大阪市に本社がある保育所運営会社「SSMotherホールディングス」が、紙オムツ・お尻拭きの定額制サービスを始めました。
保育所運営などのSSMotherホールディングス(SSMH、大阪市)は定額で紙おむつが使い放題のサービスを始めた。保育所に複数サイズを保管し、子供にあったおむつをはいてもらう。保育所では保護者がおむつを用意して持参するケースが多いが、手間を省き、負担を減らす。子供が減っている中、サービスを向上し、利用者の確保につなげる。
おむつとおしりふきを定額で提供する。料金は年齢によって異なり、1カ月2500~3000円に設定した。メーカーから直接仕入れることで、平均的な使用量の場合、自前で準備する場合と同等の料金に抑えたという。全国で運営する約50の小規模保育所などでサービスを始めた。
おむつなどは保育所に利用者分をまとめて保管する。在庫はシステムで管理し、少なくなったらメーカーに自動発注する。保育所の従業員は2週間~1カ月に1回、システムに在庫を入力し、一定数を下回ると自動発注される仕組み。保育所の従業員にとっても、保護者に補充を依頼する作業などを減らせる。
阪神電鉄の千船駅(大阪市)近くにある保育所に通う1歳女児の母親は以前、おむつに名前を書いて毎日4~5枚を持ってきていた。サービスを使ってみて「朝の準備が楽になった」と話す。
上野公嗣社長は「子供が減ってきているため、保育所にとって顧客確保が将来の課題になる」とみて、保護者の利便性向上に取り組む。使い放題サービスは同社以外の保育所にも提供する。SSMHは人材サービス事業も運営しており、2019年2月期の売上高は13億円。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45052570R20C19A5AM1000/
最近流行の「サブスクリプションモデル」の一つですね。
この記事を一読したところ、「SSMotherホールディングスが運営する保育所の利用者向けのサービスだ」と感じました。
しかし、実態は異なります。「手ぶら登園」として、他の保育所等にもサービスを提供するものでした。
手ぶら登園サービスは、忙しいママを最も支援するサービスです。おむつやおしりふきの持ち帰りを弊社がサポートすることで、心にゆとりを持って、子どもと向き合う豊かな時間を創ることができます。
・おむつ・おしりふきを持参する必要がありません
・赤ちゃん設計のムーニーシリーズ
・毎月定額でお手頃価格の料金プラン(0歳児は月額3000円、1歳児は2800円、2歳児以降は2500円)GDE Error: Error retrieving file - if necessary turn off error checking (403:Forbidden)
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(7/23追記)
SSMとユニ・チャームが連携したサービスだそうです。
紙おむつ最大手のユニ・チャームが、保育園向けに乳幼児が使う紙おむつを定額で使い放題とするサービスを始めたことが22日、分かった
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190722-00000146-kyodonews-bus_all
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忙しい毎日の中で、保育所へ持参する紙オムツの準備をするのは手間が掛かっていました。
お迎え時にはロッカーの中に残っている紙オムツの枚数を確認し、使った分を帰宅後に記名して登園バッグに詰めていました。紙オムツのストックが自宅に無ければ、急いで近所のスーパーマーケットやドラッグストアへ買いに走りました。
また、持ち帰った紙オムツを処理するのも一苦労です。特に夏場は臭いが酷く、帰宅途中に買い物する事すら憚られました。
手ぶら登園サービスが利用出来れば、紙オムツやお尻拭きの準備・後処理等を保育施設へお願いできます。随分と楽になると感じました。
家庭で購入するのと遜色ない価格設定
気になるのは価格設定です。
例えば1歳児クラスの場合、月額2800円の利用料が必要となります。
プライム会員・ファミリー会員なら15%引きとなるAmazonの定額おトク便を利用場合、多くの1歳児が利用するLサイズの紙オムツが2パック(108枚)購入できます。
1歳児の想定利用枚数は1日3~4枚ほどでしょう(午前遊び後、午睡前、午睡後、その他)。月22日登園とすると、毎月80枚ほどの紙オムツを消費する計算となります。
これにお尻拭きを足し合わせると、月額利用料と遜色ない金額となります。
保育施設へ持参する紙オムツ等を準備する手間暇を考慮すると、金銭感覚にシビアな家庭でも割に合うサービスだと受け止めました。
ただ、オムツの使用枚数が減る2歳児はやや割高だと感じました。今後、0歳児は少し値上げ、2歳児は値下げする価格改定があり得るかもしれません。
工夫して省力化・コスト削減を
このサービスで楽になるのは保護者だけではありません。保育施設も楽になります。
各園児毎では無く、サービスを利用する多くの園児が利用する紙オムツ等を一括して管理できます。紙オムツの貸し出しノートも廃止できます。
保育施設は労働集約的な側面が強い場所です。裏返すと、改善できる余地が大いにあるとも言えます。
機械に置き換える、一括発注してコストを削減する、必要性の低い業務は廃止する等、工夫は様々です。
皆で知恵を出し合い、少しでも育児・保育が楽になれば良いと思います。
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(12/10追記)
「手ぶら登園」が第2回「日本サブスクリプションビジネス大賞(サブスク大賞)」でグランプリを受賞しました。
「サブスク大賞」第2回グランプリは『手ぶら登園』 ママの笑顔のために作った「定額制おむつ」が受賞
https://news.mynavi.jp/article/20201209-1574197/
毎日のオムツの枚数確認、本当に大変です。自分で管理する手間暇を考えると、多少割高になっても「定額制おむつ」のニーズはあるでしょう。