首都圏におけるコロナウイルスの感染拡大が止まりません。

特に気になっているのは、学校教員の感染が連続している事です。この1週間、少なくとも東京23区で働く5人の教員が感染しています。

今月、教員の新型コロナウイルスの感染が確認された都内の特別支援学校で、新たに別の教員の感染も確認されました。

都によりますと23区内の特別支援学校に勤務する30代の女性の教員が新型コロナウイルスに感染していることが確認されていましたが、新たに同じ学校に勤務する50代の女性の教員の感染が確認されたということです。

この50代の女性の教員は、先に感染が確認された教員と職員室で向かい合う席にいて、今月20日から発熱の症状を訴え、その後の検査で感染が確認されました。

保健所はこの50代の女性の教員と接触があった児童3人のほか、職員室で席が近い教員1人を濃厚接触者としてPCR検査を実施する方針ですが、4人は今のところ体調不良は訴えていないということです。

学校は濃厚接触者が在籍する1つの学年を25日から来月2日まで休校にすることにしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200625/k10012483981000.html

東京 大田区の区立小学校の教諭が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、区はこの小学校を27日、臨時休校とすることを決めました。

新型コロナウイルスの感染が確認されたのは、大田区立の小学校に勤務する30代の男性の教諭です。この教諭は24日、勤務を終えたあと発熱や味覚の異常があったためPCR検査を受けたところ、26日、感染が確認されました。感染経路は今のところわかっていないということです。

大田区によりますと、この教諭と濃厚接触の疑いがある複数の児童や教職員に14日間の自宅待機を要請したほか、区は土曜授業を予定していた27日、この小学校を臨時休校とすることを決めました。

小学校はすでに消毒を済ませ、児童の感染症対策は十分に行われているとして、来週以降は学校を再開する予定だということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200626/k10012485641000.html

東京 江東区の区立小学校に勤務する女性教諭2人が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。区は児童4人を含む12人を濃厚接触者として検査するとともに、来月6日までこの小学校を臨時休校にしました。

江東区によりますと、感染が確認されたのは、同じ区立小学校に勤務するいずれも50代の女性教諭2人です。

数日前から発熱などの症状が続いたため検査を受けたところ、26日に感染が判明しました。感染経路は今のところ分かっていないということです。

2人はクラス担任の補助を行っていて、症状が出たあとは出勤していませんが、保健所は児童4人と教職員6人、それに保護者2人の合わせて12人が濃厚接触者にあたるとして、27日にPCR検査をしたということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200627/k10012486361000.html

緊急事態宣言は発表される前の、全国各地の保育士の感染が相次いでいた時期を思い出します。

感染経路は全くの不明です。現時点では学校内でのクラスターも確認できていません。

ただ、教員間で感染が広がりやすいのは理解できます。

決して広いとは言えない職員室、向かい合わせの机、テレワークではなく全員が出勤する職種等、一般的な企業事務所とは様相が異なります。

学校は「児童生徒の感染予防・拡大防止」に尽力します。その裏返しとして、教員や教員間の感染予防等に手が回っていなかったのかもしれません。

教員が感染してしまうと、学校内の濃厚接触者のPCR検査や臨時休校等、非常に大きな影響が発生します。児童生徒の家庭や保護者のみならず、保護者の勤務先まで関係してしまいます。

異なる濃厚接触者の扱い・臨時休校期間

少し引っかかったのは、濃厚接触者の取り扱いと臨時休校の期間ですね。

特別支援学校は当該学年を来月2日まで、江東区は全校を来月6日まで休業とします。一方、大田区は濃厚接触者を2週間の自宅待機とし、来週以降は学校を再開するとしています。

大田区はPCR検査で陰性であっても2週間の自宅待機を要する、そして濃厚接触者以外は通常通りに登校すると読み取れます。

陰性だった児童からは「学校に行きたい」、かたや濃厚接触者以外からは「陽性者が紛れ込んでいる恐れがある」と戦いてしまいそうです。

少なくとももう数日(せめてPCR検査の結果が出るまで)は臨時休業の期間を延ばさなければ、児童生徒や保護者は安心できないと感じました。

私だったら数日間は登校を見合わせるでしょう。授業が遅れているとは言え、再開を焦りすぎている様に見えます。

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7/1追記 江東区立小学校でクラスター、練馬区でも感染

江東区の小学校で職員室クラスターが発生しました。

東京・江東区の区立小学校に勤務する教諭2人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、この小学校で感染が判明した教諭は4人になりました。

