(大阪市消防局本部庁舎)

4月下旬から5月中頃には大阪市内で頻繁に救急車を見かけました。夕食中にも何度もサイレン音が聞こえてきました。これまでに覚えがない頻度でした。

確証は持てませんが、恐らくは新型コロナウイルス感染症の患者を緊急搬送する任務に従事していたのでしょう。

こうした業務に従事していた大阪市消防局の救急隊員が新型コロナウイルスに感染し、死亡していた事が明らかになりました。

〈独自〉大阪市消防局の救急隊員 コロナ感染後に死亡

大阪市内の消防署に勤める50代の男性救急隊員が新型コロナウイルスに感染し、2日に死亡していたことが3日、市消防局への取材で分かった。新型コロナに感染した市消防局職員が、死亡したケースは初めて。市消防局は感染と死亡との因果関係は不明としている。

市消防局によると、男性救急隊員は最後に勤務した5月3日にのどの痛みを訴え、5日に受けた抗原検査で陽性と判明。息苦しさを感じたため同日中に入院した。消防局は産経新聞の取材に対し、基礎疾患の有無について「個人のプライバシーに関わる」として明らかにしなかった。

男性救急隊員は救急搬送業務に従事しており、コロナ患者を搬送したこともあったが、業務で感染したかどうかは不明という。市消防局は今後改めて調査する方針。市保健所による疫学調査では、同僚や市民に濃厚接触者はいないと判断された。勤務先だった消防署でクラスター(感染者集団)は発生していない。

市消防局ではこれまで、100人を超える職員の感染が確認されている。男性救急隊員が死亡したことを受け、「感染対策を再度徹底する」としている。

https://www.sankei.com/article/20210603-U3YSLZJPSBKD5K6LD2TVS5VDOY/

ご冥福をお祈りします。

この記事では、より深刻な現状がさらりと記されています。「市消防局ではこれまで、100人を超える職員の感染が確認されている。」という部分です。

正確には101人でした。

大阪市消防局では、これまでに101人の新型コロナへの感染が確認されていて、「優秀な職員を失ったことは非常に残念。安全な活動につなげるため感染防止対策の徹底を図っていく」としています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/909e6cd85faf227e2d7da0a7cc186e23efad9c63

大阪市消防局は十分な感染対策を行っていた筈です。それでも数多くのプロが感染してしまうのが非常に恐ろしいです。

この中には大阪府消防学校で発生したクラスターに関連する感染者も含まれているでしょう。

府立消防学校における新型コロナウイルス感染症患者の発生について
【令和3年5月5日公表分】
〇令和3年5月3日に判明したスクリーニング検査後に発熱等の症状の出た学生1名について再度PCR検査を行ったところ、
 1名の陽性者が判明しましたのでお知らせします。
 同日に当該校舎の消毒を完了しています。
 ※当校における陽性者数(施設外感染者2名を含む)
  学生64名 職員5名

https://www.pref.osaka.lg.jp/shobogakko/kansenjoho/index.html

ただ、100人以上という感染者数は余りに多すぎます。中には業務中に感染した職員も少なくないでしょう。

大阪市消防局では優先接種を進めています。ただ、亡くなった職員は1回目の接種を受けたのみでした。

消防局によると、優先接種は4月20日に始まり、亡くなった救急隊員は陽性判明前に1回目の接種を受けていた。同消防局の職員約3500人のうち、1回目の接種は約2400人、2回目の接種は約1300人が終えているという。

https://www.sankei.com/article/20210604-G4X5PV4W6ZN2HJ4Q7KX3VQFVWM/

ワクチンの効果を十分に得るには、やはり2回の接種が必要ですね。もう少し早く2回目の接種を受けられていたらと思うと、悔やまれます。

多くの人間と接する学校の先生や保育士にも早急に接種を進めて欲しいです。職員と保護者の接種が概ね終われば、殆どの子供も守られます。

このところ、ご近所さんとワクチンに関する話をする機会が増えています。特に年配の方が多いですね。

「接種しようか迷っている」と訊かれたら、即座に「友人と食事に出かけたり、遠方に住んでいる子供や孫と会いたいのでしたら、迷わず接種して下さい」と返事をしています。

今夏の帰省はまだ迷っています。実家の両親や親戚が接種を終えていたら、少し気楽に帰省できそうです。