お世話になっている保育所でも、外国にルーツを持つ園児が数名います。日本語の読み書きが不自由な園児・両親が増えてくると、保育所の負担は大きくなってしまいます。
東京都杉並区にある保育所では、日本人の両親を持つ子供が少数派になったそうです。保育所が苦悩しています。
「最近、家の近所でも外国の人をよく見かけるようになったな~」と感じてはいたのですが、正直驚きました。この4月、うちの子どもが通う保育園で、日本人の両親をもつ子どもが少数派になったのです。
【献立表を日本人保護者が英訳】
「新しくきた子どもたちの給食が始まるまでに献立表を英語に訳してもらえませんか?」(園長)
献立表は漢字だらけ。外国人の保護者の中には日本語の会話はできても、漢字は読めないという人もいます。園長は区の担当者に英語への翻訳支援を頼みましたが、「園で対応してください」と言われたそう。数日後には子どもたちの給食も始まってしまいます。
タイムリミットが迫る中、最後の手段として園長は私にお願いすることにしたのです。食物アレルギーは命に関わるおそれもあるため、私は二つ返事で引き受けました。
日本語に不自由している保護者からは感謝されたものの、これは個人が行うのではなく、行政などが支援すべきものではないかとの思いが強まります。
【連絡ノートでのコミュニケーションに苦労】
「連絡ノートに家庭でのビクソルくんの様子がほとんど書かれていないので、睡眠時間もうんちが出ているのかも、何もかもさっぱりわからない。一日の生活リズムは、なにか様子がおかしいときの手がかりになる。体調が悪いときは特に、家庭での状況がわからないと、とても不安になる」(園長)
「ひと言でいうと、大変。意識して前向きな気持ちを持つようにしているが、本当に大変。区には入園の準備段階から手を貸してほしかった。大事なことが伝わらないまま保育園での生活が始まってしまった。区の担当者からは外国のお子さんがいるほかの保育園も現場で対処しているから、あなたたちも自分たちでがんばってほしいと言われたが、ほかの園でも同じ状況が起きているならなおさら、行政としてできる支援や対策を考えてほしい」(園長)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180509/k10011431941000.html(一部引用、標題は加筆)
我が家がお世話になっている保育所では、中国や韓国にルーツがある園児がいます。また、過去にはアメリカ・イギリス・フランス・タイ・アフリカのどこかの国を出身地とする保護者や園児がいました。
長年に渡って日本で暮らしている保護者でしたら、日常会話は問題ないケースが多いでしょう。しかし、漢字を多用した文章の意味を正確に認識するのは難しい場合が多いと感じています。
たとえば園内の掲示板に「○○をお持ち帰り下さい」「○○は行わない様に注意して下さい」と書かれていても、全く意味が分からずに半ば無視している様子でした。
保護者同士の関係にも影響します。保護者が何度も打ち合わせ・準備を行って開催する園内行事では、他の保護者との会話が難しくて殆ど参加できていませんでした。
漢字が多く利用されていても、中国・韓国と言った漢字文化圏の出身者であれば、おおよその意味は認識できている様です。少し時間が掛かってしまいますが、筆談という方法も使えます。
また、英語が使える保護者であれば、英会話ができる日本人保護者が間に入って伝える事も可能です。常に要求されると厳しいですが、重要そうな雰囲気を感じたら私も橋渡しをした事があります(その度に英語能力の低下に落胆します)。
難しいのは漢字も英語も通じない保護者、更に両親ともに該当するケースでした。
保育所が独自に対応するのは非常に難しいでしょう。また、外国語に堪能な日本人保護者等へ一時的な協力を求めても、長期間は厳しいです。
問題は保育所のみではありません。日本語能力が十分でない家庭で育った子供は、小学校の学習で躓く場合が非常に多いです。
大阪市立南小学校は、全校児童の4割以上の子供が外国にルーツを有しているそうです。
「こども教室」に通う子供たちの多くは、近くにある大阪市立南小学校に通っている児童らだ。この学校では、全校児童児童180人の4割以上にあたる約80人が、フィリピンや中国、韓国など外国にルーツを持っている。
https://www.huffingtonpost.jp/2016/06/08/symbiosis-in-osaka_n_10354262.html
今後、保育所・幼稚園・小学校等に、外国にルーツを有する子供が増えていくのは必然的でしょう。他の国の出来事ではありません。
生野区のコリアンタウンにある保育園の一時保育を長期間利用していたことがありますが、元々在日の方の為に作られたという経緯があり、昔は日本語が堪能ではない保護者が多かったのか、園内の表示や、先生の名札表示にハングルを利用されていました。
また、在日の先生も多かったです。
この様なケースは珍しいかと思います。
他県では、愛知が出稼ぎ労働のブラジル人が多く、ポルトガル語オンリーなので、どうされているのか気になりました。
ただ、こちらも背景に某世界的自動車メーカーがあるので、何らかの対策がされてきているのではという気もします。
言葉の問題ですが、逆に日本語は使えるけど母国語を忘れてしまうケースも問題になっているそうで、難しいと感じます。
コメントありがとうございます。
我が家がお世話になっている保育所でも、在日の先生が数人います。名字で分かる方、自己紹介で話す方、日本と異なる冠婚葬祭や風習がある方、様々です。
沖縄や奄美諸島出身の先生もいます。大阪という地域性を感じます。
名札のハングル表記は珍しいですね。コリアンタウンだと在日の保育士・保護者というパターンが少なくないのでしょう。
愛知県には「外国人専用」という認可外保育施設もあるそうです。
http://yamadatakuji.org/2017/11/06/2172
スペイン語やポルトガル語の使用等、様々な課題があるそうです。
http://www.nic-nagoya.or.jp/japanese/nicnews/archives/1882
http://yamadatakuji.org/2017/03/24/217