待機児童問題の解決を重要課題とする大阪市は、保育所・地域型保育事業等の新設を積極的に進めています。

2023年(令和5年)4月以降に新設開所される保育所等が公表されました(一部園は昨年度中に発表済)。

更新日事業者施設名(仮称)設置場所(推定)種別定員開設予定
北区4/26(株) アイグランあい保育園天満天満3保育所702023/4
西区4/26(学) 小川学園北堀江せせらぎ保育園北堀江3保育所902023/4
西淀川区4/26(株) さくらブロッサムかしわざと さくら園柏里1保育所802023/4
城東区4/26(株)ケア21うれしい保育園 関目城東区関目3保育所1002023/4
東成区4/26NPO法人ちいさいほいくえんみんなの里玉津2丁目小規模A型
生野区4/26株式会社ハンドシェイク巽東2丁目小規模A型
鶴見区4/26社会福祉法人 正覚会やけの保育園焼野2保育所602023/4
4/26株式会社ハンドシェイク鶴見3丁目小規模A型

令和4年度 保育施設等設置・運営事業者募集の選定結果についてより作成)

昨年の同時期には7保育所の新設が発表されていました。それと比べると、今年は僅か5保育所(内2保育所は昨年度中に発表済)に留まっています。

大阪市内の大半の区で募集が行われたのですが、殆どは「応募事業者なし」という結果でした。新規開設に対する事業者の姿勢が急激に後ろ向きになっています。

最大の理由は「新規申込者の大幅減少」でしょう。大阪市では2022年度一斉入所での申込者が前年より615人も減少しました。

【2022保育所等一斉入所申込分析】(1)大阪市全体/2年連続の申込減、保育需要はピーク越え

多くの保育所等で2次調整も行われました。いずれもここ数年では初めての現象です。保育所等が足りない足りないと大慌てしていた数年前とは状況が一変しています。

また、コロナ禍に突入してから2年が経過しても、大阪市内の地価は依然として高止まりしています。観光客向けの店舗が多かった一部地域では大幅減となりましたが、ビジネス用途や住宅用途たる地域の地価に大きな変化はありません。

保育士の求人難はより深刻です。保育士養成学校の定員割れや、地方から都市部へ転居して就職する学生が減少していると聞きました。

申込数の減少・地価の高止まり・保育士の採用難、新設園へは強烈な逆風です。

こうした中で新設する3保育所は、市内中心部への通勤に便利な地域に設置されます。共働きする子育て世帯からの人気が強く、依然として保育所の不足感がある地域です。

今後は2次募集等が行われ、新設される保育所等が増えていきます。しかし、数年前の様に一度に多くの保育所等が新設される事態は考えにくくなりました。

同時に気掛かりなのは、閉園する保育所等の発生です。徐々に増えていくのは避けがたいです。在籍する園児が近隣他園へ転所できる制度が急務です。