夏休みが始まってから1週間ほどが過ぎました。早くも親はゲンナリしています。毎日の食事作りに加え、延々と続くきょうだい喧嘩に困り果てています。その内に誰かが大ケガをしそうです。

多くの子育て世帯では「夏休み中の子供の居場所」が大問題となってます。学童保育や習い事等を利用しない限り、ずっと家に閉じこもりきりとなりかねません。

子供同士で遊ばせるのも難しいです。余りに暑すぎるので、近所の公園すら遊びに行かせられません。確実に迷惑を掛けるので、お友達の家にも遊びに行かせられません。

朝日新聞には夏休みに子供に留守番させる家庭の3割弱が「5時間以上」と回答したとの記事が掲載されています。

夏休みの留守番1日5時間超も 働く親を悩ます「小学校高学年の壁」

(前略)保育・教育分野のITサービスを提供する会社「千」(東京都千代田区)が今年6月、小学生の子どもを持つ保護者ら約320人に、「夏休みの過ごし方」に関するアンケートを実施したところ、こんな結果が明らかになった。

 小学生の子どもの夏休み期間中の主な居場所のうち、1年生は「公立の学童」が43.2%だったが、学年が上がるにつれて割合が減少。5年生は9.1%、6年生は4.0%だった。

 一方、今年の夏休みに子どもに留守番をさせる予定の保護者に、平日の平均留守番時間を聞いたところ「5時間以上」との回答が27.5%と、全体の4分の1を占めた。担当者は「保護者の勤務時間帯の大半を子どもだけで過ごしている可能性が高い」とする。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/AST7S25FCT7SUTIL003M.html

元となったアンケートはこちらです。

【小学生の夏休みの過ごし方に関する保護者の意識調査】共働き世帯の増加を背景に、約3割の家庭で”夏休み中の留守番”を予定

■夏休み中に過ごす主な場所は「自宅」が最多、学年が上がるごとに比率増
■今年の夏休み中に子どもだけで留守番させる家庭は3割超
■留守番時間が「5時間以上」の家庭が4分の1に上る
→ 午前・午後を通して子どもが長時間子どもだけで過ごす家庭が一定数存在すると推測
■留守番開始時期、経験者は「小1から」が最多だが、未経験者は「検討中」「小4から」が多数
→ 公立学童が小3までという制度的背景が影響しているとみられる
■昼間の過ごし方で最も深刻な課題は「仕事との両立」と「留守番中の安全確保」
→ 働き方と安全確保をどう両立するかが最大の悩み
■今年の夏休みに向けた工夫・対策としては「家庭内ルールの明確化」が最多
→ 具体的には、やって良いこと・悪いことのルール、行動範囲、食事の準備など
■期待する社会サービスは「多様な預かり場所の充実」が最多
■失敗談の自由回答からは「宿題未完了」「ゲーム・動画過多」や「留守番トラブル」が目立つ

https://sencorp.co.jp/11306/

工夫や対策として「家庭内ルールの明確化」が挙げられていますが、明確化したルールをどうやって守るかが難しいです。親が口頭で伝えたり、紙に書いたりしたルールは余り守りませんでした。

反対に守らされたルールは「任天堂スイッチの見守り機能による制限時間(設定時間に到達すると強制終了)」や「動画視聴の時間制限(タイマー機能によってインターネット接続を遮断)」でした。機械等によって有無を言わさずに強制終了させるのが効果的でした。

居場所として本当に助かるのは、大阪市立小学校で実施されている「児童いきいき放課後事業(通称いきいき)」です。夏休み中は朝8時半~18時まで子供を預かってくれます。何と利用料は無料です(別途保険代として年500円)。

長期休業中は弁当を持参して朝から夕方まで過ごしたり、時には半日だけ利用したりしています。手作り弁当の日もあれば、菓子パンだけ持っていく日もありました。

いきいきは専門の指導者数人が担当し、子供に勉強させたり遊んだりしています。体育館や図書室を利用する日もあります。

我が家は「いきいき」に本当に助けられています。小学校入学後は民間学童保育を検討する必要性を考えていたのですが、いきいきで十分でした。

「いきいき」がなければ子育て生活は回っていません。保育料の引き下げや第2子保育料無償化、小学5年生以降が対象となっている塾代助成事業よりも有り難みを感じています。大阪市が強くアピールしないのが本当に不思議です。

恐らくはどの「いきいき」にも共通しているでしょうが、高学年になるにつれて利用者・利用率は減っていきます。我が家の子供達も小5以降はあまり行かなくなりました。「小さい子供ばかりでうるさい」「高学年の同級生が余り居ない」からだと話しています。

ただ、この年代になれば、子供だけでも留守番ができます。1人で留守番するのが難しく、大人の目で見守って貰いたい低学年・中学年の利用者が多いのは自然でしょう。