コロナ隔離期間を終え、何とか社会復帰しました。座ってキーボードが打てる様になりましたが、歩くとすぐに息が上がってしまいます。想像以上に体力が低下し知恵マス。
コロナ闘病記(発症編)に続き、闘病編をお送りします。
闘病編
発症2日目
立ち上がるのが辛く、ゆっくり歩くだけで精一杯。頭と腰が重い。鼻水と咳が止まらない。喉が少し痛むが、声は何とか出る。汗ばかりをかき、脱水症状かもしれない。書状はインフルエンザそっくり。
家族の外出予定は全面的にストップ。予定は全てキャンセルした。関係先にメールや電話で報告した。反応はそれぞれ。
家族との隔離をどうするか考えたが、既に全員が感染していると判断し、隔離は行わない事にした。
身体が本当に重い。でも子供が朝ご飯を待っているので、力を振り絞って食パンを焼いた。私は何も食べられない、飲めない。食欲が無い。アセトアミノフェン錠を飲み込んだ。
子供の熱は1日で37度前後まですっかり下がった。回復の早さとワクチンの効果に驚いた。風邪かもしれなかったが、コロナと考えるのが自然か。
子供同士で遊んで貰い、親はひたすら横になった。立ち上がる体力も気力も無い。
休日急病診療所等を受診するのも考えたが、そもそも診療所に出向けるだけの体力が無い。子供も連れて行けない。
検査キットで陽性だったので、大阪府の自宅療養者支援サイトから陽性登録を試みた。
サイトの構造が非常に分かりにくく、高熱で回らない頭で手立てを考えるのは至難の業だった。これほど分かりにくいサイトは珍しいぐらいです。オンライン診療で薬を処方して貰おうとも考えたが、専用アプリの導入が面倒だった。薬も手元にあった。
最終的には検査確定受付を行った。これも選択項目が非常に多く、文字も見にくかった。高齢者が自分で登録するのは恐らく無理。
上の子の食事は自分で作らせた。以前から料理の作り方を教え込んでいた成果が出た。初めはカップラーメンの作り方から教え、今はカレーライスやおかず1~2品程度まで作れるようになった。
下の子はひたすら水分を欲しがっていた。麦茶・水・ミルク等、飲めそうな物は何でも出した。
脱水症状が進行している。水分が取れない。水や麦茶は苦くて飲めない。コーヒーや牛乳は飲む気がしない。ポカリスウェットは飲めたが、甘すぎて量が飲めない。飲めそうな物を探したところ、野菜ジュースは飲めた。
厚労省からSMSが届いた。COCOA登録用のリンクがあった。登録した。
夜にに検温したら体温39.0度、酸素飽和度94だった。辛い。カロナールを限界まで服用した。このペースで飲み続けると、数日後には無くなる。
子供の夜泣きが辛い。ずっと泣き続けている。体温は少し高い程度だが、喉の渇きが酷い様子。ひたすら水分を欲しがる。
発症3日目
夜中に何度も目が覚めた。熱い。頭と腰と全身が痛い。咳が何度も出る。体温は39.1度。全然下がらない。頭痛腰痛倦怠感咽頭痛、ひたすら痛い。動けない。でも子供は遊んで欲しいとすがってくる。この世の地獄。
鼻をかんでも鼻水が殆どでない。水っぽさが全く無い、粘着性が高い鼻水らしき物ばかりが出る。全く水分が足りていない。
コロナで重症化する例として「脱水症状」が取り上げられていたのを思い出した。今の症状は一歩手前。危険を感じ、経口補水液を注文した。
昼に保育園から電話が掛かってきた。我が家以外にも発症した家族が相次いでいるらしい。同じクラスで登園している園児は殆どいない様子。
園としても濃厚接触者の追跡を取りやめる大阪市の方針に戸惑いがあったと聞いた。感染している可能性が高い園児が登園し続けると、園内感染の拡大は避けられない。園としてどこまで出来るか、何処まですべきか、苦しみながら考えている、と。
体調は劣悪だった。電話をするだけでも辛い。話すと喉が痛み、体温が急激に上昇する。5分話すと1時間ほど休憩する必要があるぐらい。シャワーを浴びるのも体力的に厳しい。
大阪市保健所からSMSが届いた。ハーシス番号が掲載されていた。
この日も殆ど食べられない。野菜ジュース以外に摂取できそうな物を探したら、お茶漬けが見つかった。流し込んで食べられた。
ハーシス番号が分かったので、大阪市のコロナ配食サービスに申し込んだ。
この手続が意外に大変だった。大阪府内の配食サービスの受付窓口は大阪府が一括して行っているので、大阪府行政オンラインシステムへのアカウント登録が必要だった。朦朧とした頭でアカウント登録作業を行うのは大変だった。保健所から届いたSMSをワンクリックするだけで申し込める手続が欲しかった。
