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(7/29追記)
2022年に実施された学力テストに関する記事はこちらです。
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2021年5月に行われた全国学力テスト(全国学力・学習状況調査等)の結果が公表されました。
文部科学省の今年度の全国学力調査で、公立校の都道府県別の平均正答率が小6の国語で最も高かったのは71%の秋田と石川、算数が74%の東京と石川だった。中3では石川が国語(69%)、数学(63%)ともに最高だった。秋田と石川は例年同様、高い正答率を維持している。
小6の国語で、秋田と石川に次いで高かったのは青森と福井(いずれも69%)。算数が東京と石川に次いで高かったのは、富山と福井、京都(73%)だった。中3の国語で石川に続いたのは秋田(68%)で、数学は福井(61%)だった。
文部科学省の担当者は「上位と下位の正答率の差は10ポイント以内に収まり、問題の数で言えば1~2問程度の違いしかない」と指摘。「それほどの(地域)差はない」と話している。
(以下省略)
https://www.asahi.com/articles/ASP8041MPP8ZUTIL02P.html
詳しい結果は、令和3年度 全国学力・学習状況調査 報告書・調査結果資料に掲載されています。
大阪市の小学生は最下位クラス、中学生は最下位
では、大阪市・大阪府の結果はどうだったのでしょうか。結果から言うと、例年通り「政令市でほぼ最下位」でした。
国語と算数の点数を合算し、都道府県・政令市毎に順位を付けました。まずは都道府県です。
大阪府の小学生は28位、中学生41位でした。
中学生の順位が下がっている理由の一つは、成績上位層が私立中学校へ抜けている点は無視できません。
次は政令市です。
大阪市の小学生は18位、そして中学生は最下位の20位でした。
松井市長が「オンラインで学びは継続できている」と主張した以上、市教委は「直前まで行われていたオンライン授業の影響がある」とは口が裂けても言えませんね。
ここ数年の大阪市では次々と学力向上策を打ち出してきました。しかし、その成果が出ているとは言い難いです。
学力には世帯所得や両親の学歴が密接に関係しているのは周知の事実です。これらは学校の努力では如何ともし難いです。
大阪市は学校毎の平均点も公表しています。平均的な世帯所得が高い地域は点数が高く、低い地域は点数が低い傾向はハッキリと現れています。大卒率も同じです。
これに加え、最近は「教員の指導力不足」を感じる事もあります。
子供のノートやテストに目を通した際、明らかに誤っている回答に「○」が付いていたり、誤字を書いた板書を子供が書き取っていた事がありました。
噂ベースの話となりますが、国公立大学の教員養成系学部の出身者が少なく、私立大学の初等教員養成コースが多いと聞きました。
小学生の学習指導であっても、教える側の学力は大きな要素です。とても良い先生方なのですが、時に不安を感じるのも事実です。
採用試験の倍率も低迷しています。令和3年度教員採用試験の小学校教諭の倍率は2.6倍でした。「教員希望者から大阪市は避けられている」という話を頻繁に聞きます。
それにしても東京都の点数の高さには驚きです。小学校も中学校も最上位です。大阪府・大阪市とはどこが違うのでしょうか。
(追記します)
学力テストに関連する新聞記事をご紹介します。ご覧下さい。
コロナで子供に閉塞感 学力への影響見られず 学力テスト結果公表
https://mainichi.jp/articles/20210831/k00/00m/040/156000c
一斉休校で子どもの学習習慣に乱れ 全国学力テストで浮き彫りに
https://mainichi.jp/articles/20210831/k00/00m/040/157000c
休校で学習不安の子、正答率低く 全国学力調査の結果
https://www.asahi.com/articles/ASP803Q9MP8WUTIL061.html
「あなたの家にはどれくらい本がありますか」子どもの学力と家庭環境の関係が明らかに
https://www.fnn.jp/articles/-/231374