育児疲れでしょうか。

大阪の住宅で母娘3人死傷 大阪府警、殺人容疑で捜査

 29日午後10時半ごろ、大阪市東成区神路(かみじ)の民家で「娘2人が刺された」と住人の男性(33)から119番があった。大阪府警によると、男性の長女の小川璃紗(りさ)ちゃん(5)と次女の珠璃(じゅり)ちゃん(3)が腹部などを刺され、病院に搬送されたが間もなく死亡した。男性は「妻が娘を刺した」と説明。妻(40)も腹部に刺し傷があり、府警は妻が無理心中を図った可能性があるとみて、回復を待って事情を聴く。

 東成署などによると、この家は夫婦と娘2人の4人暮らしとみられる。焼き肉店経営の男性が仕事から帰宅し、妻と娘2人が2階の寝室で血を流して倒れているのを発見。近くには血の付いた包丁が落ちていた。

 家の中には、妻が夫や親に宛てて書いたとみられる複数の封書があった。室内に荒らされた形跡はなく、玄関は施錠されていた。

 現場は大阪メトロ千日前線新深江駅の北約400メートルの住宅街。近所の70代女性は「奥さんが子供2人を連れているところを見たことはあるが、家族仲は悪そうではなかった。何があったのか」と驚いた様子。50代男性は「平穏な住宅街で騒音や怒鳴り声なども聞いたことはなかったのに」と不安そうに話した。

https://www.sankei.com/affairs/news/190830/afr1908300002-n1.html

事件が起きたのは、大阪市東成区神路3丁目7−19にある一戸建て住宅です。

この地域は住宅と小規模な工場が混在している、大阪市では一般的な住宅街です。西深江公園や深江小学校に近く、子育てには便利な環境でしょう。

伝えられている情報から推測するに、母親が子供2人を刺殺して無理心中を図った可能性が濃厚でしょう(一部では名前も報道されていますが、ここでは控えます)。

40歳の母親と5歳・3歳の女の子、そして焼き肉店経営の夫という家族構成を聞き、すぐに「ワンオペによる育児疲れ」と感じました。

イヤイヤ期を終えた女の子だとしても、年齢が近い2児を育児するのは本当に大変です。食事、片付け、喧嘩の仲裁等、休む暇はありません。

3歳や5歳であれば、一般的には保育所等か幼稚園に登園しているでしょう。ただ、夫が経営者だと妻はその手伝いか専業主婦というケースが少なくありません。

保育所は点数不足で入所できず、そして多くの幼稚園は夏休み期間中です。2人と朝から夜まで過ごしていると、時には気が狂いそうになる事もあるでしょう。

しかし、頼りにしたい夫は飲食店の経営で忙しかったのでしょう。事件当日も帰宅したのは夜10時半という遅い時間帯でした。

育児・家事は専ら妻がワンオペで担っていた可能性が濃厚です。夜遅く、日によっては従業員や客との付き合いで深夜に帰宅する夫はアテにできません。

夏休み中の育児は本当に本当に大変です。子供は毎日が日曜日という感覚ですが、親にとっては休まる時間がない日々が続きます。

夏休みの最後に糸が切れてしまったのかもしれません。やるせない事件です。

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(10/4追記)
容体が回復した母親が逮捕されました。

無理心中か…女児2人殺害容疑で母親逮捕 部屋から遺書のような封書

 今年8月、大阪市東成区の住宅で幼い姉妹が包丁で刺され死亡した事件で、警察は母親を殺人の疑いで逮捕しました。無理心中を図ったと見られています。

 警察によりますと、東成区の無職・小川公乃容疑者(40)は今年8月、自宅の子ども部屋で寝ていた長女の璃紗ちゃん(当時5)と次女の珠璃ちゃん(当時3)を包丁で刺して殺害した疑いが持たれています。小川容疑者は2人を刺した後、自分の腹部を包丁で刺して重傷を負っており、警察はけがの回復を待って10月3日に逮捕しました。別の部屋から遺書のような封書が見つかっており、無理心中を図ったと見られています。 
 
 取り調べに対し小川容疑者は「はっきりとは覚えていない」と話す一方、「自分がいなくなったら娘がかわいそうだと思い、2人を殺した後に私も死のうと思った」と供述しているということで、警察は刑事責任能力の有無を慎重に捜査する方針です。

https://www.mbs.jp/news/kansainews/20191004/GE00029853.shtml