報道されている限り、ブレイブボードによる初の死亡事故かもしれません。

小学5年の男児 首から出血した状態で帰宅し死亡 ブレイブボードで照明器具に衝突か

 6月30日の夕方、滋賀県大津市で小学5年の男子児童が首から血を流した状態で帰宅し、その後死亡しました。近くの防犯カメラには男子児童がスケートボードに似た「ブレイブボード」で1人で遊ぶ姿が映っていて、警察はボードに乗って首をけがしたとみて調べています。

 6月30日午後6時すぎ滋賀県大津市で「男の子が玄関で血を流して倒れた」と男の子の家族から消防に通報がありました。男の子は小学5年生で首から血を流した状態で帰宅し、その後玄関で意識を失ったため病院に運ばれましたが、約6時間後に死亡しました。

 警察などによりますと、男の子が自宅近くの駐車場で「ブレイブボード」と呼ばれるスケートボードに似た遊具で1人で遊んでいる姿が防犯カメラに映っていたということです。

 また、駐車場にあったガラス製の照明器具が粉々に割れていて、近くに血だまりと乗り捨てられたブレイブボードがあったということです。(以下省略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/72d1e7531dd3ff63b10e010b961430293b652c33

ブレイブボードはスケートボードとは似て異なる物です。1枚の板では無く、2枚の板が中央部で連結されています。前後の板を足で捻って動かす事により、体重移動の力を利用して移動できるものです。周囲の子供は「ジェイボー」と呼んでいます。

うちの子も大好きです。気候が良い日にはアスファルトの上でよく遊んでいます。私も試しに乗ってみましたが、全く進みませんでした。

スケートボードと大きく異なるのはスピードです。スケートボードは足で地面を蹴った力がそのまま運動エネルギーに変わるので、相当の速度が出ます。

一方、ブレイブボードは体重移動を利用します。スピードは然程出ません。歩くのより少し早い程度です。また、容易にボードから足を離して止まれます。決して推奨される行為ではありませんが、公道で遊ぶにはスケートボードより安全です。

子供の様子を見ていて怖さを感じたのは、ちょっとした障害物に弱い事です。小さな石であっても乗り上げるとバランスを崩します。側溝の穴やアスファルトのひび割れは大敵です。急激にスピードが失われ、身体が投げ出されてしまいます。

男の子が衝突したとされている照明器具は、駐車場の片隅にあるものです。この周囲の路上に障害物があれば、そこに引っかかってバランスを崩した可能性があります。

でも、バランスを崩しても、殆どは手や尻を付くだけに留まります。バランスを崩した先にたまたま照明器具があり、手で押させるわけにもいかずに衝突し、割れた破片が血管を傷つけたのかもしれません。

こうした事故を防ぐには、路上で遊ばないのが一番です。ただ、子供の遊び場は減少傾向です。

また、事故が起きた地域は比叡山の麓の位置し、交通量は少ない場所です。見通しも良く、車が近づいたらすぐに分かります。駐車場の周囲で遊びたくなる気持ちは理解できます。

余りに不幸な事故でした。