(6/19追記)
容疑者は家庭の経済問題も抱えていたと報じられています。

彼女のお父さんが体調を崩し、現在は働きに出るのが難しい状態なんだとか。お母さんが朝から晩まで働いて家計を支えているのですが、まだ小さな弟もいて、彼女は『自分も家族を支えなきゃ』というプレッシャーを感じていたように見えました。(中略)

弁護士にも『さまざまな悩みを抱えていた』と仕事以外にも悩みがあったことを示唆していました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8e70749c1529495af17cb98d2ca6274004ec086d

今のご時世、何らかの悩みを持っていない人間の方が珍しいぐらいです。多くの人が何らかの問題等を抱えています。

だからといって、その矛先が園児に向かうのは論外です。刃先が数センチ違えば、命を落とした可能性がありました。

同園のホームページは今も「メンテナンス中」との表示が続いています。

http://www.kawai-gakuen.ac.jp

(6/10追記)
事件との関係は不明ですが、とある保護者が「3月末に保育士約10人が退職した」と話しています。

一方、保護者は事件との関連は不明としながらも、2024年春に園に起きたという異変について明かした。

「先生足りていないんだなっていうのが印象的だったんですよね。3月末にあったクラス担任発表の時に、今年辞任される先生合計10人ぐらい名前がずらずらってあがっていて。こんなに辞めるんだって思って」
「せっかくいろいろ担当してもらったけどね。さみしいなと」
「(辞めた人の代わりに)新しい先生がいるっていう感じがなかった。メンバー変わらず、抜けたままで」

https://news.yahoo.co.jp/articles/fd89670b20bacf11d955a014e52c518dbcb709e4?page=2

「ほいくisお仕事探し」によると、同園は定員250人という大規模園です。0歳児6人・1歳児12人・2歳児30人・3歳児57人・4歳児68人・5歳児81人という内訳です。定員をほぼ充足する園児が在園中です。

大勢の保育士も勤務しています。同園では常勤保育教諭・保育士34人及び非常勤保育教諭6人の計40人が勤務しています。

この中から10人が年度末に退職したとすると、離職率は約25%となります。非常に高い数字です。それを裏付けるかの様に、同園の常勤保育従事者の平均経験年数は4年です。離職率25%と整合的です。

これだけ大規模な園を円滑に運営し、容疑者の様な20代前半の新人保育士を適切に指導・教育等が出来ていたのかが気掛かりです。園長や主任保育士等の目は、新人保育士や大勢の園児に届いていたのでしょうか。

(6/9追記)
事件が発生したのは認定こども園「可愛幼稚園」(鹿児島市下福元町7649)でした。今日16時から保護者会が行われ、20時を過ぎても続いています。

笹山容疑者は今年2月から同園に勤務し始め、4月からはクラス担任を務めていました。「クラスに擦り傷や切り傷を負ったケースが多い」という話が怖いです。しかも、容疑者は園児の救護に当たっていました。

発表などによると、笹山容疑者は7日午前11時ごろ、鹿児島市内の認定こども園「可愛幼稚園」で、同市の男児の首付近を刃物のようなもので切りつけ、殺害しようとした疑いがある。調べに、「けがを負わせたことは間違いないが、殺すつもりはなかった」と話したという。

 関係者によると、切りつけられたのはこの園に通う2歳男児。7日午前11時ごろ、園関係者が「男児が突然泣き出した。確認したら首から血が流れていた」と119番通報した。

 代理人弁護士によると、子どもたちを園庭で遊ばせた後、教室に戻る際に園舎の玄関付近で男児がけがをした。職員は笹山容疑者を含め5人いて、笹山容疑者も救護にあたったという。当時は事件か事故か、分からない状況だった。

 男児は鹿児島市内の病院に運ばれ、約1カ月のけがと診断された。命に別条はないという。その後、病院が県警に通報。県警の捜査に笹山容疑者が男児にけがを負わせたことを認めたことから、逮捕したという。

 代理人弁護士によると、笹山容疑者は今年2月から同園に勤務。4月から担任を務めていたという。普段の勤務態度について、「まじめ」「優しい」などと評価する職員もいた。一方で、笹山容疑者のクラスでは、園児が擦り傷や切り傷を負ったケースが多かったという。

https://digital.asahi.com/articles/ASS693JP1S69TIPE008M.html

園内の様子です。

広々とした園庭や園舎が羨ましいです。いいなあ。

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鹿児島市内の認定こども園にて保育士が園児を切りつけるという、前代未聞の事件が発生しました。

