今日から6月となりました。
大阪では5月31日までとされていた緊急事態宣言が6月20日までへと延長されました。
緊急事態宣言 6月20日までの延長 政府が決定へ
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210528/2000046329.html
学校での活動は、修学旅行・府県間の移動を伴う教育活動・府内における校外学習等が引き続き制限されます。部活動は公式大会前の練習や文化部の活動を除いて休止します。
一方、これと相反する様な動きも顕在化しています。
大阪府教育委員会は府立学校の部活動の公式大会前練習につき、現行の「3週間前から練習可」と「5週間前から練習可」へ切り替えます。
部活動は「大会5週間前から可」 大阪府立の学校が緩和
緊急事態宣言の期間が延長されたことを受け、大阪府教育委員会は6月1日以降の府立学校の部活動について、公式大会やコンクールなどがある場合、現在は大会の3週間前から認めている活動を、5週間前から段階的に認めると通知した。
通知によると、5週間のうち、最初の2週間は平日のみ1日1時間以内の活動とし、その後の3週間は休日も3時間以内なら活動ができる。
府が「部活動の原則休止」を求めた4月15日以降、公式大会などがなく活動できていない文化系の部活動については、平日1時間以内に時間を短縮して再開するとしている。
大阪市教委も同じ内容を市立高校に通知した。
府教委は、府内の各市町村教委にも同じ内容の通知を参考として送った。市町村教委はこれを受け、所管する小中学校の部活動について判断する。
通知文が大阪府ウェブサイトに掲載されています。
府立学校における緊急事態宣言下(6月1日以降)の部活動について
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/6793/00354683/210528_koko_tuchi_bukatu.pdf
夏場には多くの大会が開催されます。この5週間前となれば、すぐにでも部活動を再開する部もあるでしょう。事実上の「運動部解禁」です。
また、大阪市は昨年は多くの学校で実施出来なかった水泳の授業を、今年は全校・全学年で実施を検討する様に通知しています。
【独自】「全学年」で“水泳授業”を再開へ 大阪市立の小学校
https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_10765.html
これを受けたのか、お世話になっている小学校から「水泳授業のお知らせ」が配布されました。
一度に授業を受ける児童数を減らしてソーシャルディスタンスを確保する、更衣室をより広い部屋に変更する等といった旨が記載されていました。
水泳の授業を2年連続で中止するのは良くないと理解している反面、一抹の不安は感じています。学校へ個別に相談すれば休めるでしょうが、そこまでする必要があるかとも悩んでいます。
昨日5月31日の大阪府内の新型コロナウイルス感染者は98人でした。1,000人を越えていた一時期が嘘のようです。就学児は0人、10代後半は6人でした。
子供の感染者は激減しています。これが運動部の活動や水泳授業を実施する方向へ強く後押ししたのは間違いありません。
一方で強い不安も感じています。特に高校の部活動では数え切れない程に多くのクラスターが発生したのは記憶に新しい所です。
大阪府からの通知文には「更衣時の身体的距離を確保するとともに、更衣室内の会話を制限する。」「登下校時や公式戦会場等への移動時において、生徒どうしによる飲食は厳に慎むよう、特に指導を徹底する。」「練習試合や合同練習は禁止とする」と記載されています。
ただ、これらの指導は果たして徹底できるのでしょうか。近隣の高校に通う学生の様子を見ている限り、到底無理だろうと感じています。
今もノーマスクで飲食しながら大声で話す高校生を駅前で頻繁に見かけます。無意識の内に距離を取ってしまっています。
高校生活において部活動は重要でしょう。しかし、「パーツの一部に過ぎない」とも言えます。部活動が解禁されたら、高校運動部クラスターが再び発生するのは避けられないでしょう。
とは言え、「オリンピックは開催するのに、どうして部活動の練習や大会はできないのか?」と訊かれると反論しにくいのも事実です(頻繁なPCR検査やバブル方式による隔離を徹底している、が模範解答でしょうか)。
小学校での水泳授業も心配です。子供に「はしゃがない」「近寄らない」と声も掛けても、届かない時は全く届きません。
保育所はプール遊びや水遊びを行うかどうかを未だ迷っている様子です。実は関係者が新型コロナウイルスに感染し、休園した事もありました(園内感染は未確認)。
プール遊びで密になって感染が広がる事を恐れている反面、「保育室でも密になるので、プール遊びを行ってもリスクは増えない」という考えもあるそうです。
一定のリスクが伴う活動はどこまで許容されるべきでしょうか。明確な答えがない問題です。