(12/28追記)
思いもしなかった結論でした。牛乳の風味異常等の原因は、アルカリ洗剤の混入でした。
12月、大阪市の小中学校で給食の牛乳を飲んだ後、児童や生徒ら27人が体調不良などを訴えていた問題で、調査の結果、牛乳の製造元の事業者が誤って牛乳にアルカリ洗剤を混入させていたことがわかりました。
12月8日、大阪市の小中学校7校で給食の牛乳を飲んだ後児童や生徒ら27人が異臭や腹痛、吐き気などを訴えていました。
大阪市の指導のもと、製造元のいかるが乳業が調査を行った結果、12月7日午後に牛乳の充填作業中、誤って『殺菌に使う設備の洗浄に用いたアルカリ洗剤が混入したこと』がわかりました。最大2950本の牛乳に洗剤が混入した可能性があるということです。
市はいかるが乳業に対し12月27日付けで始末書の提出を求める行政処分を行い、現在は別の製造元の牛乳を給食に使用しているということです。
いかるが乳業は「今後は市保健所の指導の下改善確認ができるまで乳処理業の自粛を継続する」としています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5d614fa43909d7fd1afc697358a5324f184e4a5e
混入した理由は読み取れません。ただ、極めて初歩的なミスということは理解できます。
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(12/13追記)
いかるが乳業が「牛乳の風味異常等についてのお詫びと自主回収のお知らせ」(プレスリリース)が掲載されました。
「牛乳の風味異常等についてのお詫びと自主回収のお知らせ」
http://www.ikaruga-milk.co.jp/content/files/20211211-030015.pdf
異変が確認されたのは5校のみとされています。
当面は牛乳類の出荷を停止すると共に、該当する商品の自主回収を行います。プレスリリースに対象商品のロットナンバーが掲載されています。
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(12/10追記)
異変が確認された牛乳が納入されたのは、少なくとも5校となります。また、21人が体調不良を訴えました。
1 牛乳の異変が確認された学校
小学校4校(東住吉区3校、平野区1校)
中学校1校(平野区)2 牛乳の異変が確認された学校における児童生徒の健康状態
腹痛などの体調不良を訴えた児童生徒は21名です。
うち1名が令和3年12月9日(木曜日)に、体調不良のため欠席していますが、牛乳喫食との関連性について現在確認できていません。https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000551330.html
納入業者は「いかるが乳業株式会社」から「株式会社いかるが牛乳」へ当面の間に渡って変更されます。
さて、12月8日実施の学校給食で提供しました一部の「牛乳」について、味やにおいに異変がでていたことを受けて、本日より本校の学校給食で提供するメーカーについては、下記のとおり変更となります。
児童、生徒ならびに保護者の皆様には、ご心配をおかけしたことを深くお詫び申しあげます。なお、原因については現在調査中ですので、判明次第、ご報告させていただきます。【変更内容】
いかるが乳業(株) → (株)いかるが牛乳【期間】
原因が判明するまでの当面の間http://swa.city-osaka.ed.jp/weblog/index.php?id=e741694&type=1&column_id=1832961&category_id=19245
12月10日9時現在、いかるが乳業株式会社のウェブサイトには本件に関するアナウンス等は掲載されていません。
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うちの子は学校給食が大好きです。毎日残さず食べ、おかわりをすると聞いています。
その学校給食で問題が発生しました。大阪市北区・東淀川区・生野区・東住吉区・平野区の小中学校へ提供している牛乳に異臭等が発生しました。
報道発表資料 学校給食用牛乳の提供停止について(第一報)
