https://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000623671.htmlより

大阪市が小学5年生~中学3年生までを対象として実施している「塾代助成事業(月1万円が上限)」につき、2024年10月分から所得制限が撤廃されます。

助成の対象となる世帯には、7月中旬頃に「大阪市習い事・塾代助成事業 利用登録申請に関するご案内」等が郵送されます。全ての対象者が自動的に利用出来るのではなく、顔写真等の申請が必要となります。

実は我が家は塾代助成カードを利用しています。所得制限に掛かると思っていたのですが、扶養人数が多い為か、何故か通ってしまいました。

申請からしばらくすると、事務局から塾代助成カードとパスワード等が記された台帳が届きます。これを習い事の受付等へ毎月提示する事により、習い事等の費用が減算されます。カードを預かる習い事もあります。

塾代助成はバウチャーの一種です。習い事等で利用しない限り、助成は得られません。

とは言え、1万円の助成は強烈です。一般的な習い事の多くの月謝はこの金額内で収まります。やや月謝が高いスポーツ系の習い事や進学塾であっても、1万円の助成は助かる金額です。

一方でこれだけの予算(2024年度は約65億円)を充てられるのであれば、小中学校の充実に充てて貰いたいです。人的な面では徐々に改善が図られています(特に部活動指導員)が、施設や設備面の改善・充実が圧倒的に遅れています。

子供が戸惑う和式便器・カビ臭いウォータークーラー・動かない壁掛け時計・排水されない運動場・西日が差し込む教室・異音を奏でるクーラー等、令和の学校とは思えない光景が今も存在しています。万博予算の欠片でも分けて欲しいぐらいです。

今後は物価高騰等を理由とした便乗値上げも考えられます。1万円を下回る習い事ならば、1万円まで引き上げてもカード所有者の経済的負担は変わりません。反面、カードを持っていない小学4年生以下や大阪市非在住者は値上げ分をそのまま負担します。

子育てには本当にお金が掛かります。小学校高学年や中学生ともなると、大半の子供が何らかの習い事等を利用しています。塾代助成事業が助かる世帯は多いでしょう。

ただ、所得制限を撤廃したことにより、当初掲げていた「経済面で苦しい世帯でも習い事等を利用出来る様に」との理念は雲散霧消しました。