2025年もお世話になりました。例年になく家事や育児に追われ続けた1年でした。これまでの様に身体が動かず、もどかしい思いをした時間も少なくなかったです。
今年の大阪は万博一色でした。開幕前や開幕直後は期待半分と不振半分という気持ちでした。万博に関する詳しい情報を見つけにくく、先行したネガティブ情報に引きずられる意識が強かったです。
まだ空いている時期に家族で出かけ、無数に展開されているコンテンツに強い魅力を感じたものの、小さな子供と一緒に何度も訪れるのは困難でした。
それでも家庭内で予定を調整し、大阪市から配布された子供向けの「招待夏パス」を活用し、最終的に家族全体で延べ数十回ほど訪問できました。
大半のパビリオンには家族の誰かが訪れることができました。パンフレットや雑誌を広げると、どのページでも誰かが「ここに行った」と声を出しています。
私自身はイタリア・バチカンパビリオンとトルクメニスタンパビリオンが印象的でした。各国の「お国柄」が色濃く出ていた、忘れられない展示内容でした。

2026年はどんな1年になるのでしょうか。
子育て関係全般に通底するのは「さらなる少子化」です。2025年の出生数は約66.8万人でした。過去最小です。
今年の出生数66万8千人程度、過去最少更新 朝日新聞推計
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf11cc310f59896d499081505918d2051cbf8b19
来年は更に少なくなる可能性が濃厚です。少子化の勢いが止まらないのに加え、2026年は60年に1回の「丙午(ひのえうま)」にあたります。60年前の1966年も出生数が激減しました。単なる迷信ですが、何となく避けたいという意識が働いても不思議ではありません。
大阪市では横山市長肝入りの「第1子保育料無償化の実施」が焦点となります。
財政面はクリアできるでしょう。万博が終了したのに加え、市独自に実施していた給食無償化が国費で手当されます。
最大の難題は入所保留児童対策です。希望しても入所できない児童が増加傾向にある状況下で保育料無償化を実施すると、入所できない児童は確実に増加します。「無償化よりも保育施設を拡充して、入所できない無償化は無意味」という意見は正論です。
実は大阪市は0歳児人口が下げ止まり、増加に転じました。関西や西日本から若年層を引き寄せ、職住近接が可能なこの街で子育てする世帯が増えている為です。
第2子保育料無償化・給食無償化・塾代助成事業等、子育て世帯への経済的支援は目に見えて拡充されています。ここ10年程度で街が綺麗になり、子供と外出しやすくなりました。
大阪府では「高校授業料無償化の完全実施」が大きな影響を及ぼしそうです。
中学校や塾の先生からは「私立高校専願が増えている」という話を聞いています。
2026年度入試では更に多くの公立高校が定員割れする見通しが強まっています。2025年度入試で定員割れした寝屋川・八尾高校に代表されるいわゆる「2番手高校」が大きく希望を減らしています。国際関係学科も厳しいです。
私立中学への受験熱も高まっています。中学3年間の授業料を全額負担しても、高校3年間は無償化されます。大学付属中学へ入学できれば、卒業する大学や学費が確定します。
公立高校の受験は重い負担でした。子供は比較的気楽(マイペース)でしたが、親にとっては塾代・勉強しない子供への苛立ちは苛烈でした。志望校と学力との差があるにも関わらず、差を埋めようとしなかったのには呆れました。
本人もこのままでは合格可能性が低いと感じたのか、最終的には自主的に受験校を変更しました。現在は楽しく通っています。
こうした経緯を経験した今となれば、比較的大人の話を聞く小学生の内に通塾させ、私立中学へ進学させるという選択肢も悪くないと感じています。
無論、塾代及び私立学校の学費を負担できるのが前提となります。多子世帯の我が家では不可能でした。
保育料無償化も高校授業料無償化もいずれも「子育て世帯の経済的負担を軽減する」ものです。お財布に優しいのはありがたいのですが、「保育施設や教育施設の充実」は二の次になりがちです。見過ごされがちな部分です。
2025年も残り少なくなりました。良い年越しをお迎えください。子供から変な風邪をうつされてしまったので、横に臥せながら年越しを迎えます。