大阪市教育委員会事務局では、令和3年12月8日(水曜日)、一部の学校で、学校給食において提供した牛乳について、飲用に適さないと判断し提供を中止しましたので、お知らせします。
1 経過
令和3年12月8日(水曜日)13時頃、大阪市立小学校3校(東住吉区2校・平野区1校)から、給食に提供した牛乳について、味や匂いに異変があるという報告がありました。報告を受け、同一業者から牛乳を納品している学校に対して、直ぐに牛乳の喫食を止めるよう指示しましたが、児童生徒の一部は既に飲んでいる状態でした。児童生徒の健康状態については、現在確認中です。2 発生原因
現在調査中です。3 対象校(同一業者から牛乳を納品している学校)
北区、東淀川区、生野区、東住吉区、平野区の小学校81校及び中学校39校4 対象本数
約4万本https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kyoiku/0000551219.html
計120校へ約4万本が同一業者から納入されました。
一部の児童生徒は「苦い」「ヨーグルトのようなにおいがする」と訴えています。そして少なくとも12人が腹痛や吐き気が発生しました。
発表によると、3校から8日午後1時頃、「苦い」「ヨーグルトのようなにおいがする」などの連絡があり、児童らの体調を確認したところ計12人が腹痛や吐き気を訴えた。牛乳は200ミリ・リットルの紙パック入りで、消費期限は14日だったという。
納入規模に対して被害に遭った児童生徒が相対的に少ないのは、子供達が飲食する前に校長先生が事前に喫食しているからかもしれません。いわゆる「毒味」です。
今年10月に愛知県岡崎市では校長が事前に異常を感じ、提供を中止した事例がありました。
校長が事前の確認で異常感じ提供中止…学校給食から『大腸菌』他校で異常なく何者かが異物混入した可能性も
https://news.yahoo.co.jp/articles/708c3456cd78703c76bc44c957bd6e5ec729cecc
ただ、事前喫食で異変に気付いたら市教委へ連絡し、他校でも提供を取りやめる筈です。本当に一部の牛乳だけに異変があったのでしょうか。
子供の反応も分かれています。ヤフーニュースのコメント欄によると、「いつも通りでめっちゃおいしかった」という子供もいれば、「鉄みたいな血液のような匂いを感じて口の中を切ったかと思うくらい味が違うかったみたいで飲むのをやめた」という子供もいました。
牛乳の異変は本当に怖いです。21年前には大阪市内を中心に食中毒事件が発生し、1.3万人以上が被害に遭いました。当時の出来事を覚えている方は少なくないでしょう。
雪印乳業食中毒事件
平成12年6月に雪印乳業(株)大阪工場製造の低脂肪乳などにより食中毒事件が発生した。6月27日大阪市保健所に最初の食中毒患者の届け出があった。
調査の結果、雪印乳業(株)大樹工場(北海道大樹町)で製造された脱脂粉乳が停電事故で汚染され、それを再溶解して製造した脱脂粉乳を大阪工場で原料として使用していたことがわかった。
その脱脂粉乳に黄色ブドウ球菌が産生する毒素(エンテロトキシン)が含まれていたことが原因だった。雪印乳業(株)は事件直後の対応に手間取り、商品の回収やお客様・消費者への告知に時間を要したため、被害は13,420人に及んだ。
https://www.meg-snow.com/corporate/history/popup/oosaka.html
大阪市の学校給食用牛乳はビタミン乳業株式会社・株式会社いかるが牛乳・いかるが乳業株式会社が各地域へ納入しています。
上記によると、令和2年度に被害が発生した区へ納入している業者はいかるが乳業株式会社です。本社は大阪市平野区加美南にあります。
そして今年度も「いかるが乳業」が納入しています。
大阪市教委によると、「いかるが乳業」(大阪市平野区)が製造した200ミリリットルの紙パック牛乳で、8日午後になって同市東住吉区と平野区の小学校などから異変の連絡が相次いだ。賞味期限は今月14日だった。
https://www.sankei.com/article/20211208-XB6ILHNKY5NIXPY7WWAHEUUPLY/
当面は同社からの納入を停止し、徹底した調査等が行われる見通しです。
繰り返しになりますが、牛乳の異変は本当に恐ろしいです。家庭でも賞味期限には気を付けて飲んでいます(大抵は購入した数日後には飲みきってしまいますが)。