新型コロナウイルス感染症の陽性者が全国各地で急増しています。どこまで増えてしまうのか、全く先が見えません。

政府や自治体は「外出自粛の徹底」「帰省や旅行の取りやめを」と訴えています。が、様々な業種に休業を要請した第4波と比べて要請内容が緩く、そして東京五輪が開催されています。

多くの受け手の頭の中は「休業も要請されてないし、五輪は盛り上がってるから、自粛といわれても心に響かない」という思いが広がっているのかと思います。

今後も陽性者は増加の一途を辿る可能性が強いです。大阪も更に増加するでしょう。

当ウェブサイトをご覧頂いている方から、毎日の様に「感染してしまった」「家族が感染して自宅待機している」という声を頂いています。

報道では40代や50代の重症化がクローズアップされていますが、水面下で感染者が増えているのは「子供」です。

先週1週間(8月1日~7日)の大阪府では、未就学児237人・就学児173人が感染しました。

https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/happyo.htmlより作成

感染が落ち着いていた6月や7月はせいぜい数人、0人という日もありました。それと比べると非常に多い数字です。

子供の感染経路の大半は家庭内とされています。特に学校が夏休みに入った現在、就学児の感染経路のほぼ全てが家庭内だと推測できます。

一方、未就学児が通う幼稚園は大半が夏期休業中ですが、保育所等は現在も開所しています。

実は9学年が該当する就学児より、6学年しか該当する未就学児の方が感染者が多くなっています。

1学年毎に換算すると違いがより明白になります。未就学児の1学年あたりの週間感染者数は40人なのに対し、就学児は19人です。倍以上の違いが生じています。

こうした大きな差が生じた理由の一つは「保育所等内での感染」でしょう。大阪府内の幼児関連施設では毎日の様にクラスターが発生しています。

【コロナ第5波】8日間で12クラスターが発生、大阪府内の学校・幼稚園・保育所等

「保育所等」と明示されていませんが、夏休み中の幼稚園でクラスターが発生する可能性は低いです。殆どが保育所等でしょう。

感染力が強いと言われるデルタ株にとって、感染対策が著しく難しい保育所等は格好のターゲットでしょう。保育所や保育士が様々な感染対策を行っても、感染した園児がくぐり抜けたら防ぎ様がありません。

感染が爆発している東京では、毎日の様に多くの保育施設で感染者が発生したと発表されています。目を覆いたくなる惨状です。

「家庭保育による保育料減免」は対応が割れる

可能な方に対しては家庭保育を要請して保育料等を減免すべき時期ですが、大阪市は未だ行っていません(第4波では行ったのに)。

令和3年6月21日以降につきましては、(1)新型コロナウイルス感染者の発生に伴い利用している施設が臨時休園等となった場合、保育料を日割り軽減しておりますが、(2)お子様が感染者又は濃厚接触者に指定された場合又は(3)お子様の同居家族がPCR検査を受け、検査結果が判明するまで家庭保育を行った場合の保育料の日割り軽減については、個別に申請が必要ですので、こども青少年局保育施策部保育企画課(保育料担当)まで申請書のご提出をお願いいたします。

https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000520165.html

堺市は減免しています。

※緊急事態宣言期間中(令和3年8月2日から8月31日まで。延長された場合は当該期間を含む。)については、家庭保育にご協力いただいた方には、日数に応じて保育料の減額を行います。(後日、日割り計算を行いますので、一旦全額納付してください。)

https://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/hughug/lifestage/hoikuen/hoikuryou/corona_hoikuryou.html

東大阪市は「勤務先が休業となった場合等」に減額するそうです。「等」の解釈幅が問題となります。

保育料(利用者負担額)は緊急事態宣言の間(令和3年8月2日から令和3年8月31日まで)、保護者の勤務先が休業となった場合などで登園を見合わせた場合、登園しなかった日数の保育料(利用者負担額)を日割り計算し、減額いたします。

http://www.city.higashiosaka.lg.jp/kosodate/0000027018.html

豊中市は休園・感染・市の要請等が要件とされています。自主的な家庭保育は減免対象とならなさそうです。

新型コロナウイルス感染症による利用者負担額(保育料)および給食費の取扱いについて
https://www.city.toyonaka.osaka.jp/kosodate/hoikusho/koronahoikuryo.html

大阪市でも保育所等への登園を不安視する声が聞こえています。

家庭保育が可能な方が在宅で過ごしやすくなり、保育所等の負担が軽減される、自主的な家庭保育による保育料の軽減制度を適用して欲しいです。