大阪市の令和5年度予算案が明らかになりました。

小中学校給食の恒久無償化

目玉の一つは「小中学校給食無償化の恒久化」です。

市立小・中学校給食を“恒久的に”無償化へ 大阪市が政令指定市で初の取り組み 新型コロナ対策で過去3年間実施

 全国の政令指令都市では初めての取り組みです。大阪市は、新型コロナウイルス対策として過去3年間実施した市立小・中学校給食の無償化を、今後、期限を切らずに継続する方針を明らかにしました。

 大阪市は市立小・中学校の給食費として年間約5万円を保護者から集めてきましたが、コロナ禍を踏まえた負担軽減策として、2020年度からは全額、無償化していました。

 市は新年度の当初予算案で、給食を「学校における食育の生きた教材」と位置づけ、無償化を期限を切らずに継続する方針とし、約68億6千万円の事業費を盛り込みました。

 市教委によりますと、こうした恒久的な無償化は全国の政令指定市で初めてということです。

 市の一般会計の当初予算案は約1兆9千億円で、企業収益の増加などで市税収入は過去最高となる見通しです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b84cd5ab8ab04f41cc054d9f93cca2b0d4a039e1

当初はコロナ禍による一時的な措置として、学校が長期休校した2020年度から開始されました。2021年度及び2022年度も継続され、2023年度以降も恒久化される事となりました。

こうした減免・無償化制度を一旦開始すると、途中で中止するのは極めて難しいのが実情です。各政令市で敬老パスを打ち切るのが難しいのと同じ構図です。ましてや国を挙げて少子化対策に乗り出そうとしている最中です。恒久化されるのが既定路線でした。

事業概要説明資料には「全員全額無償を本格実施する」と明記されています。

 令和2~4年度まで新型コロナウイルス感染症対策として実施してきた学校給食費の無償化を、義務教育の無償の趣旨を踏まえ、教育費における保護者等の負担軽減を図るため、令和5年度から、既存の制度も活用しながら全員全額無償を本格実施することにより、子育て・教育環境の更なる充実をめざす。
※予算については、「学校給食費の管理(食材費等)」の歳出額に対する歳入(保護者負担分)の減分を公費で支出することから、歳入の減に伴う額を所要一般財源に計上。

https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000592/592037/82.xlsx

子育て世帯として給食無償化は本当に助かっています。年間支出が5万円も減少しました。

また、保育・教育の無償化とは違い、給食無償化は応益負担を無償化したものです。高所得世帯優遇ではなく、大阪市立小中学校へ通う子供の数に応じた措置です。公平性が高い精度です。

学校給食費の徴収に掛かるコストも発生しなくなりました。無償化以前は未納した家庭に対する督促業務等が負担になっていたと聞きます。特に各学校で給食費を徴収していた頃は、学校現場の負担が重かったと聞きました。

こども相談センター(児童相談所)の増強

令和3年4月に北部こども相談センター(東淀川区)が設置されました。これで大阪市内には3か所のこども相談センター(児童相談所)が設置されています。しかしながら児童虐待への対応や子育て世帯への支援等を踏まえると、全く足りないのが現実です。

そこで新たに東部こども相談センターを鶴見区に新設すると共に、中央こども相談センターは移転、南部こども相談センターは増築します。

https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/cmsfiles/contents/0000592/592261/02_flip10-24.pdf

東部こども相談センターが設置されるのは、鶴見区今津南1-3付近です。コノミヤ放出店の北です。4階建です。

中央こども相談センターは森之宮から浪速区浪速東へ移転します。大阪市立栄小学校の南東部に隣接した場所となります。建設工事が進んでいます。

南部こども相談センターは近接地に一時保護所を新設します。

こども医療費助成事業の所得制限撤廃へ

13歳から18歳のこども医療費助成につき、令和6年4月から所得制限が撤廃される見通しです。システム改修を行います。

こどもは誰もが病気に罹ります。時に大きなケガを負います。子供の健康を皆で支える観点からも、医療費助成の所得制限撤廃は当然です。

一方、このところは所得が高い子育て世帯の負担を軽減する動きばかりが続いています。これらは所得格差を拡大するものです。

市立幼稚園の認定こども園化へ(モデル事業)

大阪市立幼稚園は入園者が減少し続けています。3歳児クラスはまだしも、4歳児からしか募集していない幼稚園は極めて顕著です。3歳児で幼稚園へ入園する風潮に全く合っていません。

こうした幼稚園をこども園化し、同時に保育所等が不足している3歳児を保育する場として活用する動きが出ています。構想は歓迎しますが、余りに遅すぎました。


https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000591/591114/02_flip10-24.pdf

ただ、0-2歳児保育を行うか否かまでは読み取れません。0-2歳児は地域型保育事業、3歳児以降は市立認定こども園という計画でしょうか。

学校教職員の負担軽減

学校の先生は本当に忙しいです。特に教頭先生の忙しさは目に余ります。保護者目線からも「人が足りない」と強く感じています。猫の手も借りたいぐらいです。

大阪市は様々な支援員を配置し、教職員の負担軽減を行う計画です。


https://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000591/591114/02_flip10-24.pdf

同時に教職員の質の向上にも取り組んで欲しいです。残念な話ですが、大阪市の教員採用試験の実質倍率は地を這うような低さです。優秀な人材が他自治体の教員採用試験に流れているのが一目瞭然です。教職員の待遇改善を図り、魅力的な人材を採用してもらいたいです。