先日、大阪市の松井市長から「子供の学習機会は確保する、PCR検査を実施した上で修学旅行を行う、五輪が出来ているから修学旅行も出来る」という発言がありました。

本当にできるのだろうかと疑問視する向きもありましたが、本当に行うそうです。大阪市立菫(すみれ)中学校です。

http://swa.city-osaka.ed.jp/weblog/files/j692543/doc/196020/3755231.pdf

PCR検査を実施するのは評価できますが、気掛かりなのは実施日と旅行期間です。8月18日に検査を実施し、25日から出発するそうです。その間は1週間にもなります。

「72時間以内の陰性証明書」を求められる事が多いという話を聞くので、この期間の長さは引っかかります。

これだけの期間を要する理由の一つは検査方式です。唾液ではなく、鼻咽頭で検査を行うそうです。8月5日の市長会見で健康局から発言がありました。

A:健康局です。子供さんのPCR検査なんですけれども、基本的に無症状の場合は鼻咽頭の拭い液等ですると。唾液ではきちっとした検査結果が得られませんので、そういうこともあって、今ちょっと調整中でございます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0abec2fe951e934378e3e313b8c77d5d2d84d19b

何事もなく修学旅行を終えて欲しい反面、これだけ感染者が増えている中で果たして無事に実施出来るのでしょうか。受け入れ側からの不安の声もあるでしょう。

直前まで予断を許しません。

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(8/19追記)

菫中学校で唾液によるPCR検査が行われました。8月18日に検査を行い、25日から出発します。

そんな中、夏休み期間中の大阪市立・菫中学校で、次々と登校する3年生の姿がありました。
3年生の7クラス・275人の生徒全員が受けるのはPCR検査です。

この中学校では、これまでの大阪府の方針に基づき、行先の長野県が受け入れを拒否していないため、事前に検査を受け、8月25日から修学旅行に行くことを決めました。

【担任の先生は】
「必ずPCRしないと修学旅行に行けません」

【3年生の生徒は】
「緊張で唾が出んかったりとかトラブルもあったけど、安心して修学旅行に行けることになったというのは何よりもいいことやと思います。今日から、検査の結果出るまでの間の日もしっかり自粛して生活していきたいと思います」
「このご時世、修学旅行あるかも分からず、ほかの学校がなくなったとかも聞いてたから、みんなで力を合わせて感染予防して、最後みんなで楽しく行けたらなって思います」

一方18日、大阪府は方針を変更し9月以降に出発予定の修学旅行については原則、延期することになりました。

感染拡大の収束が見えず、当面子供たちの学校生活に不自由を強いることになりそうです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/40079b1e1d3a106084fe481a7ab239a2c579378b

以前に行われた記者会見で健康局長が「鼻咽頭で検査する」と話していましたが、唾液による検査が行われていました。医療機関では子供でも唾液で検査しているとも聞いたので、より行いやすい方法に変更したのでしょう。

気になったのは検査日です。修学旅行に出発する1週間前です。果たしてこれで安全は担保されるのでしょうか。検査をすり抜けたり、検査後に感染する可能性は排除できていません。

しかも修学旅行に参加するのは生徒275人という大所帯です。教員等も含めると約300人です。この規模の旅行を延期・再調整するのは容易ではありません。予定通りに実施する判断に影響を与えた筈です。

何事もなく修学旅行を終えられるのでしょうか。