 「2歳の男の子が突然泣き出した。確認したら、首から血が流れていた」

 7日午前11時ごろ、鹿児島市内の認定こども園関係者が119番通報した。救急隊が駆けつけたころには、床にあおむけの状態で寝かされた男児の首を「圧迫止血」していた。圧迫止血は、傷口をガーゼやハンカチなどで直接強くおさえる一般的な救急法で、保育現場では緊急時に用いられる。

 男児の意識はあり、すぐに救急車で鹿児島市内の高度な救急対応ができる病院へ運ばれた。県警によると、男児は全治1カ月のけがで命に別条はないという。

 複数の関係者によると、当時現場にいた人らは「何が起きたのか、状況が分からない」といった反応だったという。男児の周囲に別の保育士らもいたが、負傷する瞬間を見た人はいなかった。当初は、事故の可能性も考えられたという。

 県警が園職員らから事情を聴き、捜査を進めたところ、保育士の笹山なつき容疑者(21)=鹿児島県南九州市=の関与が浮かんだ。鹿児島南署への任意同行を求め、8日午前1時ごろ、殺人未遂の疑いで逮捕した。逮捕容疑は、7日午前11時ごろ、認定こども園内で、男児の首付近を刃物のようなもので切りつけ、殺害しようとしたというもの。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/ASS6832PFS68TIPE007M.html

命に別条が無いのが不幸中の幸いです。適切な初期救命を行ったのが功を奏したのかもしれません。

記憶の限りでは、保育士が在園中の園児を切りつけて逮捕された事件は思い出せません。こども園に滞在していた他の保育士等が「何が起きたのか、状況が分からない」と反応するのも当然です。

昨今の様々な事件を受けて、保育園やこども園等では不審者に対応した対処・避難訓練を行っています。我が家がお世話になっている保育園でも不審者対応を強化しています。

園内で園児の命に関わる事故も続発しているので、救命救急講座も受けていると聞きます。

しかし、まさか不審者が園内で発生し、園児を切りつけるという状況は想定していなかった筈です。ケガをした園児に気付いた直後には、園内で不審者を捜し回ったのかもしれません。

2歳児ともなると、お喋りが随分と上手になります。2歳に成り立ての頃は単語を続けるだけでしたが、3歳になろうという頃には自分の意思や経験した出来事を複雑な文章で伝えられました。大人ともしっかりと会話ができます。

ケガをした2歳児が状況を目撃かつ聞き取りができていたのであれば、「○○先生に痛いことをされた」といった話は聞けたでしょう。

また、事件当時に保育士がどこにいたかも園は把握できていたでしょう。各保育士はそれぞれが担当するクラスがあり、保育に従事している様子は他の保育士や園児が目撃しています。

こうして消去法的に聞き取り等を進めていった結果、笹山なつき保育士の関与が浮上したと考えられます。

保育士が園児を切りつけるとは尋常ではありません。2歳児は自己主張や体力が急激に強くなるイヤイヤ期です。中には暴力的な園児もあり、保育士がストレスを抱えてしまう場合もあります。

仮にそうだったとしても、園児を唐突に切りつけるのは論理が飛躍しています。

少し気になったのは年齢です。切りつけた保育士は21歳でした。まだ短大ないし専門学校を卒業した直後です。保育士になって未だ1-2年目でしょう。忙しい業務に追われ、疲弊していたという可能性も拭えません。

我が家がお世話になっている保育園でも、保育士は本当に忙しいです。少し気を抜いたり、1人になれる時間は全くありません。

園児に対する恨みのみならず、多忙な業務や人間関係等に起因するストレス、こども園に対する不満等、様々な面から検討が必要だと感じました。

入院中の園児がいち早く回復し、再び登園できる日が早くやってくるのを願ってなりません。

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(6/10追記)
一連の経緯等を年表形式に落とし込みました。

保育に悩む新卒2年目、再就職5か月目の若手保育士が園児を切りつけた 可愛幼稚園(認定こども園、鹿児島市)