園外保育中の「見失い」が続いています。静岡市立登呂こども園では3歳園児が公園で行方不明となり、近隣住民によって保護されました。

静岡市によりますと、5月8日午前10時20分頃、市立登呂こども園(静岡市駿河区)に通う園児89人が園に隣接する公園で遊んでいたところ、3歳の園児がいないことに担任教諭に気づきました。その5分後、近所の住民から「園児が園から少し離れた道路上にいる」とこども園に連絡があり、担任教諭らが現場に向かったところ、公園から約150m離れた場所で園児を見つけたということです。園児にけがはありませんでした。

市によりますと、当時、年長園児32人、2歳児クラス22人、1歳児クラス8人、年少クラス27人と教員20人が園近くの公園で園外保育をしていました。担任教諭が別の園児に声を掛けられ対応している際に、行方不明になった園児から目を離し、他の教諭もこの園児の動きを確認できず、職員間の連携が取れなかったということです。また、園児を発見した近所の住民は、かぶっていた名前入りの帽子を確認し、園に連絡したということです。

園ではすでにこの園児の保護者への説明を終えていて、今後、個々の園児の動きだけでなく、エリア全体の動きの把握の役割の徹底を促していくとしています。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/sbs/474806?display=1

 静岡市は8日、同市駿河区登呂の市立登呂こども園の男児(3)が園外保育中に約10分間行方不明になったと発表した。男児は近隣住民が発見した。けがはなかった。
 市によると、同日午前9時半、園付近の市営富士見団地公園で、1歳児クラス~年長クラス計89人の園児と保育教諭20人が園外保育を開始した。男児のクラスを担当する20代女性保育教諭は午前10時15分に男児が遊ぶ姿を確認していたが、他の園児に話しかけられて目を離し、同17分に男児の不在に気付いた。他の保育教諭もそれぞれ別の園児に対応中で男児の動向を確認できていなかった。

 その後、年少クラスの保育教諭6人で周辺を捜索したが男児を発見できず、午前10時25分に近隣住民から園に「男児が園から少し離れた道路上にいる」と連絡が入り、男児の保護に至った。男児は公園から東に150メートルほど離れた車道に移動していたという。

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1237011.html

「登呂」と聞いて真っ先に思い浮かんだのは「登呂遺跡」です。登呂こども園は同遺跡と近接した区域にあります。

遊んでいたのは市営富士見団地公園です。同園に隣接して団地に設けられた公園です。広い広場と遊具があり、同園は日常的に利用していたと考えられます。

園児を見失ったのは、担任教諭が別の園児に声を掛けられ対応している最中でした。他の教諭もこの園児の動きを確認できず、職員間の連携が取れなかったとされています。

ただ、保育士が様々な場面で園児に声を掛けられるのは日常茶飯事です。それが仕事です。「対応していた見失った」のは理由になりません。それとも、行方不明になった園児から目を離せない何らかの理由があったのかもしれません。

この話を聞き、「同時に遊ぶ園児が多すぎる」と率直に感じました。

遊んでいたのは年長児クラス32人、年少児クラス27人、2歳児クラス22人、1歳児クラス8人、合計89人でした。でした。年中児クラスと0歳児クラス以外の全クラスが同時に遊んでいました。

これら園児を保育教諭20人で見守っていました。見守る人数としては十分でしょう。しかし、ここの園児の動きまでは追うのは難しい規模です。

たとえば半分の規模(園児50人、保育教諭10人)であれば、園児個人の行動をよりよく見守る事が出来たでしょう。視野が通ります。

同園の周囲は住宅街が広がっていますが、北には静岡新聞社・静岡放送があります。多くの自動車が行き交う地域です。大きな事故が発生する前に男児を保護できたのは、不幸中の幸いでした。