大阪市立幼稚園2園の幼稚園型認定こども園への移行について

本市では、待機児童対策として、大規模マンションの建設等が今後も見込まれ、あらゆる対策を講じてもなお3歳児の保育枠が不足する地域において、一部の大阪市立幼稚園をモデル的に「幼稚園型認定こども園(3~5歳児)」へ移行することとしています。

詳細については、以下のとおりです。

移行園
(1)大阪市立貫江田幼稚園(大阪市福島区鷺洲5-6-18)
(2)大阪市立玉造幼稚園(大阪市中央区玉造1-9-10)

移行時期
令和6年4月1日(月曜日)

https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000606477.html

両幼稚園がある福島区鷺洲や中央区玉造は、ファミリー層からの人気が非常に強い地域です。ここ数年で数多くの大型マンションやタワーマンションが供給され、子育て世帯が移り住んでいます。

貫江田幼稚園(鷺洲小学校横)

玉造幼稚園

保育所等への入所も容易ではありません。施設や年齢によって若干の違いはありますが、たとえば1歳児で200点を下回ってしまう(199点以下)と選択肢が大幅に限定されてしまいます。

大阪市もここ10年ほどの間に数多くの保育所等を新設しましたが、それでも増え続ける保育需要に追いつかないのが実情です。

一方で閑古鳥が鳴いているのは大阪市立幼稚園です。

共働き世帯の増加に伴い、大阪では幼稚園より保育所等を選択する家庭が相対的に増加しています。同時に幼稚園の中でも教育内容や設備等が充実した私立園を選択する傾向が強まっています。

実は半数程度の大阪市立幼稚園は4歳児クラスからしか開設されていません。が、多くの子育て世帯が幼稚園に求めるニーズは3歳児からの教育です。更に3歳児から対象となる幼児教育・保育無償化の適用から外れてしまいます(3歳児クラスが無い為)。

多くの子育て世帯のニーズから大阪市立幼稚園は外れてしまっており、選択肢とすらなり得ていません。ここ数年で多くの公立幼稚園が廃園や民営化されています。

だからといって市立幼稚園へのニーズが消失したわけではありません。市立幼稚園に一定数の園児が在籍して存続するには、認定こども園への移行は不可欠でした。

大阪市は「待機児童対策」としていますが、同時に「市立幼稚園の存続策」という一面もあるでしょう。

認定こども園は1号認定(教育)と2号認定(保育)の両園児が混在します。なお、両園は0-2歳児保育を行わないので、3号認定は存在しません。

開設初年度は3-5歳児の募集を行う見通しです(正しくは大阪市から今後発表される募集予定数を参照願います)。

1号認定と2号認定で利用時間は異なります。1号認定は大阪市立幼稚園と同じく9時~14時半(水曜日は11時半)、2号認定は7時45分~18時45分です。

1号認定の利用時間は本当に短いですね。しかも長い夏休み等があります。この時間では、事実上専業主婦世帯しか利用出来ません。預かり保育を利用している園児もさほど多くないと聞きます。

2号認定も要注意です。一般的な私立保育所等より朝がやや遅くなっています。終業時間によって朝7時45分では遅すぎるという方もいるでしょう。

新しい認定こども園は幼稚園を母体とした「幼稚園型の認定こども園」となります。様々な行事や保護者活動等は、幼稚園時代の物がベースとなります。

忙しい共働き世帯にとって勘弁して欲しいのは、頻繁な保護者参加行事や弁当作成です。幼稚園時代の物がそのまま継続するのであれば、フルタイムで働いている保護者は到底付いていけません。

これらの点を踏まえると、「認定こども園だから保育所等と同じ様な活動や保育が行われる」と飛びつくのはやや早計です。少し慎重に構えた方が良いのではないかと感じています。

9月からは見学が本格化します。来年4月以降の体制は未だ見えない部分が多いですが、入所を考えている方は施設などにお訊ね下さい。