体調も随分良くなり、椅子に座って長文を入力できるようになりました。まだタイピングが遅い&タッチミスが頻発していますが、少しずつ慣れていきたいです。
折角の経験なので、「コロナ闘病記」と題したシリーズをお送りします。時系列で振り返り、その時々の考えや準備した物等をご紹介します。
発症編
発症-2日目
朝から下の子が咳やくしゃみを何度もした。体温が37.3度あったので、今日は保育園をお休み。機嫌は良いが、咳やくしゃみが止まらない。「もしもコロナに感染していたら、部屋中が飛沫だらけだなあ」と不安が過ぎる。
私自身の体調は普段通り。違和感は無い。
発症-1日目
下の子の咳やくしゃみが続く。やはり不安。でも機嫌良く、室内で遊んでいる。一緒に昼寝をした際、下の子が妙に温かいのに気付いた。体温は37.2度止まりだったが、もっと温かい印象。
保育園から「コロナ感染者発生のお知らせ」とのメールが届いた。濃厚接触者の追跡調査は打ち切ったが、同じ保育室で過ごしている園児等に感染者が発生したらメールが届いている。嫌な予感が頭を過ぎる。念のため、葛根湯を飲んだ。
発症0日目
起きたら喉に違和感があった。クーラーの効きすぎで痛めたのかもしれない。体温は37度前後。時折咳とくしゃみが出る。少しおかしい。夜になっても咳・くしゃみが出る。ただの風邪か感染症かは区別が付かない。
上の子の体温は38.6度、下の子は37.8度。明らかにおかしい。下の子が何度も何度も水分を欲しがる。睡眠中に何度も泣き出した。前日のメールを思い出した。後日思い返すと、この日が発症日だった。
発症1日目
体温は今日も37度前後。くしゃみや咳の頻度が増えてきた。喉の違和感は続いている。上の子の体温は38.0度、下の子は37.8度。機嫌が悪く、食欲もない。明らかにおかしい。コロナを強く疑い始めた。
念のため、近所の薬局に電話で抗原検査キットを予約した(薬局によってはネット予約も)。指定された時間内に取りに行き、健康保険証の提示と引き替えに受け取った。た。
本来はこの時点で医療機関を受診すべきだったが、かかりつけ医等はどこもお盆休み中だった。休日急病診療所を訊ねるほどに体調を崩しているわけでもなく、少し様子を見た。
就寝間際の体温は37.3度。カロナールを服用して寝た。子供も熱い。最悪の事態が頭を過ぎる。
発症2日目
明け方に悪寒で目が覚めた。体温38.8度、頭痛と腰痛と倦怠感等々が酷い。どう考えても普通の風邪では無い。
1人でこっそりと抗原検査キットで検査を行った。綿棒を両鼻に軽く入れて抜き差しし、検査液に浸けて絞り出し、検査キットに垂らした。直後に綺麗に2本線が出た。
陽性。酸素飽和度93。(「闘病編」に続く)
解説
初期症状は下の子の咳・くしゃみ・発熱でした。徹底した体調観察を続けていたので、少しでもおかしければ即座に気づけます。
ただ、この時点ではコロナはさほど疑っていませんでした。過去にも咳・くしゃみ・発熱があっても、かかりつけ医で何度も陰性という結果が出ていたからです。
頭の中のアラートがけたたましく鳴り出したのは、保育園からのメールでした。もしも濃厚接触者の調査が続いていたら、うちの子は濃厚接触者だと判定された筈です。感染した可能性を現実に認識し出しました。
一方、初期対応は実はのんびりしていました。近所の発熱外来が大混雑している様子は日々目にしていたので、簡単には受診できないと覚悟していました。
代わりに自宅で十分な医療機器や医薬品を準備していました。第3波の頃に購入したパルスオキシメーターが本領を発揮しました。
カロナール等が出荷制限され始めた話も聞いていたので、アセトアミノフェン錠も準備済でした。
大阪府が独自の政策として行っている、薬局での抗原検査の無料配布も役立ちました。
新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大を受け、若年軽症者で重症化リスクに該当する基礎疾患がない方等に対し、医療機関を受診することなく、自己検査ができるよう抗原定性検査キットを無償配布します。
https://www.pref.osaka.lg.jp/kansenshokikaku/kensataisei/kougen-keisyo.html
これが入手できなければ、お盆明けに大混雑する発熱外来を受診せざるを得ませんでした。猛暑の下、子供と一緒に数時間も待つのは耐えがたかったです。
感染経路は保育園です。真っ先に下の子が体調を崩し、前後して保育園からメールが届きました。タイミングはドンピシャリです。そして下の子と接点が多い順に体調を崩し始め、より症状が重くなっていきました。
後日に保育園へ訊ねたところ、同時期に大多数の園児が一斉に休み始めたそうです。経路追跡は行わないまでも、その保育室を起点として感染が拡大した疑いが濃厚との事でした。
お世話になっている保育園で発生していたのは、下記の様な現象でした。
濃厚接触者の特定やめた保育園、感染増に保護者悲鳴 「無法地帯」「毎日のように感染者」
https://encount.press/archives/343165/
感染拡大も完全休園できず保育士が悲鳴 止まらない子どもの感染
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/131276
大阪市も濃厚接触者の調査を終了し、開園継続を強く打ち出しています。先生方からは「これで良いのだろうか」という疑問の声を何度も聞きました。
保育園を責めるつもりは全くありません。日頃から十分な感染対策を行っている様子を毎日の様に見ており、「これで感染したら仕方ない。保育園に内在するリスクだ。」と感じていました。
身を以て体験した通り、オミクロン株の感染力は極めて強力です。ノーマスクで密接して遊んでいる園児同士は簡単に感染します。濃厚接触者の特定を中止(=濃厚接触者という概念の廃止)しても、園児間で感染は広がります。それが家庭に逆流し、一家全滅するのが王道パターンです。
大阪府内では概ね40人に1人が隔離中です。これだけ人間が社会から隔離されてしまったら、社会経済活動は到底回らないでしょう。
隔離されていなくても、感染予防意識が強い方は外出等を控えます。特に高齢者を対象とした物販や飲食店は著しい苦戦を強いられています。
それ以上に強い制限を受けているのは小さな子供を育てている家庭です。マスクも正しく着用できない、ワクチンも打てない子供がいたら、一定のリスクがある場所には立ち寄れません。
いろいろと悩みましたが、我が家はお盆の帰省を見送りしました。混み合う駅や電車内での感染対策が不可能であり、実家で発症したら身動きが取れなくなるからでした。夏の予定は皆無に近い有様でした。
帰省見送りは大正解でした。もしも帰省していたら実家で発症し、実家の面々も巻き込んだクラスターが発生しているところでした。
次回は「闘病編」をお送りします。高熱の親と元気な子供、最悪の組み合わせです。