(事故現場付近の映像、グーグルストリートビューより)

大阪市中央区東心斎橋(長堀橋駅付近)の車道脇を自転車で走っていた中学3年生が観光バスにはねられ、死亡しました。バスが車線変更した際に運転手が周囲をよく見ていなかった疑いが浮上しています。

29日、大阪市中央区東心斎橋の車道で、自転車に乗った男子中学生(15)と観光バスが接触し、男子中学生が頭を強く打って死亡しました。

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 警察によりますと、29日午後4時半頃、大阪市中央区東心斎橋の堺筋で、自転車に乗っていた市内の男子中学生(15)と観光バスが接触しました。

 男子中学生は頭を強く打ち、搬送先の病院で死亡が確認されました。

 観光バスには約30人の乗客が乗っていて、けが人はいませんでした。

 警察は、観光バスを運転していた千葉県四街道市の運転手(58)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。

 運転手は警察の調べに対し容疑を認め、進路変更をした時に前方の自転車と衝突したという趣旨の供述をしているということで、警察は今後容疑を過失運転致死に切り替え、事故の経緯を調べる方針です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/86836995fefdb37c0187bbfc59381ca64bddf52b

 29日午後4時30分ごろ、大阪市中央区東心斎橋の堺筋で、「バスと自転車の事故です」と、バスの運転手自身から通報がありました。

 警察の調べに対して運転手は、車線変更をしようとした際に、最も歩道寄りの車線を走っていた自転車にぶつかったと説明しているということです。

 この事故で、自転車に乗っていた中学3年生の加藤仁之介さん(15)が、病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。

 当時、バスには旅行客、約30人が乗っていましたが、運転手、乗客ともにけがはありませんでした。

 警察は、バスを運転していた山本皇二容疑者(58)を過失運転致傷で現行犯逮捕しました。

 現場は大阪・ミナミの5車線の一方通行道路で、警察が事故の詳しい経緯を調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2d1a434ae0449bc508f38fa3ee6c41f594f30064

お悔やみ申し上げます。「頭を強く打ち」という表現が自己の凄惨さを物語っています。

我が家には亡くなった中学生と似た年齢の子供がいます。自転車で出掛ける事も少なくありません。交通ルールには注意するように呼びかけてはいますが、どれだけ守っているか、そして周囲の動きを注意しているかは分かりません。

この時期の中学3年生は大半が部活を引退しています。学校の授業が終わった後は下校し、塾に通う生徒が専らでしょう。亡くなった生徒がどこへ向かっていたかは不明です。

報道等によると、事故が起きたのは中央区東心斎橋1丁目にある交差点付近でした。長堀橋駅の真上です。グーグルストリートビューでは観光バスが停車している場所です。


(※これは2023年2月に撮影された映像です。映っている観光バスと本件事故は無関係です。)

中学生は最も歩道よりの車道を走っていました。交通ルールに則っているのであれば、南から北へ(手前から奥へ)と走っていた筈です。これに対し、(中央部から歩道よりへと)車線変更をしようとした観光バスが自転車と衝突しました。

私もこの地域は何度も通った事がありますが、インバウンド客や路肩に駐停車する観光バス・乗用車が非常に多い地域です。歩道はカートを引きずったり集団で歩いたりする外国人だらけでした。歩道を自転車で走るのは危ないぐらいでした。

堺筋は自転車が歩道沿いを走る旨の指示が道路に描かれています。いわゆる「自転車レーン」です。しかし、自転車レーン上に平然と駐停車する観光バスや自動車が非常に多く、自転車レーンは有名無実化しています。駐停車する車両を避けるには、車道側へ膨らんで走るしかありません。

歩道近くに駐停車したい観光バス等は車線変更を行います。付近を走行する自動車には注意するでしょうが、バスの脇を走る小さな自転車の存在は目に入りにくいです。

自転車の車道通行・車道上に駐停車する車両・緩慢な大型観光バスが頻繁に走行している道路では、今後もこうした事故が続くのは避けられません。重交通を捌く道路脇に自転車を走らせるのは異様です。

なお、中学生がヘルメットを被っていたかは不明です。ただ、事故後の報道を見る限り、ヘルメットの有無に関わらず生じた結果は同じだったと考えられます。人間の身体は大型観光バスの重量に耐えられません。