バス車内で見知らぬ男性から「ベビーカーを畳め!」と怒鳴られたら、どう反応すれば良いのでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=SwefJ3tkBIE
先月28日の午後、乗客5人と比較的空いたバスの中で起きた出来事です。
■バスで「ベビーカー畳め」罵声に蹴り…
女性が、ベビーカーを畳まずに、専用座席にベルトで固定して乗っていると…。
乗客の男性:「邪魔なんだよ!畳めやこのブタ!」
男性が暴言を浴びせてきて、ベビーカーを蹴ってきたのです。(以下省略)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000263746.html
たとえどの様な理由があったとしても、ベビーカーを蹴飛ばすのは犯罪です。即座に運転手や付近の条約に助けを求めるべきでしょう。決して許されません。
そもそも論として、バス内でベビーカーを畳むのは合理的なのでしょうか。畳む事により、より多くの乗客が乗車できるのでしょうか。私の感覚は「折り畳むのは無意味」です。
日常的にベビーカーを利用していると容易に理解できるのですが、実はベビーカーを畳んでもスペース(専有面積)は小さくなりません。
一般的なベビーカーは前後に折り畳む事が出来ます。横幅は変わらず、前後の長さが概ね半分から1/3程度に縮まります。ベビーカーが占有する面積は確かに減少します。
一方、小さな子供を両手に抱きかかえなければなりません。ベビーカーの下に収容していた重い荷物も持たなければなりません。これらが意外と場所を取ります。
また、混み合った車内でベビーカーを畳むのは非常に難しいです。子供や荷物を片手で抱きかかえ、もう片手で折り畳むのは大変です。しかも車内は揺れ、周囲は乗客が蠢いています。
何より大変なのは降車時です。子供・ベビーカー・荷物を抱きかかえたまま前方(降車口)へ移動しなければなりません。が、混んでいる車内で移動するのは本当に気を遣います。ベビーカーがそこらに接触し、「(あたって)ごめんなさい」と頭を下げ続ける羽目になります。
以前は畳んで乗車した頃もありましたが、程なくして畳まずに乗車する様になりました。畳む事のデメリットが余りに強烈で、外出を大きく制約してしまったからです。
特に困ったのは子供が寝ている時でした。畳もうとして抱っこすると、ほぼ確実に起きます。起きたら泣きます。
大阪シティバスは「車内混雑時を除き、ベビーカーは折り畳まず利用出来ます」と明示しています。
https://bus.osakametro.co.jp/guide/usage/stroller/babycar.php
気になったのは「車内混雑時」という表現です。人によって受け取り方に差が出ます。私は「ベビーカーを押して乗降車できなかったり、抱っこ紐を利用しても危険を感じるほどに混み合っている状態」と考えていますが、座席が全て埋まっている状態でも「車内混雑時」と感じる方もいるでしょう。
ここはもっと具体的に表現してもらいたいです。例えば「車内通路に大勢の人が立って乗車し、ベビーカーのまま乗車・降車するのが困難な場合」という表現は一案です。具体例が欲しいのです。
では、満員電車並みに混み合うバスに乗車するにはどうすれば良いのでしょうか。取り得た選択肢は2つでした。
1つの選択肢は抱っこ紐を使い、荷物は必要最小限に留めたものです。混んでいるのが分かっているのであれば、動きやすい準備をしてから行動します。
もう1つの選択肢は「バスに乗車しない」でした。そもそも満員電車並みに混んでいるバスにベビーカーは(物理的に)入りません。無理矢理乗り込んでも、降りれません。急ブレーキ等でベビーカーに他の乗客がのし掛かり、子供が圧迫される危険もあります。
こうした際は他の公共交通機関やタクシーを利用したり、移動する時間をずらすようにしていました。
ベビーカーは折り畳まずに乗車できるのが大原則です。但し、その原則が通じない場面もあるので、別の手段を考える必要があるでしょう。
冒頭で紹介した記事では、ベビーカーは専用座席にベルトで固定できたそうです。その場所に辿り着ける程度の乗客しか乗車していなかった事になります(本当に混み合っていたら、そこまで辿り着けない)。広がっているベビーカーによって著しく混雑度が上がるわけでも無く、折り畳む必要性は皆無です。
第1子が産まれた当時と比べると、最近は公共交通機関内にベビーカー置場が飛躍的に増えたのを感じています。まだまだ進歩の過程ですが、ベビーカーに優しい社会になりつつあるのを実感しています。