこなくなった」と涙声で語った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b8b582b51d0d8f1355c3dc281b28312cef04901a?page=2
たとえ水切りだけであっても、子供だけで河川敷へ遊びに行くのは非常に危険です。事故等の危険があっても自分達で制御できず、事故が起きても手の打ちようがありません。
時に水位が急上昇することもあります。神戸では水位が急上昇し、河川敷で遊んでいた子供が巻き込まれる事故が起きています。
都賀川水難事故(とががわすいなんじこ)は2008年7月28日に兵庫県神戸市灘区の都賀川で発生した水難事故。 活発化した前線の影響により2008年7月28日14時44分から神戸市に突発的、局所的な集中豪雨が発生した。水遊びなどで都賀川や河川敷にいた16人が急激な水位上昇により流され、うち11人は消防団員や他の民間人によって救助されたが、小学生2人、保育園児1人を含む5人が死亡した。
当日は「一気に水位が上がった」という証言もあります。
目撃者「犬鳴川が合流地点が急に深くなって2mくらいあるんじゃないかな。きのうは浅かったんですよ。きょう昼前くらいから農業用水用にせき止めたんで一気に水位が上がって」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c4a2f987ec6f9f1735215b1e1bf79635dc20b82d
実は河川敷等では子供だけで何度も遊んでいた可能性があります。地域の方が目撃しています。
「ここは護岸工事が終わってきれいになって、河川敷も広くなったので、水深も浅いので、遊びに時々来ている子はいる。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/7098c7ec429c7fba7b4364675581c801cfde55f1
近所の住民は「この春に河川敷が整備されてきれいになったばかりで、子供たちが来て遊ぶようになった。川は一気に深くなっている部分がある」と心配そうに話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/80530523a7c3dd9a5269e4358595129d02847f98
地域住民の多くは川で遊ぶことの危険性を認識していた筈です。中には子供が宮若西小学校に通学し(過去も含む)、学校が強く注意を促している事実を知っている方もいるでしょう。
しかし、地域住民が子供に直接注意を行うのは非常に難しいです。子供とは面識がなく、反対に不審者扱いされる恐れもあります。注意しても住民にとってはメリットはありません。
私も小学生が極めて危険な遊びをしている現場を何度も目撃しています。道路上でのスケボー・ジェイボー遊び、自転車の2人乗り、マンションの壁面に石を投げつける、深夜徘徊、傘でのチャンバラごっこ等、数えればキリがありません。
しかしながら大半は「危ないなあ」と思うだけでやりすごします。誰か分からない子供に注意する義務も義理もなく、却って逆恨みされたら目も当てられません。
知っている子供でも同じです。以前に「危ないからやめておいたら」と軽く呼び止めたら、後日に保護者が怒鳴り込んできました。私は「もう自己責任だ」と判断し、何も言わなくなりました。声を掛けるのは、信頼できる保護者だと認識している家庭の子供だけです。
こうした経験を踏まえると、以前から子供だけで河川敷にて遊んでいる事実を学校がどれだけ認識していたかは疑わしいです。仮に話が伝わっていたとしても、何処の誰かは分からなかったでしょう。
ただ、学校としては学校外における児童の行動には関与しにくいです。先生方は非常に忙しいです。「学校外の問題行動は警察に連絡して欲しい」と公言する先生もいます(事情は理解できる)。
どうすれば今回の事故を防げていたか、適切な方法が思い浮かびません。