京都市立祥栄小学校の3年生17人が体育館でシャトルランをしていたところ、9人が体調不良を訴えました。7人が緊急搬送され、内3人は自力で歩けない状態でした。
20日午前11時半ごろ、京都市南区吉祥院の祥栄小の教員から「体育の授業中に児童が気分不良を訴えている」と119番があった。市消防局によると、3年の児童7人が熱中症の疑いで救急搬送された。いずれも意識はあるという。
市消防局によると、児童らはリレーやランニングを行っていた。気象庁によると、京都市内は午前11時半に気温が32・2度に達していた。
気象庁によると、20日の京都府内は高気圧に覆われて晴れる予報で、京都市の最高気温は、6月としての観測史上最高気温37・2度に迫る37度が予想されていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/834a14bb929cd24f416ba87aa742619bff87d70a
現場は京都市南区の市立祥栄小学校で、午前11時半ごろ、「小学校3年生の児童9人が気分不良を訴えている」と学校の教員から119番通報がありました。
消防によりますと、体育の授業中だった小学3年生の男子児童3人と女子児童4人の計7人が体調不良を訴え、病院に搬送されました。7人はいずれも意識はあり、熱中症の疑いがあるということです。
市の教育委員会によりますと、体育館内で小学3年生の1クラス17人がシャトルランを行っていたということで、当時の状況を確認しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7274d96adcd922f587e181ea43a7c54f7df22069
消防や京都市教育委員会によりますと、体育の授業中に体育館でシャトルランをしていた3年生の児童17人のうち、9人が気分不良を訴え、男子児童4人・女子児童3人が病院に搬送されたということです。
中にはぐったりして自力で歩けない児童らもいたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/472435bed3c718c2252603863f809a4bb6467756
京都市立祥栄小学校は京都市南区吉祥院蒔絵町14にあります。夏の暑さで知られる京都市内の南部に位置します。
関西地方で連日の様に続く「猛暑」の中でも京都は別格です。最高気温が大阪より約5度も暑く、過酷な天候が続いていました。今朝の天気予報でも、京都の予想最高気温は37度だと伝えられていました。
ただ、暑さ指数(WBGT)は極めて強い警戒を促す数値ではありませんでした。本日11時における京都市の暑さ指数は、警戒と厳重警戒の分水嶺である「28」でした。
https://www.wbgt.env.go.jp/graph_ref_td.php?region=07&prefecture=61&point=61286
暑さ指数は乾球温度・湿球温度・黒球温度を1:7:2で評価して算出します。最も重視されるのは「湿度」です。屋外より体育館の方が湿度が籠もりやすく、より熱中症を生じやすい環境と言えます。
実は6月中~下旬は熱中症への警戒を特に強めるべき時期です。気温が急激に高くなるのですが、身体は未だ暑さに慣れていません。いわゆる「暑熱順化」が出来ていません。
同校では6月9日から1~2年生の水遊びが、12日からは3~6年生の水泳授業が始まりました。本来は水泳授業が行われるべき時間です。
小学校の体育でのシャトルランと言えば体力テストです。本来はもっと早い時期に行われるべきでしたが、何らかの事情でこの時期まで延びてしまったのでしょう。
体育の授業で陸上競技を行うとしても、休憩や給水する時間を十分に設け、児童が辛そうな様子を見せたら即座に授業を中止にする心づもりが必要でしょう。特にまだ体力が少なく、疲れやすい3年生なら尚更です。
直射日光が当たらない体育館は屋外より過ごしやすいと考えたのかもしれません。しかし体育館は熱が籠もりやすく、風も通りにくいです。気象条件によっては屋外よりも暑く感じる日もあります。実際の暑さ指数は屋外より高くなるでしょう。
体育館に冷房が設置されていれば、夏場でも活動しやすいです。しかし、冷房がある体育館は一部に限られています。令和6年9月1日での設置率は22.1%でした。
https://www.mext.go.jp/content/20240930-mxt_sisetujo01-000013462_01.pdf
蒸し暑い体育館でのシャトルランほど悲惨な運動はありません。単なるランニング等であれば、適度に手を抜くことも可能でしょう。
しかし体力テストの一環としてシャトルランを行っていたのであれば、児童が手を抜くのは難しいです。手を抜いたら先生から厳しく注意される事もあるでしょう。何本も全力で走っていたら、気持ちが悪くなるのも仕方ありません。
同小学校のウェブサイトには「京都市立小学校運動部活動等ガイドライン」が掲載されており、文部科学省が発した「熱中症事故の防止について」という通知文が添付されています。このガイドラインがどれだけ周知されていたのか、そして遵守していたかも問題となります。
ここ数日の暑さは子供の体力を容赦なく奪っています。子供達は学校や保育園から疲れた顔をしながら帰宅しています。帰宅直後に冷たい物を食べ、お風呂でやや温いシャワーを浴びるのが日課です。
大人が想像している以上に子供は暑さに脆弱です。2年前の7月には部活動から自転車で帰宅する途中の中学生が倒れ、亡くなりました。
搬送された7人はいずれも意識がありますが、3人は自力で歩けない状態だそうです。小学3年生をここまで追い込む体育は何なのでしょうか。小学生にも「熱中症から身を守るには」とした座学授業が必要でしょう。
同小学校の校長先生は「体育の授業をやるべきではなかった」と話しています。
木村憲章校長は取材に「再発防止に努める。本来は体育の授業をやるべきではなかった」と話した。
https://digital.asahi.com/articles/AST6N1FKMT6NPLZB00LM.html
「何を今更」です。校長先生や担任の先生もシャトルランを走るべきでした。耐えられますか?