大阪府の感染拡大が止まりません。12日の感染者は陽性者429人(過去3番目の多さ)、20代~40代・60代が60人以上、陽性率9.7%、重症病床使用率は過去最高の73.8%、堺市の児童関連施設でクラスターが発生しています。
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/23711/00376026/1212%20.pdf
これを受け、大阪府の吉村知事は「時短要請地域を大阪市北区・中央区から全域へ拡大し、期間も25日もしくは28日まで延期する」旨をコメントしました。
https://www.youtube.com/watch?v=4IX3Whbi8bw
大阪府の吉村洋文知事は12日、民放番組に出演し、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため大阪市北区と中央区の飲食店などに行っている営業時間の短縮要請について、対象地域を大阪市全域に拡大する考えを示した。15日までの期間を延長することも含め、14日の対策本部会議で決定する見通し。
府は11月27日から、両区にある約2万5000の飲食店やバー、カラオケ店などに午後9時までの時短営業を要請。しかし、新規感染者数は高止まりし、今月12日にも過去3番目に多い429人の感染が確認された。吉村知事は「今はブレーキをかけるべき時期だとご理解いただきたい」と述べた。
時短要請を巡っては、大阪市の松井一郎市長も今月10日、「終了できると言い切れる状況ではない」と述べ、延長の可能性が高いとの見方を示していた。
時短要請を大阪市全域へ拡大する考えは、12月11日に大阪市の松井市長も話していました。
【新型コロナ】大阪は時短もGoTo停止も延長か
【大阪市 松井市長】
「新型コロナの状況がさらに拡大していけば、(時短要請)エリアを広げる可能性もある。状況によって外出自粛要請についても延長の可能性もある。」
ただ、要請地域の拡大によって感染拡大に歯止めが掛かるかは不透明です。以前は大阪府内の感染者の半数以上を大阪市民が占めていましたが、12日の感染者では4割弱にまで減少しています。
また、専門家の方々は「時短より会話禁止・間仕切り・座席配置が重要」「会食(宴会)自体にリスクがある」と主張されています。
必要なのは営業時間短縮じゃないのよ
店内での会話禁止とか座席配置の工夫とか仕切り板とかなのよ
みんなで孤独にグルメしようや— Sphingosin (@sphingosin) December 12, 2020
宴席の場において、感染者が目の前に座っていたとします。酒を酌み交わしながら、それでも感染しないで済む方法を私は知りません。アルコールは私たちを饒舌にし、大声を出させ、そして密接にします。そこで感染するかどうかは、ほぼ「偶然」に支配されます。感染を回避する確実な方法とは、宴会への誘いを断ることだけです。
https://www.facebook.com/100001305489071/posts/3483518701701612/?extid=0&d=n
GoToトラベル、大阪市・札幌市・東京・名古屋市・広島市で一時停止へ
大阪市を発着するGoToトラベルの停止延長は確定的ですね。それに加え、少なくとも札幌市・東京・名古屋市、そして広島市も一時停止(延長)となる見通しです。
【独自】東京、名古屋市も“一時停止”へ 札幌市、大阪市 GoToトラベル停止延長も
GoToトラベルの一時停止について、政府は、北海道・札幌市と大阪市の延長に加え、東京と愛知・名古屋市を新たに一時停止の対象とする方向で調整に入ったことがわかった。
新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない状況をふまえ、政府は、札幌市と大阪市について、15日までとしたGoToトラベルの一時停止の期間を延長する方向に加え、新たに東京と名古屋市も一時停止の対象とする方向で自治体との調整に入った。
現在は、65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人を対象に17日までの自粛を呼びかけている東京については、若い人も含めた自粛要請の延長にとどめる案も検討されている。
政府関係者によると、期間は、いずれも12月25日までを想定していて、感染状況次第で、さらに延長することも検討する。
菅首相は13日午後、首相官邸に関係閣僚を呼んで対応を協議し、都道府県知事の意見もふまえ、14日夕方に対策本部を開いて、政府の方針を決めることにしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/458a8b79fbb7718563aba1f9aab373870349cc97
GoTo、広島市除外検討 イート食事券は新規一時停止―広島県
広島県の湯崎英彦知事は11日、新型コロナウイルスの感染が広島市で急拡大しているため、観光支援事業「Go To トラベル」について、同市発着分の除外を国に要請することを検討していると明らかにした。
25日までの対象除外なので、繁忙期たる年末年始は何とか対象としたい意図が感じられます。ただ、特別料金でも利用する人が多い年末年始にどうして税金で補助するのか、理解に苦しみます。
旅行自体の感染リスクは決して高くないと感じています。が、様々な方と一緒に行動して外食するので、地域で生活するよりも感染リスクが高まるのは避けられないでしょう。旅先では誰だって気が緩みます。
我が家もGoToトラベルで遊びに行こうかと検討しました。が、観光地が混み合っている、慣れない旅先で感染予防を万全に行う自信が無い、ハイパースで進む授業の復習に土日を充てたい、金銭面への不安等により、結局はGoToを使わずに帰省しただけでした。
実は夏の第2波が広がり始めた頃に「お盆どころか年末の帰省は難しいなあ」と見ていました。なので、感染が下火になった秋に帰省して祖父母等に挨拶してきました。子供のお年玉ももらってきました(そのまま貯金口座へ)。
「GoToは継続するけど、外出は自粛を」とは矛盾した主張です。
東京がGoToトラベルに加えられると発表された9月以降、ニュースやワイドショーは「GoToがこんなにオトク!」という番組を繰り返して報じていました。こうした方針や報道が旅行心を煽り、コロナ禍への警戒を弱らせたのは間違い有りません。
思い返せば、春の第1波で世間の警戒心を著しく高めたのは「学校の一斉休校」「志村けんの死」「緊急事態宣言」でした。様々な要請等よりも、時には行き過ぎとも言える政策やセンセーショナルな報道が効果を上げたと感じています。
感染拡大を本気で抑え込むのであれば、「GoToトラベルの全面中止」「年末年始のステイホーム」が本命でしょう(できないでしょうが)。