まさに「拙速な判断」でした。

2学期が始まって以降、大阪市立墨江丘中学校が落ち着きません。早くも今日9月7日から「2学期で3回目の臨時休業」を実施しています。

学校日記から動きを追ってみます。

日時出来事
8/252学期の始業式(体育館で実施)
8/26 19:32生徒の感染が判明、明日27日は臨時休業に
8/27 12:268月30(月)から学校を再開すると発表
9/6 8:58生徒の感染が判明、本日1限中に緊急下校、「臨時休業期間中は部活動も休止」と記載
9/6 13:36「感染判明時における聞き取り調査へのご協力について」を掲載
9/6 15:44明日9月7日から学校を再開すると発表
9/7 7:56生徒の感染が判明、本日は臨時休業、朝練等で在校している生徒も下校
9/7 16:58(追記)「1・2年生は明日8日から登校、3年生は10日まで臨時休業」と発表

生徒の感染が次々と判明して大変だという状況は理解できますが、場当たり的な対応が繰り返されています。

時系列から強く感じたのは「学校を再開する判断の早さ」です。1回目は感染判明から17時間後(深夜を跨ぐ)、2回目は5時間後に学校再開を発表しています。

臨時休業期間が短いのは良い話ですが、適切な調査や検査等を行って濃厚接触者や感染した可能性がある人間を特定できているのが前提です。

同中学校は再開と臨時休業を繰り返しており、適切な調査が行われたとは言い難いのが実情です。

特に問題があると感じたのは6日(月)のケースです。直前の土日は学校が休みだったので、調査等に時間が掛からなかったものと考えられます。

しかし、1週間前にも感染者が発生したことを重要視できなかったのでしょうか。1週間前の感染者と何らかの関係があったとしたら、水面下で感染が広がっている恐れがありました。

大阪市は9月2日から学校内での疫学調査に学校が協力する制度を取り入れています。確かに調査等はスピードアップするでしょうが、時に見落とし等は発生しないのでしょうか。

また、協力する学校教職員は当事者です。中には感染している可能性がある教職員もいます。当事者が自校の調査を行うので、客観性は担保されません。

不幸な事に、感染は広がりを見せています。

2学期も部活継続?

また、学校日記では何度も部活動に関する記載がありました。実は同校の校長や生徒は今年春のオンライン授業の際に、「部活休止は困る、悩みになる」という旨をコメントしていました。

(墨江丘中学校の生徒)
「全国大会に合わせて3年間全力でみんなで頑張ってやってきたのに。試合が、見てもらえる場所なので、そこで推薦を勝ち取って高校に行く人もいっぱいいるので。人生も左右される人も中にはいるんじゃないかなと思っています」

https://www.mbs.jp/news/kansainews/20210414/GE00037832.shtml

【墨江丘中学校 林憲治郎 校長】
「一律に(部活自粛)というのは各学校で混乱が起こる悩みになると思う。何とか、どんな状況であれ子どもたちには活動の場、発表の場を提供していきたい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/1d87caceaba2915f7309031a42ba74c1194e07d3

学校日記に「臨時休業中は部活動は休止」「朝練者は下校」という内容を記しているので、こうした活動が現に行われていると受け取るのが自然です。

感染爆発中の緊急事態宣言下において、学校で部活動を行っているとは信じがたいです。感染リスクが低い活動であっても、個人の自主性に任せた朝練でも同じです。「闇部活」とも言われますね。

しかも同校ではここ数日の間に複数人の感染者が発生しています。「部活動は当面禁止です」と言えないのでしょうか。優先順位が間違っています。

これで「明日9月8日から再開します」と発表されたら笑ってしまいます。繰り返される臨時休業と再開に振り回される、保護者や生徒にとっては笑い話になりません。

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(追記)
1・2年生は明日8日から登校しますが、3年生は10日まで臨時休業するそうです。

「保健福祉センターや教育委員会と連携して」とあるので、保健所をバイパスした様子ですね。

「なお、3年生においては大阪市教育員会(原文ママ)からの指示により10日(金)まで学年休業といたします」という一文が重いです。

ここ数日の学校の態度に対しては、保護者から数多くの強いクレームが入ったと思います。2日連続で通勤前後に「休校します」と連絡されたら、仕事に重大な影響が出ます。