2歳児が死亡した噴水(読売新聞より)

暑い夏、遠出がしにくい夏、近所の公園の水場で涼みたい気持ちは痛いほど理解できます。

しかし、そこは水場です。細心の注意が必要です。

 23日午後5時50分頃、福井県越前市の武生中央公園を通りかかった男性から、「公園内の噴水に子どもが浮かんでいる」と119番があった。南越消防組合の救急隊員が駆けつけたところ、心肺停止状態の男児(2)がおり、病院に搬送されたが、約1時間後に死亡が確認された。

 市や越前署によると、噴水は直径約20メートル。中心部分から水を噴き上げる構造で、周囲には常時70センチ程度の深さまで水がたまっている。母親は「(男児を連れて)公園に遊びに来ていた」と話しているといい、同署などが当時の詳しい状況を調べている。

 男児の死亡を受け、市は当面の間、噴水を停止することを決め、周囲には「ふちに登らないでください」との注意書きを掲示した。長男(4)と訪れた同市の男性会社員(40)は「たまに子どもと一緒に来る場所なので驚いた。水遊びをさせる際は、目を離さないよう気を付けたい」と話した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20200725-OYT1T50108/

武生中央公園は福井県越前市の中心部にあります。

小さな幼児が足首程度までを浸かって遊べそうな水場と思いきや、大きな噴水が備え付けられた「池」でした。

水深は70センチもあります。保育所や幼稚園等で利用するプールよりも深いぐらいです。

この噴水池は子供を遊ばせてはならない場所です。立ち入ったら極めて危険な場所です。仮に保護者が監視の目を光らせていたとしてもダメです。

公園の噴水池に浮かんでいる男児を発見したのは、通行人の男性でした。当時は保護者の目から子供が外れてしまっていたのでしょう。

公園といった公共の場で子供を遊ばせる時は、決して目を離しませんでした。特に何事にも強い興味を持ち、活発に行動する2歳児なら尚更です。この頃のお出掛けには本当に気を遣いました。

母親が目を離した隙に男児が噴水池の縁に上って歩いている内に、転落もしくは興味本位で噴水池に落ちてしまったのでしょう。

2歳男児の平均身長は90センチです(厚労省調査)。水深70センチの池に落ちてしまったら、間違いなく溺れてしまいます。

悔やまれるのは水深です。70センチでなく30センチ程度であれば、落ちても助かったかもしれません。

繰り返しになりますが、この水深の噴水池は乳幼児が遊ぶ為の物ではありません。噴水を止めて注意書きを掲示しても、縁に上って池に落ちる子供は現れるでしょう。

噴水を止めるだけ無く、まずは「水深を下げる」事が不可欠では無いでしょうか。

乳幼児でも容易にアクセスが可能な公園内に「水深70センチの池」は考えられません。