マイハーシスの登録作業も大変だった。メールアドレスに紐付いたアカウントを作成しなければならない。病人が行うには辛い。ようやく登録し、体温等を入力した。
夜になっても熱が下がらない。殆ど寝たきり。野菜ジュースとお茶漬けとうどんしか食べられない。子供の夜泣きが続く。
発症4日目
少し体温が下がったか。明け方は37.8度だったが、7時過ぎには38.5度まで上がった。頭痛腰痛倦怠感咽頭痛等は続いている。布団から動けない。椅子に座るのも難しい。
体温が安定しない。少し動くだけで身体の中から急激に熱くなる。途端に動くのが辛くなる。10日で社会復帰できる気がしない。
子供にはたまたま数日前に作っていたカレーライスを食べさせた。美味しいと言いながら食べていた。数口でも食べようとしたが、一口すら食べられなかった。苦くて食べられない。お茶も苦い。味覚障害が発生している。
子供はすっかり元気になった。外に遊びに連れて行けとせがんでも、無理な物は無理です。
保育園から再び電話が掛かってきた。様々な手続等に必要なので、発症日・陽性確定日・症状等を具体的に教えて欲しいと。
親は検査キットで陽性確定したが、子供は未確定だった。保育園から「できれば医療機関で子供の陽性を確定させて欲しい」との事。でも親は隔離中、そして体調不良で動けない。子供は元気。困った。でも夜泣きして寝られない。
そろそろ冷蔵庫内の食材が心許なくなってきた。肉類が豚細切れしか残っていない。大阪市からの食料配布が届く気配もない。
発症5日目
熱が下がってきた。明け方は37.5度、ピーク時でも37.8度で済んだ。でも頭痛腰痛倦怠感咽頭痛等は続いている。アセトアミノフェン錠が欠かせない。
朝ご飯はヨーグルトと野菜ジュース。食パンは食べる気がしない。
Amazonに頼んだ経口補水液が届いた。これなら飲める。あっという間にペットボトル2本が空になった。脱水症状が深刻化する事態は避けられそう。
発熱が軽くなった為か、前日より身体が動くようになった。ラーメン1/3玉が食べられた。味が薄い物に苦みを感じやすいので、濃い物が美味しい。
学校に先生方が出勤していると聞いたので、感染・発症した旨を電話で連絡した。先生が絶句している様子が電話越しに伝わってくる。まずは療養に努める、宿題等は送れても構わない、との事。
電話をすると呼吸と体温が上がり、喉が腫れてくる。椅子に座るのも膨大なエネルギーが必要。キーボードを打つのが辛い。
冷蔵庫内の食材は更に減った。牛乳も卵も尽きた。子供からは「ヨーグルトやバナナやチーズが食べたい」とのリクエストがあった。
色々と検討した結果、ネットスーパーに注文する事にした。幸いな事にライフネットスーパーの配送エリア内だった。ただ、配送枠が全て埋まっていたんで、明日に改めて注文する事にした。
発症6日目
頭痛と腰痛が軽くなってきた。体温は37.0度~37.5度。身体が動く様になってきた。咽頭痛倦怠感鼻水は続いている。体力が相当に落ちている為か、やはり椅子に座り続けられない。立っている方が楽。
食欲は未だに無い。朝ご飯は食パン少しと経口補水液でお腹いっぱいになった。
ようやく包丁をしっかり持てる様になったので、食材をライフネットスーパーに注文した。鶏肉・卵・ほうれん草・ヨーグルト・バナナ等、生鮮食料品をまとめて頼んだ。魚類は食べる気にならないのでパス。
ここ数日間の生活で部屋の余りに乱雑になったので、今日はできる範囲で片付けや掃除をした。洗濯機を2回回し、子供に干して貰った。ゴミを片付け、床の上を整理し、掃除機を掛けた。頑張って布団も干した。上の子に家事全般を教えていなかったら、ここ数日は乗り越えられなかった。
保育園から「陽性を確定させて欲しい」との話を思い出した。本当は発症直後に受診したかったが、かかりつけ医はお盆休みだった。
でも行動制限中でも通院してよいのだろうか。子供も確実の感染しているのに、忙しい医療機関で改めて陽性診断を受ける必要があるのだろうか。
区の保健福祉センター(保健師)に相談すると、「医療機関抜きでの「みなし陽性」はできない」「隔離中の通院はかかりつけ医に相談して欲しい」「お盆で受信できなかった家庭は本当に多い、保健福祉センターとしても対応に追われている」との事だった。
かかりつけ医に相談すると「隔離中でも来て下さい。」「子供は間違いなく陽性、みなし陽性になると思う。」との事だった。翌日の発熱外来を予約した。
(復帰編に続く)
解説
