8月19日に発表された大阪府のコロナウイルス感染者は187人でした。本日の東京の感染者数は186人、遂に抜いてしまいました。
昨日(8月18日)16時以降本日(8月19日)16時までに、大阪府において、187名(7102例目から7288例目)の新型コロナウイルス感染症の感染が確認されましたので、別紙のとおり、お知らせします。市町村別の発生状況(8月18日16時時点)についても、あわせてご覧ください。
また、府内4813、5775、5941、6623、6759例目の方が死亡されましたので、下記のとおり、お知らせします。4813例目 60代の男性 死因:新型コロナウイルス感染症(8月19日死亡) 基礎疾患あり
5775例目 80代の男性 死因:新型コロナウイルス肺炎(8月18日死亡) 基礎疾患あり
5941例目 80代の男性 死因:新型コロナウイルスによる急性呼吸器不全(8月17日死亡) 基礎疾患あり
6623例目 80代の女性 死因:新型コロナウイルス肺炎(8月18日死亡)
6759例目 70代の男性 死因:新型コロナウイルスによる肺炎(8月18日死亡) 基礎疾患あり
お亡くなりになった方のご冥福をお祈り申し上げます。http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/index.php?site=fumin&pageId=39093
大阪 コロナ カ レ ン ダ ー
報告 日 月 火 水 木 金 土
4/05 *21 *20 *53 *43 *92 *80 *70 計*379
4/12 *45 *24 *59 *74 *52 *55 *88 計*397
4/19 *48 *84 *54 *31 *35 *31 *29 計*312
4/26 *16 *30 *32 *44 *28 *14 *17 計*181
5/03 *10 *13 **7 *12 **8 *10 *16 計**76
5/10 *11 **1 **6 *12 **3 **3 **2 計**38
5/17 **0 **1 **1 **3 **3 **1 **0 計***9
5/24 **0 **0 **0 **1 **0 **0 **0 計***1
5/31 **1 **0 **0 **0 **0 **0 **1 計***2
6/07 **1 **0 **0 **0 **1 **0 **0 計***2
6/14 **1 **0 **3 **4 **4 **2 **6 計**20
6/21 **3 **0 **0 **2 **1 **2 **2 計**10
6/28 **5 **7 **5 *10 **8 *11 *17 計**63
7/05 **6 **8 *12 *10 *30 *22 *28 計*116
7/12 *32 *18 *20 *61 *66 *53 *86 計*336
7/19 *89 *49 *72 121 104 149 132 計*716
7/26 141 *87 155 221 190 216 195 計1205
8/02 194 *81 193 196 225 255 178 計1295
8/09 195 123 102 184 177 192 151 計1124
8/16 147 *71 185 187 *** *** *** 計****
8/23 *** *** *** *** *** *** *** 計****
1週間前と比べて横ばいですね。
ミナミの感染者半減、施設や医療機関での対策強化へ
大阪府のコロナウイルス対策で極めて優れているのは「情報公開」でしょう。日々の感染者数や会議資料がタイムリーに掲載されています。
8月19日に開催されている第24回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議で配布された資料もアップロードされています。
これによると、休業要請等が行われたミナミの感染者は半減しました。要請は明日24時で終了します。
人出は緊急事態宣言が発表された4月7日より減少したそうです。
府内では高齢者介護施設・医療機関でのクラスターが多発しています。他都道府県では見られない、突出した多さです。
重症者が急増しています。実運用している重症病床数は余裕がありません(確保数は余裕あり)。
約4割の重症者は、入院した時点で重症でした。
今後は高齢者や基礎疾患がある方の感染リスクを低減させ、施設や医療機関でのクラスター発生を防ぐのをより重視するそうです。
松井市長「(イソジンは)いい研究や!」
先日、大阪府の吉村知事が唐突に「ポビドンヨードを使ったうがい薬でコロナの患者さんが減っていくのではないかという研究結果が出た」と話しました。
突然の発表に私も驚きました。
背景事情を朝日新聞が報じています。
異例ずくめ、うがい薬会見への道程 前夜も調整バタバタ
