麻生大臣の発言が朝日新聞に取り上げられています。

少子化の原因「産んだら大変とばかり言うから」 麻生氏

 麻生太郎財務相は18日の衆院財務金融委員会で、少子化の原因について「一番は、『結婚して子どもを産んだら大変だ』ばかり言っているからそうなる」などの「持論」を展開した。古本伸一郎氏(無所属)が「少子化対策のため、政府が新婚カップルを応援してはどうか」と質問したことに答えた。

 麻生氏は、「独身者に『おまえ、結婚は夢があるぞ』と堂々と語っている先輩の人はほとんど聞いたことない。結婚だけはやめとけ、大変だぞ、とみんな言うから。結婚は夢がある、子どもを育てるのはおもしろいって話がもっと世の中に出てこないと、なかなか(子どもが増えるという)動きにならないんじゃないかというのが正直な実感」と語った。

https://digital.asahi.com/articles/ASNCL5CR9NCLUTFK012.html

麻生大臣の発言の是非は、その前後関係や文脈から検討しないと判断できません。

11月18日に開催された衆議院財務金融委員会から当該部分を書き起こしてみました(趣旨も含む)。

古本委員
(結婚生活支援事業について質問)

藤原審議官
結婚した0.2%が利用

古本委員
17%の自治体しか導入していない
出身の愛知県豊田市ではマッチングを重視、出会えないから
結婚に踏み切れないのは経済的な自立を挙げるカップルが多い
0.2%しか使用していない
(支援)上限を上げる、、所得制限を上げる、年齢制限を上げる、他に原因があるのでは
フランスのパックス制度(同棲以上結婚未満)、
フランスは6割が婚外子、日本は2%
結婚出産等の社会保障制度、結婚を前提としないと出産しない
福岡県は60市町村中12市町村が導入、愛知県は弥富市のみ
麻生大臣の地元自治体でも導入している
思い切って国費全額負担すべきでは?
60万円補助あれば、地方では広い家に住める
新婚さん減税は?

伊藤財務副大臣
結婚適齢期の子供が2人いる、興味深く拝聴
若者の希望を叶えられる制度が重要
新婚世帯のみの減税、低所得世帯は効果が限られる、他のイベントとの公平性、慎重に検討する必要

古本委員
「少子高齢化は国難である」との大臣に同意
結婚が出産の前提ならば、国費を投入して新婚世帯を応援すべき

麻生財務相
フランスの特殊合計出生率が2を越えている、先進国ではここだけ
ドゴールが大統領に就任、第2次大戦で多くの若者が戦死、少子化対策を1949年から開始
結婚年齢は日本の方が低い、フランスは出産する時期が低い、結婚しなくてもどんどん産んでいる
福岡県内で人口が増えているのは福岡市、飯塚市・行橋市は横ばい
福岡市の出生率は1.55、飯塚市は1.7、結婚しなくてもどんどん産めなんて言ってない
一番は結婚して子どもを産んだら大変とばかり言っているからそうなる
独身者におまえ結婚には夢があるぞと堂々と語っている先輩の人は殆ど聞いたことない(後ろで伊藤副大臣がニコニコ)
結婚だけはやめとけ、大変だぞ、とみんな言うから
もうちょっと結婚は夢がある、子どもを育てるのはおもしろいって話がもうちょっと世の中に出てこないと、なかなか動きにならないんじゃないかという感じが正直な実感

古本委員
(以下省略)

古本委員からの「補助制度や税制等で新婚世帯を更に応援すべき」との質問に対し、麻生大臣は論点をすり替えて答弁しています。

朝日新聞に取り上げられたのは、そのすり替えた部分の答弁です。

麻生大臣の発言その物に大きな問題があるとは感じません。飲み屋でおっさんが管を巻く話の一つです。

確かに私自身も「大変だ」という話ばかりをしてしまいます。「夢がある」とか「育児は面白い」という話は殆どしませんね。幸せアピールは何となくしにくいとも感じます。

しかしながら、麻生大臣はただのおじさんではありません。財政政策を預かる財務大臣です。

ここで求められているのは飲み屋のおじさんではなく、少子化対策・新婚世帯支援等に対する財務大臣としての見解です。

すり替えにより「政府の子育て支援政策に問題はない、子育て世帯や独身者の意識に問題がある」と聞こえてしまいます。責任転嫁です。

子供を産んだら本当に大変です。全ての日常が子供中心になってしまいます。今もコロナで学校や保育所がどうなるかが気が気でありません。

仮に少子化の原因を子育て世帯や独身者の意識なのであれば、どうすれば意識が変わるかを考えて欲しいですね。