私は典型的な症状が出ました。頭痛・腰痛・倦怠感・咽頭痛・咳・くしゃみ・鼻水・味覚障害でした。酷いインフルエンザそっくりの症状です。ただ、ワクチン3回接種していても酷い症状だったので、ノーワクチンだったら40度を越えて入院を要する症状だったと思います。
上の子は1日だけ発熱、下の子は2~3日ほど発熱しましたが、それ以降は元気に過ごしていました。大人と同じウィルスに感染したとは思えない程の違いです。
40度を越えてぐったりしたという話も聞いていたので、この程度の症状で済んだのは不幸中の幸いです。ワクチンを接種した効果があったのかもしれません。
第6波以前は大阪市保健所で著しく業務が遅滞したとの話を聞いていましたが、登録翌日には保健所からSMSが届きました。思いの外早かったです。
大きな問題だと感じたのは、配食サービスの申込やマイハーシスの入力にそれぞれアカウントを作成しなければならない事です。共にメールアドレスを入力→認証用メールが届く→氏名住所連絡先パスワード等を入力する→登録作業完了、という流れです。
普段なら簡単に行える作業ですが、体調を崩して寝込んでいる時に行うのが大変です。何度も何度も何度も間違えました。高齢者やスマホ等に不慣れな方は、この登録作業でめげてしまいそうです。メールアドレスを持っていない方もいます
様々な方が利用する事を踏まえると、登録作業は極力簡単な物にすべきでした。電話番号・ハーシス番号・生年月日での認証でも十分でした。
発症3日目に配食サービスへ申し込みましたが、発症6日目になっても届きませんでした。療養期間内に届くか、不安に感じました。配食サービスは療養期間後期分に食料等となります。前期分の食料は自分で予め準備しておくべきです。
ただ、食べられる食料は限られます。当初は水分しか摂れませんでした。途中で脱水症状を意識したので、とにかく水分が不足しないように気を付けていました。私は野菜ジュースと経口補水液に救われました。家庭用備蓄品として準備するのをオススメします。
隔離生活が長引くと、食料(特に生鮮食料品)が心許なくなります。近所の方に買い出しをお願いするのも気が引けました。配送料(最大で440円)が掛かりますが、ネットスーパーへ注文できたのは本当に助かりました。
配送店舗等によって違いがあるでしょうが、居住エリアの配送店の配送枠は毎日早々に埋まっていました。翌日の配送枠は遅くとも前日午前中には全て埋まりました。翌日午前中の配送枠は、前日8時には受付を終了していました。
保健所からの健康観察は全くありませんでした。マイハーシスへ毎日入力していましたが、保健所の担当者が見ていたとは思えません。
ただ、ハーシス番号が無くなると、健康観察・配食支援といった行政サービスも対象外となってしまいます。重症化リスクがない陽性者が発生届を不要とする制度改変は、患者にとってのメリットが皆無です。
行政は何も支援しない、医療はアクセス出来ない、でも10日間は自宅で隔離、食料等は自分で何とかする、究極の自己責任です。陽性でも外出し、普段通りの生活を過ごそうとする感染者が続出するのではないでしょうか。
当初は動くのさえ難しい状態でしたが、症状は少しずつ軽くなっていきました。子供が先行して元気になっていたので、下の子の対応が最大の懸念材料でした。
不安はありましたが、思い切って上の子に任せてしまいました。仲良く遊んでくれ、親はその脇で寝ていられました。家事全般も担ってくれ、上の子の成長を感じました。
親は抗原検査キットで陽性を確定できましたが、子供は陽性と確定していませんでした。保育料の返還手続等に必要なので、保育園は陽性確定を求めてきたのでしょう。
でも、親が隔離中でも子供を連れて行ってよいのでしょうか。自己検査・自己療養スキームを導入するならば、予め詰めておくべき課題でした。これらの解決を現場(医療機関・保健所や福祉センター・家庭)に投げるのは無責任です。国全体として統一した指針を出しておいて欲しかったです。
なお、後日に国会で「車で連れて行くのはOK」という質疑がありました。でも車がない家庭も多いです。
子どもが発症し、親も陽性か濃厚接種者なので、行動制限されたら「誰が病院に連れて行くねん」問題。
副大臣として、いまほど以下を答弁しました。
「自身の車で医療機関に送迎を行う事は、必ずしも否定されるものではない。」(公共交通機関はダメです。)
(三浦のぶひろ議員からの質疑)
— いさ進一 衆議院議員 (@isashinichi) August 25, 2022
次回は「回復編」をお送りします。体調が回復し、社会復帰に向けた助走期間となります。