沖縄県での修学旅行に参加した愛知県立高校2年生8人がコロナ陽性と確認されました。陽性者・体調不良者は現地で隔離、残りは旅行を中止して帰途に就きました。
修学旅行で８日から沖縄県に滞在していた愛知県の県立高校の２年生８人が新型コロナウイルスの検査で陽性と確認されたことから、この学校は旅行を中止し陽性や体調不良の生徒をのぞく全員を帰宅させることにしました。
県教育委員会は実施の判断に問題はなかったとする一方、結果を重く受け止めるとしています。
愛知県教育委員会によりますと修学旅行で８日から沖縄に滞在していた県立高校の２年生２３７人のうち８人が新型コロナウイルスの検査で陽性と確認されたということです。
このうちＰＣＲ検査で陽性となった１人は宿泊療養施設に入所しているほか、抗原検査で陽性となった７人とこのほかに体調不良を訴えている１人について宿泊先のホテルで隔離しているということです。
学校は医療機関の指示に基づき昨夜から全員を宿泊先のホテルで待機させていて、９日に沖縄県の保健所の指示に従って修学旅行の中止を決め、陽性や体調不良となった９人をのぞく全員を今夜、帰宅させることにしています。
県教育委員会によりますと、この学年では８日の時点で体調不良で参加を取りやめていた生徒２人の感染が確認され、今回、ＰＣＲ検査で感染が確認された生徒はこの２人と先週金曜日に学校で一緒だったということです。
不安な気持ちの中で修学旅行に参加し、途中で切り上げられた高校生が本当に可哀想です。
初めに指摘しておく必要があるのは、新型コロナの感染や修学旅行の取りやめにつき、生徒の責任は全くありません。責任があるのは学校と県教委です。
感染が発覚したきっかけは、体調不良によって参加を取りやめていた生徒2人の感染が確認された事です。直前にこの2人と共に行動していた複数の生徒等が沖縄県で検査を受け、8人の陽性が確認されました。
沖縄で感染したわけではありません。愛知県で感染し、そのまま修学旅行に参加した構図です。ただ、旅行中に更に感染が広がった可能性も否定できません。沖縄で羽を伸ばし、同級生と交流を深めようとする気持ちや行動は理解できます。
本件は実施の判断に問題がありました。県教委担当者の弁解は責任逃れです。
愛知県にも沖縄県にもまん延防止等重点措置が出されています。愛知県では毎日5,000人前後の感染者が発表されており、その中心は若年層です。感染者の発生により学級閉鎖や臨時休業を行う高校も少なくありません。
多くの学生が長い時間を共にする修学旅行はリスクがある学校行事です。特にマスクを外す宿泊・入浴・食事はハイリスクです。
しかも旅行先は沖縄県でした。もしも現地で陽性が確認されたら、現地での療養を強いられます。飛行機に搭乗できません。もしも本州等だったら自動車で愛知県に戻る選択肢を検討できたのですが、沖縄県では不可能です。
旅行先で療養を強いられる高校生やその家族、陽性者と接触した高校生は不安が募る数日を過ごします。特に沖縄県のホテルで宿泊療養する高校生は、その時間を過ごす為の道具を何ら持っていません。苦痛すぎる数日間を過ごします。
修学旅行先での感染発覚は兵庫県の高校でも発生しました。
旅先で生徒が陽性、旅行後に校内で感染拡大…「第６波」修学旅行シーズンを直撃
２５日までに３８校が実施したが、旅行中に生徒の陽性が判明する事例も複数発生。現地の保健所の指示で宿泊療養施設に入所し、陰性になってから保護者が迎えに行くなどしたという。
県南部の県立高校は、県内の新規感染者数が１日３００人以下だった１月上旬、県外での３泊４日のスキー旅行を決断した。旅行中はマスクや毎朝の検温などを徹底し、ゲレンデも貸し切り状態だったという。
だが終了後、陽性と診断される生徒が相次いだ。因果関係は不明だが、旅行中に広がった可能性は否定できない。校長は「保護者には苦労をかけたが、行けたことは生徒や家族に感謝してもらった」と話す。２年生は入学時からコロナによる学校行事の中止が続いていた。修学旅行の感想文には、共同生活を過ごせた自信や、友人の意外な一面を知った喜びなど、感謝の言葉があふれていたという。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202201/0015021021.shtml
感想文に否定的な事を書いたら、間違いなく教員から呼び出されます。書けるはずがありません。書いたら内申書に影響が出ます。無理強いした感謝の言葉は無意味です。
高校3年生は受験等で忙しいのは理解できます。しかし、修学旅行に行く事が目的化してしまっている気がしてなりません。修学旅行という習慣すら再検討すべき時期かもしれません。
沖縄は良いところです。コロナが落ち着いたら家族で遊びに行きたいです。ただ、今は止めておきます。
