5.0歳児は入所しやすくなる一方、1-2歳児は依然として入所しにくい

0歳児は入所倍率が1倍を切った一方、1-2歳児は1.5倍前後で推移しています。
【H27保育所一斉入所申込分析】(1)大阪市各区毎の比較

比較的入所しやすい0歳児一斉入所を申し込める4-9月生まれと比較し、原則として申し込めない(施設によって例外あり)10-3月生まれやその保護者は著しい不利益を被っています。
憲法訴訟を提起する人がいてもおかしくありませんが、訴訟中にどこかへ入所or小学校へ進学し、訴えの利益がなくなってしまいそうです。

6.市中心部の1-3歳児入所は極めて困難

西区・中央区・天王寺区・北区等の市中心部では、1-3歳児の入所倍率が2倍を大きく越えました。
【H27保育所一斉入所申込分析】
西区前編(区全体)
西区後編(保育所別)
中央区
天王寺区
北区

入所の可否は、保育利用調整基準を基に決定される仕組みです。
大阪市保育利用調整基準点数計算シートを作成・公開しました&細かな部分が変わっていました

こうした地域において1-3歳児で保育所へ入所する場合、フルタイム共働き+何らかの加算点が必要となる場合が大半だと推測されます。
代表的な加算点には申込保育所に兄姉が在籍している(+7点)、認可外保育施設の利用(+5点/6ヶ月以上の利用で+7点)、国内単身赴任(+6点)が挙げられます。
入所申込が殺到する保育所・年齢の場合、201点以上の申込者で募集枠が埋まってしまうと推測される場合が少なくありません。
仮に200点申込者が入所可能であっても、希望順位・養育子ども数・所得金額によって同一点数でも結果が分かれてしまう場合がある様子です。

影響を受ける典型例と想定されるは、10-3月という年度後半に産まれた第1子を手元で育て、こうした地域の保育所へ復職・再就職と併せて1歳児一斉入所を申し込んだ方です。
「フルタイム共働きで200点あるから、最寄りの保育所へ1歳児の4月から入所できる」のは大間違いです。
第1希望の保育所どころか、200点あってもいずれの保育所にも入所できないケースが生じる恐れがあります。

7.市中心部での保育所新設は難航中

平成27年4月及び10月からいくつかの保育所が新設されます。
【9/17更新】平成26年秋~平成27年4月開所予定の認可保育所の詳細情報(住所・事業者等)
平成27年10月1日に開設する認可保育所の設置・運営法人が決まりました

保育所へ入所しにくい各地域で満遍なく新設されています。
しかし、これだけ新設されても、保育所へ極めて入所しにくい市中心部での保育所需要には全く追いついていません。
応募がなかったり選定後に辞退するケースが相次いでいます。
都心部での保育所の建設・維持コストの上昇や保育士の確保が容易ではない、等の様々な事情がある様子です。

8.平成28年4月からの入所を検討されている方へ

気の早い話ですが、再来年の4月から保育所へ入所しようと考えている方もいるでしょう。
大切なのは「下調べ」です。
済んでいる地域へ保育所へ入所するのが難しそうであれば、早めに対策を検討するのが良いです。

入所選考点数を加算するのは困難です。
通勤途中の地点での保育所・入所しやすい地域での保育所等への入所、転居も対象となるでしょう。
困った場合時はお問い合わせからご連絡下さい。