(6/25追記)
他にも2歳児クラスが充足していない園が複数あります。

追加募集の対象:2歳児のお子さん
※0・1歳児のお子さんのご利用につきましては、お電話にてお問い合わせください。
(幼保連携型認定こども園和光園)

2歳児クラスにつきましては、まだ定員に若干の空きがございます。
(下福島幼稚園)

保育所等への正規入所や満3歳への到達により、10月以降の募集では応募する2歳児が更に減少します。反対に一定の月齢に達した0歳児の申込が増えるでしょう。

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大阪市こども誰でも通園制度の試行的事業(以下「誰でも通園制度」とします)の利用申請は7月1日から開始します。

これに先だって申込や面接等が行われ、結果が概ね通知ないし発表されています。一部の施設ではウェブサイトに掲載しています。資料等に基づくと、申し込んだのは0歳児が最多、次いで1歳児、そして2歳児は限定的だったと推測されています。

一例として取り上げるのは、大阪市城東区にある関目中央保育園です。市内中心部へ通勤しやすい住宅地の一角にあり、大阪市の平均的な状況にも類似しています。

同園はこども誰でも通園制度の試行的事業における各年齢毎・時間帯別の利用定員、及び当選結果を公表しています。

同園の募集定員は0歳児18人・1歳児10人・2歳児10人でした。申込人数は不明ですが、当選番号から少なくとも65人以上が申し込んだと推測できます。これに対する当選者数は0歳児17人・1歳児10人・2歳児3人でした。表に落とします。

募集定員申込者数当選者数
0歳児18人65人以上17人
1歳児10人10人
2歳児10人3人
合計38人30人

この結果から、誰でも通園制度へのニーズは0-1歳児に偏っていたと読み取れます。

0歳児・1歳児クラスは募集定員をほぼ充足しました。当選番号も飛んでいます。募集定員(計28人)に対して倍以上の申込者(60人以上か)があったと考えられます。当選倍率は2倍超です。

1歳児は待機児童問題が深刻な年齢です。また、この時期の0歳児は4月一斉入所に申し込めなかった月齢の児童が少なくありません。これらの保育ニーズが誰でも通園制度へ集中したのでしょう。

一方で2歳児クラスは募集定員を大幅に下回る当選者しかおらず、申込者のほぼ全員が当選した可能性が濃厚です。保育を必要とする2歳児は既に保育所等へ通園しており、幼稚園の2歳児クラスという場所もあります。

また、利用出来るのは「3歳未満」となっているので、年度内に3歳児の誕生日を迎えた2歳児は利用対象外となってしまいます。子育て世帯の実態を無視した、解せない制度です。

ただ、2歳児で唯一定員を充足したと考えられる時間帯があります。週1回だけ行われる10時~15時と言う時間帯です。午後にはおやつがあり、この日だけは給食や昼寝もあります。

2歳児の短時間通園ニーズはほぼなく、一定程度のニーズがあるのは昼食や昼寝も含んだ保育でした。なお、昼食や昼寝については0-1歳児でのニーズも非常に強いと考えられます。

改めて誰でも通園制度の概要を再確認しているのですが、2時間半という預かり時間は短すぎると感じました。

朝の準備で30分、登園するのに15分程度?、そして2時間半後には再び園へ向かわなければなりません。少し買い物をしたり、自宅で椅子に腰掛けるだけで時間が流れてしまうぐらいです。

また、子育てで特に大きな負担となっている作業の一つが「食事の準備・片付け」です。子供の体調が決して万全ではない(但しお休みさせる程ではない)時は、昼食後にお迎えに行く日もしばしばでした。

子育て世帯のニーズを踏まえるならば、原則として「昼食や午睡時間を含んだ誰でも通園制度」が望まれます。事実上の短時間保育ですね。

しかし、アレルギー対応・誤飲防止・うつぶせ寝の回避等、昼食や午睡は保育士に大きな負担が掛かるでしょう(家庭の重負担の裏返しですが)。

あくまで1園の結果から推測した内容ですが、恐らくは都市部では他園でも同様の状況だと考えられます。今後の展開に注目です。