重要なニュースです。

以前から大阪市の吉村市長は、平成29年度から教育費無償化を4歳児・認可外保育施設へ通う児童にも広げたい意向を示していました。

【重要・大阪市政】教育費無償化を4歳児・認可外へ拡大する方針
【大阪市政】認可外保育も教育無償化へ 待機児童・一定の幼児教育に限定?

概ね当初の方針通りに、新年度から実施する方針が固まりました。市会の了承が得られれば、平成29年4月から開始です。

大阪市 4歳児も教育無償化へ

01月23日 18時06分

大阪市は、保育所や幼稚園などの保育料のうち、教育費にあたる部分について、ことし4月からは、5歳児に加えて4歳児も無償化するほか、認可外の施設であっても、一定の条件を満たせば、無償化する方針を決めました。
大阪市では、来年度予算案の編成に向けて、吉村市長が、各部局からヒアリングを行いました。
このうち、こども青年局は、保育所や幼稚園などの保育料のうち、教育費にあたる部分について、来年度からは、▼今の5歳児に加えて4歳児も無償化すること、▼認可施設だけでなく、認可外の施設に入っている子どもも一定の条件を満たせば、無償化する方針を示しました。
認可外の施設で無償化となるのは、▼施設のカリキュラムが一定の水準を満たしている場合や、▼認可保育所や認定こども園に入ることを希望していたものの、結果的に認可外の施設に入ることになった場合だとしていて、市では、およそ400人の子どもが、新たに無償化の対象になるとしています。
教育費の無償化にかかる事業費は、54億8000万円と見込まれ、吉村市長は、こうした方針を了承しました。

大阪市は23日、幼児教育の無償化を現行の5歳児から4歳児にも拡大するため平成29年度当初予算案に54億8千万円の計上を検討していると明らかにした。現在は無償化の対象外となっている認可外保育施設に通う児童も新たに対象とする。

市によると、無償化の対象となるのは5歳児が2万683人、4歳児は2万555人。28年度予算では必要経費は25億円だった。

29年度からは認可保育施設への入所を希望しながらやむを得ず認可外施設を利用している児童や、国の指針に準拠した保育の質を確保している認可外に通う児童も補助対象に追加。30万8千円を上限に年間保育料の半額を支給する。28年4月時点で認可外に通う4、5歳児は計1079人。

これら以外のインターナショナルスクールなど特色ある教育を行う認可外施設は30年度からの補助を検討している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170124-00000549-san-pol

予算の内訳は概ね下記の通りです(推測)
・5歳児無償化:25億円
・4歳児無償化:25億円
・認可外保育施設:約1億1000万円(対象は400人を想定、1人あたり約28万円、詳細はこちら
・その他:約3億7000万円(?)

認可外保育施設(一部)へ登園する4-5歳児保育料を半額支給

注目されるのは認可外保育施設へ通う児童への補助制度です。平成29年度から導入される制度は、下記の要件のいずれかに合致する児童が対象となる見通しです。

(1)保育所等への入所を希望したが入所できず、認可外保育施設へ通っている(いわゆる待機児童?)
(2)国の指針に準拠した認可外保育施設へ通っている

(1)の対象となるのは待機児童に限られるか、それとも保育所等へ入所できなかった保留児童まで拡大されるかは定かではありません。また、(2)で要件とされている「国の指針・カリキュラム」も具体的な姿がはっきり見えてきません。

合致する児童に対しては、保育料の半額(年間上限30万8000円)が支給されるものとされています。この金額は、私立幼稚園就園奨励費補助額の上限と同一です。合わせたのでしょう。

保育所・幼稚園へ通う児童との整合性のため、補助対象となる保育料は基本的な部分に限られるでしょう。延長料金・食事代等は含まれないのではないでしょうか。

保護者・施設運営者の双方に大きな影響が

本制度が導入された場合は、認可外保育施設の経営等に大きな影響を及ぼす可能性が強いです。

保護者目線としては、補助対象となる施設への入所希望者が集中するでしょう。半額補助は無視できません。

また、施設目線としては、補助対象の上限額へ保育料をさや寄せする動きが広がるかもしれません。上限額まで補助を受けるには、月額保育料は51333円が必要となります。

反対に補助対象とならない施設は児童が集まりにくくなる恐れが高いです。認可外施設における4-5歳児の割合は少ないもの、児童数が減少する恐れが強いです。更に、0-2歳児入所希望者やそのきょうだいに及ぼす影響は少なくないでしょう。

本制度の是非については2月市会で質疑が行われる見通しです。