H26保育所一斉入所結果分析、20回目もリクエストにお応えして浪速区を取り上げます。
各保育所毎の新入所者数・入所者平均点・入所基準点を取り上げ、H25とH26を比較した上で分析検討を行ってみます。
(入所者平均点・入所基準点の計算方法はこちらに記載しています。)
また、【H26保育所入所申込状況分析】(13)浪速区も参考にして下さい。
※各区の分析を順次行っていますが、「○○区の状況を早めに知りたい」「○○保育所についてもっと突っ込んだ分析を」などのリクエストがありましたら、コメント欄やお問い合わせからお寄せ下さい。
【H26】大阪市子育て支援施設データ&マップ(非公式)より(モバイルアクセスを改善しました!)
保育所名 | H26入所者数 | H26入所者平均 | H26入所基準点 | H25入所者数 | H25入所者平均 | H25入所基準点 |
グローバルキッズ今宮戎園 | H27/4開所予定 | |||||
もとまちさくらさくほいくえん | 67 | 173.3 | 135 | |||
愛染園愛染橋保育園 | 38 | 177.3 | 145 | 32 | 185.5 | 165 |
広田保育所 | 35 | 187.8 | 165 | 25 | 177.9 | 155 |
小田町保育所 | 41 | 185.5 | 165 | 28 | 201.2 | 175 |
大国保育所 | 30 | 185.2 | 155 | 31 | 180.3 | 155 |
日東南保育所 | 19 | 145.0 | 075 | |||
蓮美幼児学園みなとまちナーサリー | 7 | 196.9 | 195 | 11 | 201.0 | 195 |
浪速さくら保育園 | 20 | 195.0 | 165 | 17 | 191.4 | 155 |
浪速第1保育所 | 32 | 167.7 | 135 | 34 | 176.7 | 145 |
浪速第5保育所 | 25 | 146.3 | 95 | 32 | 173.3 | 135 |
浪速区は少し変わった特徴を有する区です。
平成26年4月1日における就学前児童数は2,306人と、前年から95人(約4%)も増加しています。
就学前児童数が増加している区は他にもあるのですが、大きく伸びている区(前年比3%以上の増加)はいずれも保育所在籍率が30%を切っています。
例外は浪速区です。
在籍率は39.2%であり、大阪市平均(36.2%)を上回る高さとなっています。
就学前児童の増加を受け、新規入所申込数・新規入所児童数はいずれも大きく伸びています(詳細はこちら)
一方で入所倍率は1.17倍と前年から0.24倍も低下しています。
主たる要因はもとまちさくらさくいほいくえんの新設です。
就学前児童が大きく減少していたと推測される地域の保育所を閉鎖する一方で、逆に増加して保育所不足感が強い地域に保育所を新設する事により、財政支出を一定の規模に維持しながら保育所ニーズにより応えています。
浪速区全体での就学前児童数は増加していますが、地域的な偏りが窺えます。
児童数が大きく減少していると推測されるのは、JR大阪環状線より外側の地域です。
この地域にある浪速第1保育所・浪速第5保育所は入所基準点・入所者平均点が前年より大きく減少しています。
また、区東部の愛染園愛染橋保育園も大きく低下しています。
日本橋東やその周辺地域でも就学前児童数が減少しているのでしょうか。
同保育園は天王寺区からも近く、同区在住の方にとっても候補となるでしょう。
これ以外の地域の保育所は基準点・平均点が全般的に上昇しています。
ただ、個別事情に影響されたと推測される部分が大きいです。
JR難波駅~今宮駅(関西本線)の沿線は大きく変化しています。
具体的には蓮美幼児学園みなとまちナーサリー・小田町保育所・もとまちさくらさくほいくえんの3保育所です。
前2保育所は昨年の入所者平均点が200点を超え、入所基準点も高く、極めて入所しにくい保育所でした。
今年は大きく低下し、特に長待ち保育所は基準点が10点、入所者平均点が16点も減少しました。
近くにもとまちさくらさくほいくえんが開所し、入所者が分散したのが大きな理由でしょう。
地下鉄大国町駅・恵美須町に近い大国保育所・広田保育所も入所者平均点が上昇しています。
特に広田保育所は入所者平均点が10点も上昇しています。
平成26年一斉入所では第1希望申込者が前年の2倍弱に達し、この保育所周辺で未就学児童が急増していると推測されます。
来春に市立木津中学校南でグローバルキッズ今宮戎園が開所する予定であり、入所希望者が分散して既設保育所でもやや入所しやすくなるでしょう。
浪速区の最北西部にある浪速さくら保育園も入所者平均点が高くなっています。
入所基準点が165点となっているのは151-170点で2名の方が入所した為であり、これを除くと基準点は195点となります。
同区北西部には同保育所しかないという事情に加え、道頓堀川・木津川を渡って西区・大正区から登園している方も少なくないと推測されます。
西区は保育所入所するのが容易ではない、大正区は同区北東部に保育所が無い、という背景が窺えます。
都島区と同じく、浪速区は地域毎の就学前児童数の増減を踏まえて保育所整備を計画的に行っている印象を受けました。
次に保育所が新設されるとしたら区北西部ではないでしょうか(既に保育ママ2箇所・小規模保育1箇所があります)。