新型コロナウイルス対策として、うがい薬の利用を推奨した大阪府の吉村洋文知事は、初期段階の研究結果を「早く府民に伝えたい」と前のめりに発表した。新しい研究の発表形式としては極めて異例。政治と科学の距離の取り方として配慮に欠けていたとの指摘が出ている。
うがい薬について発表する前日の8月3日夜。発表内容についての調整がバタバタと続いた。吉村知事は府庁内の担当部署との打ち合わせで「感染している人が周囲にうつさない可能性があるなら、うがい励行を呼びかけたい」と主張。それまでの内部協議では、医薬品医療機器法との関係を考慮して控えめの発表にする予定だった。
「イソジン」などの個別商品名は出さず、「効果がある」などの表現も控え、府が協力して研究を継続するという内容にとどめる方針だったが、吉村知事の意向を踏まえて変更した。追加してつくったフリップにはこう明記した。「ポビドンヨードうがい薬によるうがいを励行してください」(以下省略)
キーとなったのは大阪市の松井市長の主張でした。
何と「お盆に家族が集まった時、うがい薬でうがいをしてもらえば感染拡大を防げるかも」と思い、「これはいい研究や」と絶賛したそうです。
コロナウイルスは世界中が凌ぎを削って研究している分野です。初期段階で良い結果を示したとしても、その後の研究で判断が覆る事は少なくありません。アビガンが一例でしょう。
一介の首長、しかも一定以上の理系的なバックグラウンドを有さない松井市長が、研究の善し悪しを判断できるとは到底考えられません。
根回し不足の松井市長
実はコロナ禍において、松井市長は多くの疑問が残る判断を行ってきました。
十分な根回しをせずに決定・公表してしまい、振り回される市民や現場から批判が殺到するケースが目立ちます。
代表例は大阪市立学校園の休校園です。安倍首相が一斉休校を要請する数時間前、松井市長は何の前触れも無く休校を表明しました。
大阪市立の幼稚園と小中学校、2週間休校 未然に防止へ
大阪市の松井一郎市長は27日に開いた新型コロナウイルスの対策会議で、市立の幼稚園と小中学校をそれぞれ2週間、休校にすると表明した。府内の園児や児童、生徒の感染者は確認されていないが、感染拡大を事前に防ぐのが目的だという。
十三市民病院のコロナ専門病院化や雨ガッパの寄付要請も松井市長です。
大阪市の松井市長は、新型コロナウイルスに感染した人のうち、酸素吸入などが必要な「中等症」と呼ばれる、やや症状の重い患者の治療体制を強化する必要があるとして、大阪・淀川区にある大阪市立十三市民病院で、中等症の患者を集中的に受け入れることを明らかにしました。
この中で、大阪市の松井市長は、新型コロナウイルスに感染した患者への対応について、「重症の患者への準備は一定、進んでおり、軽症の人は滞在場所をホテルなどにしてもらう。問題は中等症の患者で、専門の病院が必要だ」と述べました。
そのうえで、「酸素吸入などの設備もある市立の十三市民病院を中等症の患者を治療する専門病院にしたい。別の症状で入院している患者もいるが、周辺の病院に転院していただく。できるだけ早い時期に、中等症の患者を治療したい」と述べ、大阪・淀川区にある大阪市立十三市民病院で、中等症の患者を集中的に受け入れることを明らかにしました。
また、松井市長は、「医療現場ではマスクや防護服が足りなくなっていて、防護服の代わりにゴミ袋をかぶって治療にあたっている状態だ。家庭に新品の雨がっぱがある人は府や市に連絡をいただきたい」と呼びかけました。
集めた雨ガッパは医療機関で使われず、フェイスシールドと共に学校へ配布しました。
大阪市教育委員会からこんな通経つが来ました。30万着以上集まった行き場所に困った雨合羽。医療従事者には何の役にも立たない。一部6000枚程は使われた?様です。残った30万着の内1万着実強を学校に回されました。 pic.twitter.com/hUS9434tpo
— 山ちゃん (@JxyEZP9Fou8AYCR) June 5, 2020
https://digital.asahi.com/articles/photo/AS20200522004240.html
9月入学制も絶賛しました。
9月入学導入に「大賛成」大阪・松井市長
https://www.sankei.com/life/news/200428/lif2004280069-n1.html
松井市長の判断ミスというわけではありませんが、特別定額給付金の10万円を支給するのは遅れに遅れました。市民からのクレームが殺到しました。
神戸市が給付金を届けるのは約76万世帯。給付率は6月26日に9割を超え、7月3日には93%に達した。主な大都市の3日現在の給付率は、大阪市17・6%、京都市58・3%、横浜市(2日現在)47・0%、名古屋市29・7%、福岡市73・3%などだ。
全てが慎重な検討及び十分な根回しが必要とまでは言えません。
しかし、市長の判断は市民生活に直結します。内外の専門家や現場の声を聞き、適切に判断して欲しいです。でなければ、一市民として不安に感じてしまいます。