大阪北部地震は震度3前後の余震に襲われたものの、東日本大震災や熊本地震の様な大規模な余震に見舞われる事なく10日が過ぎました。

高槻市での死亡事故を受け、大阪市は学校プールのブロック塀の安全性を早急に確認しました。結果、佃西小学校で危険な箇所が見つかりました。

【大阪北部地震・写真追加】大阪市内でもブロック塀に注意を!佃西小学校(西淀川区)でぐらつき発生

その後、それ以外のブロック塀や建物の被災状況も確認しました。

大阪市立学校におけるブロック塀および建物の被災状況について(結果)

 平成30年6月18日に起きた大阪府北部を震源とする地震に伴い、平成30年6月19日付けで各学校(小・中・高等学校430校(注))に、今回の地震に伴う被害状況の確認を依頼しておりました結果が集計できましたのでお知らせします。

 なお、下記の事項につきましては、教育委員会事務局の技術職員が状況を確認し、安全確保に関する処置をしております。

1 学校外周部のブロック塀、フェンス等の工作物で倒壊の可能性がある、ないし大きなひび割れが入っているとの報告があった学校
小学校:19校・中学校:16校・高等学校:3校 計38校

 教育委員会事務局の技術職員が現地確認を行った結果、いずれの学校についても倒壊の恐れはありませんでしたが、24校において特に老朽化等による劣化が見受けられたため、速やかに必要な対応を行ってまいります。
 また、それ以外の学校につきましても、学校からの報告をもとに、今後、状況に応じ補修等の必要な対応を行ってまいります。

2 校舎間のつなぎ目部分が落下しかけている、ないし落下したとの報告があった学校
小学校:16校・中学校:3校・高等学校:1校 計20校

3 外壁タイル・モルタル等が落下しかけている、ないし落下したとの報告があった学校
小学校:27校・中学校:10校・高等学校:1校 計38校

4 天井、照明器具が落下したとの報告があった学校
小学校:6校・中学校:4校 計10校

2から4の学校への対応
 今後、学校からの報告をもとに、状況に応じ補修等の必要な対応を行ってまいります。

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000439797.html

大阪北部地震は極めて大きな揺れでした。既に大半の学校が耐震補強済とは言え、何らかの被害が生じてしまった学校が少なくありません。

早急に修繕し、同規模や更に大きな規模の地震が生じても破損しない補強も必要でしょう。

更に通学路の点検も行いました。

大阪市立小学校の通学路における緊急安全点検に関する調査結果について
平成30年6月28日 15時発表

 平成30年6月18日に起きた大阪府北部を震源とする地震に伴い、平成30年6月20日付けで各小学校において通学路の緊急安全点検を実施しておりました結果が集計できましたのでお知らせします。

1 調査の概要
各小学校(郊外校を除く)において、保護者や地域からの情報もふまえ、教職員の目視により、通学路におけるブロック塀等の安全確認が必要とされる箇所の調査を実施

2 調査期間
平成30年6月20日(水曜日)~平成30年6月27日(水曜日)

3 調査結果
調査対象校数287校
該当箇所があると回答した学校数:176校
上記箇所数:1,045箇所
報告のあった主なもの:ブロック塀、屋根の瓦、工事現場の仮囲い

4 対応
教育委員会事務局からは、学校に対して、当該点検結果に基づき、児童生徒への安全指導を徹底するよう指示しています。
今後、学校等による点検結果を踏まえ、危機管理室など関係局とも十分連携を図り対応してまいります。

http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000440000.html

地震後数日は教職員が児童の下校に付き添い、また学区内を巡回したと聞いています。その際、通学路等に危険な箇所が無いかと確認して回ったのでしょう。

少し懸念されるのは、「教職員の目視により」安全確認を行ったという箇所です。教職員は建造物の安全性等については素人でしょう。

目視で分かる危険箇所もあれば、分からない箇所もあります。安全確認の程度は割り引いて考えた方が良さそうです。

こうした中、中途半端な7月1日付けで大阪市教育委員会で人事異動が発令されました。

新たに「大阪市教育委員会事務局学校環境整備担当部長」が新設され、学事課長が昇格しました(詳細はこちら)。

具体的な事務分掌等は不明ですが、タイミング・職名から推測すると、大阪北部地震を受けた学校環境の整備に充たるポストだと考えられます。

なお、これらの安全確認等が行われたのは、あくまで「大阪市立の学校や幼稚園」です。私立保育所や私立幼稚園等は対象外です。

子どもがお世話になっている保育所や幼稚園での安全対策は万全でしょうか。気になる点があれば、早めに教職員へご相談下さい。

特に保育所の先生は日々の保育でいっぱいいっぱいで、被災状況や登園路の安全性まで気が回っていないかもしれません。伝えると喜ばれるでしょう。