(コロナウイルス、国立感染研より)

大阪府内のコロナ感染者数が漸減傾向を示しています。一時は第7波に向けたリバウンドが危惧されましたが、緩やかな減少に転じています。

大阪府 新型コロナ 2人死亡 新たに926人感染確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220502/k10013609501000.html

とは言っても、まだまだ感染者は非常に多いのが実情です。他の地方の方と話す度に、大阪の感染者数や死者数には驚かれてしまいます。感染者数の多さに(悪い意味で)慣れきってしまったのかもしれません。

私自身もコロナに対する警戒心が薄れてきていると自覚しています。昨年や一昨年より外出する頻度が格段に増え、出先での手指消毒も徐々に等閑になっています。

こうした動きを確実に助長しているのは、学校関連の感染状況が殆ど公表されなくなった事です。

以前は各校で1人でも感染者が出る度に学級閉鎖や学校閉鎖が行われ、その旨がウェブサイトで公表されていました。しかし現在は学級閉鎖等を行う基準が厳格化されています。結果として、4月に学校閉鎖を行った大阪市立学校園は皆無でした。

新型コロナウイルス感染症による学校休業について
https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000509375.html(最終更新日は3月22日)

また、学校内に限定した情報発信も全くありません。実は先日、お世話になっている学校のとあるクラスが学級閉鎖を行っていると子供から聞きました。このご時世なので、理由は容易に想像できます。それを示唆する話もありました。

しかし、学校からの公式な連絡等は皆無です。そもそも学級閉鎖を行ったという事実すら伏せられています(とは言え、子供同士の会話等で広まってしまいますが)。

以前に先生へ「プライバシー等に留意した上で、もう少し情報を公表して欲しい。せめて子供が授業を受けている先生や同じクラスの子供が感染していたら教えて欲しい。」と伝えたところ、「学校としてもう少し情報を公表したいが、市教委の指導が厳しくて難しい」という話がありました。

様々な傍証等を鑑みると、学校から配布されるお知らせ文や学校日記は市教委が全文を確認しているのではないかという疑いを持っています。子供の為では無く、学校を厳格な統制下に置く為に市教委の労力が費やされているとしたら、非常に残念です。

新年度になり、様々な学校活動がコロナ禍以前に戻ろうとしています。遠足・社会見学や地域交流は復活し、宿泊行事も再開されています。換気・徹底した体調確認・保護者参加者数の制限・黙食等は継続されているので、活動の再開が感染拡大へ直ちに直結するとは考えていません。

ただ、こうした状況に穴があります。社会活動の活発化によって感染者が紛れ込みやすく、感染が拡大しやすいのは事実です。であるからこそ、適切に情報を公表し、注意を喚起して欲しいのです。

大阪府が日々発表する情報から、クラスター情報が省略されてしまったのも効いています。「○○市の学校関連でクラスターが発生、○人感染」という情報がなくなってしまいました。

新型コロナウイルス感染症患者の発生状況について
https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/happyo.html

これにより、報道機関が公表するニュースからも大阪府内のクラスター情報が無くなってしまいました。コロナに対する警戒心を弱めているのは間違いありません。何の情報もなければ、警戒心を維持するのは無理です。

学校に比べると、お世話になっている保育所の方が情報が公表されています。園内限定とは言え、感染者の種別(園児/職員)や人数、濃厚接触者やクラス閉鎖の有無等が公表されています。

GW明けの学校や保育所等でどれだけ感染が拡大するかは分かりません。仮に拡大しても情報が公表されず、更なる拡大を防げないのを危惧しています。コロナ禍は去っていません。