小学生や保育園児の集団が巻き込まれる事件・事故が相次いでいます。

https://yodokikaku.net/?p=26328

【ニュース】「ぶっ殺してやる」岩崎隆一容疑者(自殺)が登戸駅前(川崎市)で女子小学生等を襲う、6年女児・39歳男性が死亡

カリタス小学校やレイモンド淡海保育園は十分な安全対策を行っていたにも関わらず、悲惨な結果が生じてしまいました。

迎えに行った先でも保護者や先生方が話題にしていました。学校や保育所も緊急で安全対策を実施すると聞きました。

こうした事件・事故に巻き込まれるのを防ぐには、どうしたら良いのでしょうか。家庭でできる対策・予防を考えてみます。

街頭犯罪・不審者情報は都道府県警のメール配信サービス(安まちメール等)

川崎市登戸の事件が起きた当日、子供が小学校から「大阪府警察安まちメールのご案内」というレジメを持ち帰りました。

これは大阪府警が認識した街頭犯罪や不審者情報等を、登録者のニーズに応じてメールで配信するサービスです。

安まちメールは、ひったくり、路上強盗、子供や女性に対する被害情報、特殊詐欺等情報、公開手配情報、重大事件発生情報、犯罪等注意報を、警察署からリアルタイムにお知らせする情報提供サービスです。 メールを受信したい時間帯、知りたい情報の種別、知りたい地域を自由に設定できます。
登録いただきました、パソコン、携帯電話等に、Eメールでお届けします。

http://www.info.police.pref.osaka.jp/

こうしたメール配信サービスは、各都道府県警察でも実施しています。「○○県警 メール」で検索すると見つけられます。

登録すると、例えば下記の様なメールが配信されます。

内容
配信日時 2019年05月29日 09時34分
件名 子供に対する不審者情報
本文  5月28日午後4時ごろ、大阪市北区本庄西付近路上において、スマホを所持した男が下校途中の小学女児をつきまとう事案が発生しました。
男は、40歳ぐらいで黒色短髪にあご髭、水色の上衣を着用していました。
不審者を発見すれば、最寄りの交番や警察署に申告するか110番通報してください。

発信:大淀警察署

https://service.sugumail.com/osaka-police/member/portals/detail_mail/2389839

事案等が発生してから概ね数時間後~翌日にはメールが配信されています。地域の犯罪・不審者情報を知る事により、注意すべき時間帯・場所・人物像を把握できます。

交通事故は「あんぜんmyマップ」

先日紹介したばかりなのは、全国の交通事故情報を網羅した「あんぜんmyマップ」です。

3年分の交通事故データを組み込んだ「あんぜんmyマップ」が便利です

どこで交通事故が多いかを、地図上で把握できます。

危ない場所には近寄らない、通過する際は周囲を気をつける事ができます。

時には親子が一緒に歩き、危険箇所を確認する

保育所へ送迎していると、朝夕に登園路の様子は自然に分かってきます。

この道は交通量が多い、この道は安心して通れる、見守りボランティアが立っている、工事車両の出入りが激しい、いざとなったら○○店に助けを求められる等、年中~年長児なら親が認識した情報を伝えられるでしょう。

反面、盲点となるのは学校です。近頃は登下校に親が付き添う家庭が増えているとは言え、保育所や幼稚園等と比べると登下校時の様子が見えません。

集団登校・下校を実施している学校なら他の子供や同伴者から様子を聞けますが、個別登校・下校だと全く分かりません。ブラックボックスです。

仕事等で忙しい家庭が多いので、毎日の様に付き添うのは難しいでしょう。しかし、学期に1度程度は朝夕の登下校に付き添い、登下校する道路の様子を確認すべきでしょう。

保護者が一緒に歩くと、やはり気になる箇所が見つかります。物陰、倒れそうなブロック塀、冠水しがちな窪地、一方通行路を逆走する車、徘徊老人等が気になりました。

自分の身は自分で守る

但し、幾ら日頃から気をつけていても、悪意を持った人間による襲撃は避けられません。カリタス小学校へ通う小学生が登戸で襲われた事件は、残念ながら避けようが無かったと感じています。

また、普通の大人が刃物を有した人間を食い止めるのも困難です。殺意を有して頭に血が上っている人間は、通常以上の力が出ているでしょう。素面の大人でも抵抗するのは極めて難しいです。

重要なのは「自分の身は自分で守る」という行動です。

具体的には「襲われたら逃げる」です。襲撃されたカリタス小学生の一部は、自主的にコンビニや駅に逃げて一命を取り留めたと報じられています。

お世話になっている学校や保育所では、火災や地震に対する避難訓練は頻繁に実施しています。

しかし、不審者に遭遇した場合の対処訓練は全く行っていません。保育園児は難しいかもしれませんが、1人で行動する時間が長い小学生には適切に指導・訓練すべきでしょう。

店舗や事務所へ逃げ込む

では、どこに逃げれば良いのでしょうか。「気軽に入れる、複数の大人がいる場所」が理想的です。

例えば大阪市内等の都市部なら「店舗や企業事務所」です。こうした場所には複数の大人がいます。血相を変えた子供が飛び込んできたら、真っ先に守ってくれるでしょう。

襲撃者がこうした場所へ侵入するのは戸惑います。子供は容易に隠れられ、多くの大人が立ちはだかると予想されます。

また、店舗や事務所には抵抗手段となり得る什器備品があります。陳列棚・幟・カート・椅子を使って襲撃者の接近を防げます。外部との連絡手段も豊富です。

これは大人も同じです。襲撃者に抵抗するのではなく、まず逃げましょう。抵抗せざるを得ない時は、複数人で抵抗すべきです。

模倣犯を恐れ、当面は警戒する日々が続くでしょう。仕方ありません。