新たに感染した2人は無症状だったということで、区は濃厚接触していた児童の検査を進めるとともに、臨時休校の期間を延長しました。

江東区によりますと、新たに感染が確認されたのは、同じ区立小学校に勤務する30代の男性教諭と40代の女性教諭です。

2人とも発熱などの症状はありませんでしたが、先月26日に同僚の女性教諭2人の感染が確認されたため、PCR検査をしたところ、30日、陽性と判明したということです。

先月、感染が判明した女性教諭2人の濃厚接触者にあたる児童や教職員など12人は、検査の結果いずれも陰性だったということです。

区は、新たに感染が確認された2人と濃厚接触していた複数の児童について検査を行うとともに、今月6日までとしていた臨時休校の期間を10日までに延長しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200701/k10012490781000.html

PCR検査を行う対象が更に広がりました。これから検査を受ける児童やその家族は気が気でないでしょう。

臨時休校が7月10日まで延びました。家庭に更に負担が掛かりますね。厳しいです。

更に練馬区の小学校教諭も感染していました。

また、練馬区の区立小学校でも30代の男性教諭の感染が確認されました。

練馬区によりますと、家族に感染者が出たあと、先月27日から発熱が続いたためPCR検査を受けたところ、感染が判明したということです。

この男性教諭はクラスの担任で、区では、児童を含めた26人を濃厚接触者として検査を受けてもらうとともに、この小学校を今月6日まで臨時休校にすることを決めました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200701/k10012490781000.html

学校関係者の感染が余りに多いです。何か特有の行動があるのでしょうか。

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(7/2追記) 横浜市立小学校の60代女性教員も感染

60代女性教員感染 横浜市立小勤務、児童ら31人検査へ

 新型コロナウイルス感染症を巡り、横浜市教育委員会は1日、市立小学校に勤務する60代の女性教員の感染が確認された、と発表した。市によると、現時点で体調不良を訴える児童らはいない。市教委は担任するクラスの児童27人と職員室で席が近い教員4人の計31人を濃厚接触者と認定し、検査や健康観察を行う。また2日は同校を臨時休校とし、3日以降の対応は今後決める。

 市教委によると、市立学校教員の感染が確認されたのは初めて。

 女性は6月24日にせきが出始め、帰宅後に発熱。25日は自宅で療養した。26日に平熱に戻り、出勤したが帰宅後に再び発熱。医療機関を受診し、風邪と診断され、服薬した。週明けの29日は平熱だったため、出勤したが、帰宅後にまた発熱。翌30日に倦怠(けんたい)感から医療機関を受診、7月1に陽性と判明した。児童の前でマスクを着用していたが、体育の授業時には外していたという。

 市教委は、女性教員にぜんそくの基礎疾患があることから「判断は難しいが、(朝、平熱だったとしても)休むべきだった」との認識を示した。「子どもたちを会員制交流サイト(SNS)などで受ける偏見や非難から守るため」との理由から小学校名や区名は非公表とした。

https://www.kanaloco.jp/article/entry-397375.html

先生は発熱による欠勤と出勤を繰り返していました。このご時世、特に感染者が急増している首都圏では、咳や発熱が治まっても数日は様子を見るべきだったのかもしれません。

症状が出始めた後、6月24日・26日・29日の3日間に渡って出勤していました。この間に接触した同僚や児童は少なくないでしょう。濃厚接触者は果たして31人で済むのでしょうか。

なお、地域や学校名を非公表とした場合、横浜市全ての小学校・小学生や教員が疑いのまなざしを向けられかねません。

偏見や非難から守る為には、具体的かつ正確な情報を公表する事こそが重要では無いでしょうか。

家族に当該小学校へ登園している児童がいる世帯は大慌てです。SNSからご紹介します。

臨時休校中は、全ての社会活動が止まってしまいますね。また、しばらくは感染している可能性に怯えながら過ごさざるを得ません。

教員の感染者が多すぎてゲンナリしてしまいます。その反面、2~3月に感染者が相次いだ保育士は全く聞きません。

学校の感染対策で肝要なのは、第一に校内へ感染者を入り込ませない事でしょう。教員自身の感染対策はどの様に行われているのでしょうか。