(6/25追記)
札幌市は無届けで休園したちゅうわ発寒保育園・ちゅうわ清田保育園・ちゅうわ南郷保育園の認可を取り消す方針です。

認可が取り消される見通しとなったのは、中和興産が運営する「ちゅうわ発寒保育園」、「ちゅうわ清田保育園」、「ちゅうわ南郷保育園」のあわせて3つの保育園です。

3園について、市は事前の届け出をしないまま休園したことから、認可を取り消す考えです。市は全ての園児の転園先が決まり次第、取り消しの手続きに入るということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/cec67c0ce7eb6da0f399445816d88649ddf6ba55

ちゅうわ南保育園には既に事業停止命令が出ています。今後は同園も認可が取り消される可能性が高いです。

運営する中和興産は保育園も園児も教職員も全て投げ出しました。認可取消は当然です。それに加え、唐突な休園で想定外の出費や収入減等を余儀なくされた、利用者にも賠償等を行うべきでしょう。

ただ、同社が運営する保育園の為に支給された交付金や補助金の多くは、札幌の夜に消えていったとの報道があります。毎年の決算や監査が機能していませんでした。

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(5/31追記)
系列園であるちゅうわ南郷保育園・ちゅうわ清田保育園・ふしみの森めぐみ保育園が5月末で休園します。突然の発表し、保護者や札幌市が対応に追われています。

【6/10追記】中和興産(株)が運営する5保育施設が一斉休園 家賃・電気代・給与未払、転園調整難航 札幌市


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保育士不足のままで保育を行ったとして、札幌市は「ちゅうわ南保育園」(運営法人:中和興産株式会社)に10ヶ月間の事業停止命令を出しました。

 札幌市は、条例に定める保育士を配置せずに子どもを継続的に預かっていたとして、札幌市の認可保育園に事業停止命令を出しました。

事業停止命令が出されたのは、中和興産が運営する札幌市南区の認可保育園、「ちゅうわ南保育園」です。

札幌市によりますと、この保育園は今年3月、職員が一斉に退職したため、職員を補充するまでの間、別の認可保育施設で保育を行うことになっていました。

ところが4月、この保育園が札幌市に無断で保育を再開していることがわかり、調査したところ、1日のうちの一部の時間帯で条例に定める保育士を配置せずに子どもを預かっていることが判明しました。

この状況を受けて、札幌市は、児童福祉に著しく有害であるとして「ちゅうわ南保育園」を運営する中和興産に対して、6月1日から2024年3月31日(※2025年の誤り?)までの10か月間、事業停止命令を出しました。(以下省略)

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1190665?display=1

保育施設に対する事情停止命令は非常に重い処分です。これより上は「施設閉鎖命令」のみです。

札幌市ウェブサイトにて本事業停止命令に関するプレスリリース等は未だ確認できません(5月25日時点)。

保育士不在で保育を行うとは考えられない事態です。重大な事故が生じなかったのが不幸中の幸いですが、生じていても不思議ではありませんでした。

ちゅうわ南保育園は札幌市南区南37条西11丁目6−15に設置されています。札幌市の南部、真駒内公園の近くにあります。

同園は0~2歳児の保育を行う地域型保育事業です。利用定員は0歳児3名・1-2歳児は16名とされています。

しかし、事業停止命令が行われる前から同園の入所児童は低迷していました。入所月報【総括】(令和6年5月1日)によると、同園の在園児は1歳児1人・2歳児2人の計3人のみでした。利用率は札幌市内最低です。

どうしてこの様な事態となっているのでしょうか。札幌市が過去に行った指導監査記録等を遡ったところ、同園(及び同一運営法人の他園)は少なくとも令和4年度に文書指導、令和5年度には改善勧告を受けていました。


https://www.city.sapporo.jp/kodomo/sengen/documents/kaizenkankokusyoukibo2.pdf


https://www.city.sapporo.jp/kodomo/sengen/documents/ichirankousin1012.pdf

認可外保育施設が2年連続で指導等を受けるのは決して珍しくありませんが、保育所等では稀です。保育所等の管理運営体制に重大な問題が生じていたと言わざるを得ません。その一つは「保育士不足」でした。

同園の運営法人は中和興産株式会社(代表取締役杉澤廣子)です。同園の他にちゅうわ南郷保育園(2年連続で指導あり)・ふしみの森めぐみ保育園・ちゅうわ発寒保育園・ちゅうわ清田保育園を運営しています。

同法人に対しては、他にも多くの問題が指摘されています。社名及び代表者名で検索したころ、園児や保育士数を水増ししたことによって得た助成金や補助金の返還請求を命じられた旨を伝える記事が見つかりました。

一部の道内放送局が事業者の名称を伏せて4月上旬から報じている保育園疑惑の全貌が明らかになってきた。企業主導型保育園への助成金や認可保育園への補助金が過払いだったとして、札幌市内で保育園事業を展開している中和興産株式会社(本社札幌)が国と市合わせて約7千万円の返還を命じられ、元職員らが「園児や保育士の数が大幅に水増しされていた」と告発の動きを強めている。公金の多くが“夜の街”に消えた疑いもあり、事件は巨額不正受給疑惑の様相を呈しつつある。大切な子どもを預ける現場でいったい何が起きていたのか──。(中略)

 そんな形でここ5年間で事業を拡大してきた中和興産の綻びが顕在化したのが昨年だった。国から委託を受けて保育事業の助成などを行なっている公益財団法人 児童育成協会(本部東京)は、昨年12月22日付けで同社に「請求書」を送り、22年度に「ふしみの森めぐみ保育園」に交付した助成金のうち4696万円余りが過払いだったとして、本年1月11日までに返還するように命じた。

https://hoppo-j.com/corporation_iss.html?ISS=2024_06_1

札幌の「夜の街」といえばすすき野です。

「ふしみの森めぐみ保育園」は上記5園の姉妹園です。ホームページの作りもそっくり(ほぼ同一)です。返還請求を受けた旨の記載はどこにもありません。

個人によって受け止め方に違いはあるでしょうが、私自身は「英才教育(英才教育活動)」という目的が大嫌いです。そもそも認可保育所は「英才教育」を行う施設ではなく、あくまで園児の保育を行う場所です。

「英才教育」として、同園はオンライン英語セッション・IQ(いっきゅう)パズルを取り上げています。これらは幼児向けの英語・算数講座です。仮に保護者からの強い要望があったしても、これを第一に紹介する保育所は疑って掛かってしまいます。

確かに都市部を中心に幼児向けの様々な講座やオプション等も盛んです。大阪市内では「リトミック」はよく聞きます。しかし、これらはあくまで十分な保育が行われ、それに付加されるものでしょう。

保育士不足状態による保育継続、及び水増しによる助成金等の過剰請求等、これらが真実であれば同社は保育事業を「食い物」にしています。現在も保育を継続できているのが不思議なぐらいです。事業停止命令に留まらず、今後は施設閉鎖命令(もしくは自主的な廃園)が現実味を帯びるでしょう。