———
(2/11追記)
名古屋市の関して下記の投稿を掲載しています。
【名古屋市】平成27年度の名古屋市立幼稚園の利用者負担額(授業料)
【名古屋市】平成27年度の名古屋市の認可保育所の利用者負担額(保育料)
———
東京23区や政令指定都市における平成26年度4月一斉入所における入所数や入所保留数(待機児童)が発表されており、大阪市からも近々発表されると推測されます(昨年は5月下旬)。
入所できるか否かに決定的な影響を及ぼすのが、「入所選考点数」です。
以前は一定の基準に従った上で、個別具体的な判断は行政の裁量権に大きく委ねられる「総合的な判断」として入所/入所保留が決定される自治体が多かったです(平成24年度一斉入所以前の大阪市もその1つです)。
しかしながら入所できなかった理由が不透明であり、また仮に恣意的な判断が行われても分からない等、入所及び入所先に関する客観的な説明を行うのが難しかった側面もあったのでしょう。
最近は客観的な判断が行える、「点数制」を取り入れる自治体が増えてきました。

一方、点数制による判定項目に記載されていない事項は点数制では原則として考慮されません。
いわゆる「個々の家庭の事情」が該当します。
こうした事情をできる限り点数化すべきでしょうか、それとも福祉の一環として点数制とは別の行政判断に委ねるべきでしょうか。
また点数化・行政判断、いずれの場合であっても点数が高い世帯と競合した場合にはどちらを優先すべきでしょうか。
難しい問題です。

「点数制」不満の声も 名古屋市・認可保育所の入所選考
2014年4月1日

 名古屋市は認可保育所の四月分からの入所選考にあたり、親の就労状況などに応じてランクや指数を付けて可否を判断する「点数制」の導入を始めた。市の担当者は「入所できなかった人に対し、客観的に説明できる基準ができた」と説明するが、親からは「ランクや指数は個々の家庭の状況を考慮してくれない」と不満の声も出ている。

 市が作った基準表によると、親の就労時間数などに応じて、AからHまでのランクがあり、さらに二十五項目の「調整指数」に家庭の状況が当てはまれば、加点または減点される。ランクが高く、指数の点が多い人から入所できる。

 例えば、天白区ではこれまで勤務状況が同じ水準の家庭を選考する際、自宅から保育所までの距離、親の通勤経路や時間などを総合的に判断し、それぞれの子が通いやすい所を決めてきた。同区の山田悟・民生子ども課長は「保護者の立場になってきめ細かくやってきたつもり。点数制は利点もあるが、画一的にやらざるを得なくなる」と話す。

 点数制では自宅からの距離、通勤経路などを点数化する項目はない。「車がなく、遠くには通えない」「土曜も仕事があり、終日保育をしてくれる所でないと無理」といった事情がある家庭から見直しを求める声が上がっている。

 市保育企画室によると、基準表の項目はこれまで各区で考慮していた内容のうち、多くの区で採用していたものを基に作ったという。加藤仁室長は「総合的な判断というこれまでの曖昧さをなくそうとした」と説明する。ただ、今後は基準の内容を検証していく予定で、「各区の担当者や市民の声を聞きながら改善していきたい」と話している。

http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20140401/CK2014040102000052.html (以下同じ)

土日保育は強い需要があると考えられます。
また夜間保育を行っていたり、障害児の保育に長けている等、そうした保育所を望む方は少なくないでしょう。
各保育所によって保育方針や内容に違いがある以上、そうした事項を特に希望される方に対しては、特定の保育所への入所申込に際しては調整点数によって評価する方法も考えられます。