コロナ禍の入学や新生活に戸惑っている小学1年生への稚拙な指導、「情けない」の一言です。
大阪市教育委員会は11日、男児の頬をつねったり、ランドセルに宿題を促す紙を貼ったりしたとして、市立小学校の男性教諭(33)を戒告の懲戒処分にしたと発表した。処分は9月30日付。
市教委によると、男性教諭は昨年9~12月、担任クラスの1年男児3人をそれぞれ指導する際、頬をつねったり、頭を小突いたりした。今年3月には、別の男児1人のランドセルの上に「しゅくだいをする」などと書いたB5サイズの紙をテープで貼り付け、帰らせた。
市教委では、男児の保護者から男性教諭の行為を記した手紙を受け取り、事実関係を確認。その後の調査で複数の問題行動が発覚した。
昨年の1年生は本当に大変な日々を過ごしました。
楽しみにしていた入学式が、多くの学校で直前になって中止されました。何の前触れも無くして松井市長が唐突に発表しました。学校にも事前情報は無かったらしく、新入生への連絡に追われたと聞きました。
そこからは約2か月の臨時休校、その後も分散登校や夏休みの短縮等が続きました。
指導名目で暴行を加えたのは2学期でした。混乱した1学期や夏休み明けの反動が現れた時期です。まだ学校に慣れていない1年生の間では、様々な問題が噴出しても何ら不思議ではありません。
だからと言って、1年生の頬をつねったり頭を小突いたりするのは許されません。泣き出してしまった子もいるでしょう。
ランドセル外側に「しゅくだいをする」「れんらくちょうをかく」のは羞恥刑です。教育的効果はありません。こうした行為がいじめを誘発するとは気付かないのでしょうか。
うちの子もしばしば宿題や物を忘れます。その度に連絡帳に赤字で「わすれもの:○○」と書かれています。未だランドセルを忘れた事がないのが救いです。
また、当該教諭が暴行等を加えたのは男児ばかりです。女児と比べて男児は問題を起こしやすいと感じていますが、この割合は偏っています。女児は優しく、男児は過剰に厳しい指導を行っていたのでしょうか。
それ以上に問題なのは学校の対応です。
本件事案は軽微な暴行や過剰な指導と言えます。担任や学校長が適切に対応していれば、校内で完結する話です。
しかし、男児の保護者は大阪市教委へ手紙を送付しました。
紙を貼られた男児の保護者が学校と市教委に連絡して発覚した。
学校の対応に保護者が不満を感じ、何度も申し入れても変わらず、市教委へ事実を伝えたと捉えるのが自然です。
一方でコロナ禍にて学校と家庭とのコミュニケーションが難しくなったと感じています。
一昨年以前でしたら家庭訪問・個人懇談・授業参観等といった様々な場面でコミュニケーションを取る事が出来ました。しかし、昨年は殆どが中止されました。
教員の立場としては各家庭の様子が分からない、逆も然りです。
マスク着用・黙食・行事の中止・臨時休校等によって児童もストレスを抱えています。子供のストレスは様々な形で現れます。例年以上に新1年生への指導が難しかったのは事実でしょう。
保護者目線としては「もう少し丁寧に指導して欲しかった」と感じました。教員に子供の喧嘩みたいな対応を望んでいません。