(平野中学校で落下した天井、朝日新聞より)

「財政難」はこうした場面で現れてくるのでしょうか。

7月5日にのプール更衣室の天井コンクリート片が落下し、生徒1人がケガを負いました。

大阪市教育委員会などによりますと、5日午後4時20分ごろ、大阪・平野区にある大阪市立平野中学校のプールの更衣室で、男子生徒数人がクラブ活動を始めるため着替えていたところ、突然、天井からコンクリートの塊がはがれ落ち、1人の頭に当たりました。

落ちた塊は縦30センチ、横20センチ、重さがおよそ5キロあり、生徒は頭におよそ2センチの切り傷を負ったということです。

この更衣室は、昭和51年に建てられ老朽化していたため、ことしのプールの授業が終わる9月以降に建て替える予定だったということで、日頃から教師が目視で点検していたということです。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210706/2000048106.html

昭和51年! 今年で築45年を迎えます。減価償却はほぼ終了している建造物です。

本当に大きなコンクリート片です。重さ5キロ、当たりどころが悪ければ重傷を負っています。大阪市や学校の責任は重大です。

天井には以前から大きなひび割れや剥離がありました。著しく老朽化しています。民間建築ならば、好んで利用する人はいないでしょう。

しかし、学校現場では使われ続けていました。教師が目視で確認していたそうですが、建築物の安全性を判断する能力は教師にありません。

朝日新聞によると、こうした事故の大きな原因は雨水だそうです。

大阪の学校 天井落下相次ぐ 長雨原因?シミなど予兆も

 市教委によると、落下した天井の素材はそれぞれ異なるが、漏水が原因で天井が落下する場合、予兆が見られることが多い。

 まずは、天井のシミだ。漏水が起きると、天井の一部に黒ずみや黄ばみが出たり、ふやけたりする。細かなひび割れにも注意が必要だ。ペンキを塗り直して見えにくくなっていることもあるが、水がしみ出す原因になる。こうした変化が見られる部分は、棒でたたく。空洞があるような反響音がする場合は、雨水が入る可能性があるという。

 市教委の担当者は「変化がないかを日常的に点検する必要がある。少しでも異常が見つかれば、助言するので連絡してほしい」と話す。

https://digital.asahi.com/articles/ASP77655GP77PTIL01W.html

お世話になっている小学校でも天井から雨漏りした事がありました。しばらくは床にバケツを置いて凌ぎ、長期休業中に修繕工事を行ったそうです。令和の学校でこんな話を聞かされるとは夢にも思いませんでした。

以前から感じていたのですが、大阪市が学校建築物の老朽化をあまりに軽視しています。築40年という校舎が無数にあります。全体の約6割が築30年以上です。つまり、昭和の時代の建築物です。

https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000514/514350/00Summary.pdf

適切なメンテナンスが行われているならまだしも、民間マンションの様な大規模修繕が行われている気配はありません。老朽化する一方です。

実は同種の事故が他校でも多発しています。少なくとも今年度で4件(本件を含む)も発生しています。

大阪市立海老江東小学校北校舎3階廊下側アルミサッシ(窓)の落下について
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000534786.html

大阪市立長吉小学校におけるモルタル片の落下について
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000535089.html

大阪市立瓜破小学校における天井ボードの落下について
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000536648.html

先進的な取り組み等を行う前に、まずはこうした基本的な部分を適切に管理して欲しいです。

私は建築に関する知識は全く有していませんが、少なくとも雨漏りを防ぐには日頃の管理点検や一定期間毎の大規模な修繕が必要な事は理解しています。

営繕は地味ですが重要です。そして財政難はこうした地味な分野に現れやすいです。大阪市は校舎の維持管理を軽視していませんか?