2023年度大阪市保育所等一斉入所の結果は概ね到着した筈です。多くのコメント等をお寄せ頂き、本当にありがとうございます。まだまだお待ちしています。

【重要】2023年度(令和5年度)大阪市保育所等一斉入所の結果が届き始めました&コメントお待ちしています

中には気になるコメント等をお寄せ頂いた方もあります。一般論としてお答えできる範囲で掲載します。

1才児 200点フルタイム 保留になりました。
認可外も少ない地域のため、本当に困りました。

まさかフルタイムでも入所保留になってしまうとは、想定していない方が少なくないでしょう。

大阪市に限った話ではありませんが、0歳児と1歳児では入所倍率が大きく異なっています。2023年度一斉入所における大阪市の0歳児入所倍率は0.7倍だったのに対し、1歳児入所倍率は1.23倍です。

【2023保育所等一斉入所申込分析】(1)大阪市全体/3年連続申込減、倍率トップは港区

これだけ違うと0歳児は多くの空きがある反面、1歳児は1次調整でほぼ埋まってしまう事態も起こりえます。0歳児は5月以降に入所する児童が一定する存在するものの、一斉入所における格差が大きいのが実情です。年度前半に産まれるように調整する気持ちも理解できます。

1歳児倍率が最も高かったのは天王寺区(1.67倍)、次いで港区、阿倍野区・旭区(1.50倍)でした。この中で特に深刻視しているのは港区と旭区です。

天王寺区や阿倍野区は長年に渡って(1歳児に限らず)入所倍率が高い地域です。以前から慢性的に保育所等が不足していたので、多くの認可外保育施設が設置されていました。

仮に保育所等へ入所できてなくても、他の保育手段を見つけやすい地域です。行政は集中的に保育所等を新設し、徐々に入所倍率は下がっています。

その反面、旭区や港区は事情が異なります。この両区は住宅街が主たる地域です。新設された保育所等は限られる一方、保育需要は年々増加しています。結果として入所倍率は横ばいが続いています。保育所等の新設や未就学児の減少によって入所倍率が低下する区が多い中、この両区等は異なった動きを示しています。

非常に深刻な事態となるのは、こうした区にて一斉入所で保留となってしまうケースです。2次調整で募集を行う保育所等は殆どありません。市内中心部でしたら急な転勤や転居等にって2次調整に追加される保育所等もありますが、人口流動が(相対的に)乏しいこうした地域では稀です。

区内には認可外保育施設や企業主導型保育は殆どありません。あっても勤務先と反対方向にあるなど、利便性は決して良くない施設が多いです。

1歳児ともなると育児休業を延期するにも限界があります。時間の猶予はありません。

取りうる選択肢が少ない中、真っ先に検討して欲しいのは「エリアの拡大」です。同一区内で探すのが難しければ、隣接区等を候補に追加せざるを得ません。2次調整を行っている保育所等や、認可外保育施設等も探しやすくなります。

ここ2-3年は全く相談等がなくなりましたが、以前は西区東部で保育所等が全く見つからないという相談が数多くありました。その際は福島区の保育所も検討する旨をお伝えしました。

地域にもよりますが、電動自転車でしたら15分前後で登園可能な場所に多くの保育所等がありました。当時は西区よりも入所しやすい状況でした(最近は逆転したかもしれません)。

自転車や自動車での登園まで含めて考えると、候補となる保育所等は飛躍的に増します。

ただ、子育て世帯をこうした事態に追いやった責任は大阪市にあります。新設する保育所等に地域的な偏りがあったのは事実です。市内中心部や再開発が盛んな地域に集中する一方、それ以外の地域での新設は見送られがちでした。一部の地域では大阪市は民間事業者に働きかけていましたが、急激に進む少子化を前にして新設しにくい事情もありました。

当サイトでは新設される保育所やこども園の設置場所にはくまなく足を伸ばしています。最近はどの区へ行き、どの区へ行っていないかははっきりと覚えています。

可能であれば、2次調整で非常に多くの0歳児を募集する地域型保育事業において、0歳児枠を1歳児へ振り替える事も検討して欲しいです。2年後の3歳児入所が厳しくなってしまいますが、待機児童となってしまう1歳児を放置するのは理不尽です。