【ニュース】阪急電鉄が学童保育に参入 沿線の利便性向上を 関西の私鉄で初(2014年11月の記事)の続報です。平成28年4月に、阪急西宮北口駅に直結するビル「アクタ西宮」に2号店を開設する計画が明らかになりました。

「子育てしやすい沿線」の実現を目指して 「アフタースクールKippo」の2号店を西宮北口に開業します 2016年4月 阪急西宮北口駅に近接する商業施設「アクタ西宮」にオープン

1.施設概要
■施設名称 アフタースクール『Kippo西宮北口店』
■所在地  西宮市北口町1-1 商業施設「アクタ西宮」内 (阪急西宮北口駅 北改札より徒歩約3分)
■施設面積 60.87平方メートル
■開業日  2016年4月1日(金)[予定] ■ホームページ http://afterschool-kippo.jp/

2.営業概要
■営業時間
通常日(小学校の授業のある平日)13:00~19:00(前延長12:00~ 延長~21:00)
休校日 8:30~19:00(前延長 8:00~ 延長~21:00)
■定休日  土・日・祝日、年末年始(12月30日~1月3日)
■対象年齢 小学1年生~6年生(定員:約28名)
■利用料金 週1日~週5日利用で、月11,000円~45,000円(消費税抜き)を予定

3.サービスの特色
■学校お迎えサービス(阪急西宮北口駅周辺のお迎え対象校)

■最長21時までの預かり、夕食や休校日の昼食
■阪急阪神ホールディングスグループのネットワークやリソースを活かしたプログラム、「学びと遊びを通じて社会を知る」をコンセプトにした、多様な体験アクティビティを提供します。
■安全管理や保育に関する教育・研修を受けたスタッフ

プレスリリースより作成

アフタースクールKippo西宮北口店が入居するアクタ西宮は、阪神大震災によって壊滅した商店街等の跡地に建てられた再開発ビルです。低層階には旧商店街の商店・飲食店・スーパーマーケット・書店・物販店等が、中高層階には図書館等の公共施設や賃貸住宅があります。

西宮北口は住むには便利な場所・地域です。梅田・三宮へは共に特急電車で十数分という場所です。駅前には数多くの学習塾が乱立しています。学童保育にも多くの需要があると推測されます。

学童保育の営業時間(通常)は19時までとの事なので、18時半までに阪急梅田駅・神戸三宮駅を出発すれば間に合うでしょう。アクタ西宮ビル内で買い物して帰宅するのも容易です。同ビル内に保育所があればより便利でしょう。

小1の壁

保育所の保護者の間で切実な話題になっているのは「小学校へ入ったらどうしよう」、いわゆる「小1の壁」です。各小学校で開設している児童いきいき放課後事業(いきいき)は低廉な料金ですが原則18時まで&やや放任状態?、食事も提供する民間の学童保育所は食事はもっと遅くまで開いていますが月数万円の費用が掛かると聞きます。特に18時以降も保育所を利用していた家庭では、小学校入学後に18時以降に過ごす場所をどこで確保するかは切実な問題でしょう。

小学校は保育所ほどこまめに児童の様子を伝えてくれるとは考えにくく、入学当初は相当な苦労・労力が掛かるかもしれません。保育所へ入所できるかによって女性のキャリアが断絶してしまうリスクが指摘されますが、むしろ働く母親の事情を保育所ほど理解していない小学校入学の方がハイリスクだと見ています。

保育所へ入所した当時はやや遅い時間まで働いていた母親が一定数いました。しかし、子供が大きくなるに従ってより勤務時間の短い仕事へ転職した方が少なくありません。特に残業や出張が伴うフルタイム共働きでは、家事・育児に十分な時間を確保できないのは事実です。シッターや二重保育を利用している方もいますが、金銭面の負担や子供が不安定になる等の影響が無視できないと聞きました。

祖父母が同居ないし近隣に住んでいたら、家事や育児を手伝ってもらうのが一番かもしれません。2016年税制改正では「三世代同居に係る税制上の軽減措置の創設」が検討されています。確かに楽にはなりますが、大阪市等の都市部で三世代で同居するには相当な広さの不動産が必要となります。そうした資産を保有している人を支援すべきかは疑問が残ります。また、税制支援があるから田舎から祖父母を呼び寄せる、という考えにも繋がりにくいです。

子育てするのにこれほどの労力と費用が必要であれば、少子化が進むのは自然な話です。様々な負担が子育て世帯へ掛かりすぎているように感じます。