(「再販売価格の拘束」を指摘された、ホワイトレーベルブランドのベビーカー)

以前に公正取引委員会(公取)がコンビとアップリカ社に対して独占禁止法(独禁法)違反で立入調査を行った旨をお伝えしました。

【ニュース】公取委、育児用品大手コンビとアップリカに独禁法違反の疑いで立入検査・高級ベビーカーで検証

公取は独禁法違反による排除措置命令を出しました。コンビ社は「値引きするなら商品を卸さない」と圧力を加えていました。

「安売りしない」を条件はダメ コンビに排除措置命令

 安売りしない条件をのんだ業者にしか商品を卸さなかったのは独占禁止法違反(再販売価格の拘束)にあたるとして、公正取引委員会は24日、ベビー用品最大手の「コンビ」(東京都台東区)に対し、再発防止を求める排除措置命令を出し、発表した。

 発表によると、同社は遅くとも2015年1月以降、「ホワイトレーベル」と呼ばれる自社の高価格ブランド商品(ベビーカー、チャイルドシート、ゆりかご)を、安売りしないことに同意した小売店だけに卸していた。社内で「Kガイドライン」という文書を作成。「K」は価格を意味するもので、価格を維持させるよう社員に周知徹底させていたという。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/ASM7S5741M7SUTIL02J.html

詳しい内容は、公正取引委員会のウェブサイトに掲載されています。

2 違反行為の概要(詳細は別添排除措置命令書参照)

 コンビは,ホワイトレーベル商品(注2)について,かねてから,コンビが定める「提案売価」等と称する価格(以下「提案売価」という。)での販売に同意した小売業者に販売を認める方針の下,自ら又は取引先卸売業者を通じて小売業者から提案売価で販売する旨の同意を得ていたところ,遅くとも平成27年1月頃以降,ホワイトレーベル商品を提案売価で販売する旨に同意した小売業者に自ら又は取引先卸売業者を通じてホワイトレーベル商品を販売することにより,小売業者にホワイトレーベル商品を提案売価で販売するようにさせていた。

(注2) 「ホワイトレーベル商品」とは,コンビが販売するベビーカー,チャイルドシート及びゆりかごのうち,「ホワイトレーベル」と称するブランドが付された商品をいう。

3 排除措置命令の概要

(1) コンビは,次の事項を,取締役会において決議しなければならない。

 ア 前記2の行為を行っていないこと。

 イ 今後,ベビーカー,チャイルドシート及びゆりかごの販売に関し,前記2の行為と同様の行為を行わないこと。

(2) コンビは,前記(1)に基づいて採った措置を,取引先卸売業者及び小売業者に通知するとともに,一般消費者に周知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。

(3) コンビは,今後,ベビーカー,チャイルドシート及びゆりかごの販売に関し,前記2の行為と同様の行為を行ってはならない。

https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/jul/190724.html

Download (PDF, 188B)

ジャニーズ事務所によるテレビ局等への圧力は独禁法違反に繋がる恐れがあるという「注意」でしたが、今回は違反行為を認定した「排除措置命令」が出ました。

コンビが再販売価格の拘束を行っていた商品は、「ホワイトレーベル」と称するブランドが付されたベビーカー・チャイルドシート・ゆりかご(大物三品)です。

やや高い価格帯に属する商品ですね。

以前に量販店で同ブランドのベビーカーを試用した事があり、非常に押しやすかったのを覚えています。保育所でも使用している方をよく見かけます。

そこで同社は値崩れを防止するために、小売業者へ価格統制を行いました。

小売業者にとって同製品は消費者からの認知度が高い重要な製品であり、品揃えに加える事が重要でした。同社から仕入れられなければ、客足が遠のく恐れがありました。

ホワイトレーベル商品の販売方法等

・コンビは,コンビの大物三品を,自ら又は取引先卸売業者を通じて小売業者に販売するほか,インターネットを利用した販売により自社の子会社を通じて一般消費者に販売していた。

・コンビは,コンビの大物三品に係る提案売価について,自ら又は取引先卸売業者を通じて,小売業者に,文書を配布するなどして周知していた。

・コンビは,コンビの大物三品の販売価格が値崩れしていたところ,新たなブランドを付した商品を販売することとし,平成20年11月頃,ホワイトレーベル商品の販売を開始した。

・ホワイトレーベル商品は,育児用品の中でも一般消費者からの認知度が高く,一般消費者の中にはホワイトレーベル商品を指名して購入する者も少なくないことから,育児用品を販売する小売業者にとって,品ぞろえに加えておくことが重要な商品となっていた。

https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2019/jul/sanjo/190724_04betten.pdf

一般的な商品の販売価格は、自由な市場において、小売業者と消費者との間で定められるべきものでしょう。

良い商品は高くても売れます。特に長期間に渡って利用し、かつ安全性に重きを置く大型育児用品は尚更です。

とは言え、各店舗が適正な範囲で価格競争を行い、消費者が良い商品を安く購入できるのは理想的です。

コンビ社は「値引きするなら商品を卸さない」と小売業者へ圧力を加えていました。消費者の利益を軽視したと指摘されても仕方ありません。