(事故が発生した斜面、埼玉新聞より)

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(5/24追記)
男の子の意識が回復しました! 言葉も発しているそうです。

埼玉県久喜市の保育園で遊具のロープが3歳の男の子の首に巻き付き意識不明の重体となっていた事故で、男の子の意識が回復したことが分かりました。

この事故は今月2日、久喜市の「なずなの森保育園」で土を盛って作った山にロープを使って登る遊具で、遊んでいた3歳の男の子の首にロープが巻き付き、意識不明の重体となったものです。

きょう(24日)、男の子の家族がコメントを発表し、男の子の意識が回復したことを明らかにしました。男の子の家族は「突然の事故からおよそ3週間が経ち、息子の意識が回復し、ほっとしているところです」「今後も経過を見守りながら親として息子を全力で支えていく所存です」としています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/20e836b0391aae8f910f45db678cd977c640d78e

入院治療は続いているが、「ママ」などと言葉を声に出すことができるようになったという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/35f37cc8084f77dd5ce295ade2d59f881c83ba3f

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埼玉県の保育所にて3歳園児が重体です。園庭に設置されたロープが首に巻き付きました。

2日午前10時半ごろ、埼玉県久喜市栗橋東2丁目の「なずなの森保育園」から「遊具のロープが園児の首に巻き付き意識がない」と119番があった。幸手署によると、男児(3)が意識不明の状態で搬送された。署が業務上過失傷害の疑いも視野に、詳しい状況を調べている。

 当時は園児30人超が屋外の園庭で遊んでおり、職員が6人いた。園児が職員に異変を伝えた。遊具は土が数メートルの高さに盛られたなだらかな山形。上部に打たれたくいからロープが垂らされ、男児はこの遊具で遊んでいたとみられる。

 保育園の理事長は取材に「事故を起こしてしまい、申し訳ない」とコメントした。

https://www.saitama-np.co.jp/articles/24993/postDetail

なずなの森保育園は埼玉県久喜市栗橋東にあります。

同園は総定員が50名(0歳児6人、1歳児8人、2歳児8人、3歳児9人、4歳児9人、5歳児10人)という小規模な保育所です。

「街中の自然派保育園」というアピール通り、園内には広い園庭や自然色あふれる遊具が設置されています。事故は遊具の一つ、数メートルの高さに土が盛られた山の斜面で起きました。

ロープは山の斜面に設置されていました。綱引きの紐やターザンロープの様な太いロープを想像しましたが、工事現場等で使われる「トラロープ」が使われていました。

遊具は小さな山をロープを使い、登り降りするものだったということですが、その後の警察への取材で、ロープはきのう設置されたばかりだったことが新たに分かりました。

「トラロープ」とよばれる工事現場などで使われる黄色と黒の細いもので、これまでも園児が遊ぶ際に設置されたことがあったということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b641b0991f0cd688853141abd480997ee312ecdd

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補足で丈夫な紐です。そして、きつく結んだらなかなか外れません。

たとえば子供が身体にトラロープを巻き付けて遊んでいる最中に何かの弾みで身体が下がってしまうと、途端にロープが首に食い込みます。子供の腕力では外れず、もがけばもがくほどにロープがきつく締まります。

もしも綱引きの紐やターザンロープ等を用いていたら、身体に食い込む事態は避けられたでしょう。

当時、園庭では34人の園児が遊び、6人の保育士が見守っていました。2歳児から5歳児の定員合計が36人なので、この年齢の児童が入り交じって遊んでいたと考えられます。

見守っている保育士の人数は十分に感じられます。しかし、異年齢の児童が一緒に遊ぶのには様々なトラブルが伴います。

また、園庭は広く、様々な遊具や起伏が存在しています。たとえ6人の保育士が見守っていたとしても、どうしても死角が発生しやすい構造です。今後の捜査では、保育士による監視体制が詳細に確認されるでしょう。

死角があると、保育士は園児を見つけにくくなります。第二さくら保育園(岡山市)にて2歳園児が遊具の棚に首を引っかけて死亡した事故では、遊具に設置された壁が目隠しとなり、保育士が園児の異変に気付くのが遅れました。

2歳園児が遊具の棚に首を引っかけ死亡 第二さくら保育園(岡山市)【ニュース・11/15追記】

我が家がお世話になっている保育所では、園庭での死角を極力排除しています。中心からは園庭の全てを見渡せる構造になっています。パノプティコン・システムの一種です。

園庭での窒息は重大な結果を招きかねません。事故に遭った園児は現在は自発的に呼吸を行っているそうですが、意識が戻っていません。低酸素脳症に陥りました。

その後の警察への取材で、事故から1日たった今も男の子の意識は戻らず、低酸素脳症の状態になっていることがわかりました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9a97d98ec58c12c9815e65e5d9c1b794c2ed08d8

何とか意識を取り戻して欲しい、そう願うしかありません。